の関連記事
2012/02/20 23:03
ユーロがギリシャに対して1300億ユーロを拠出することが決まった。これにより、ギリシャは当面の債務償還に応じることができ、デフォルトの可能性はずいぶんと薄くなった。3月20日の大量償還にはまずは間に合うし、"ギリシャ危機"は終了したことになる。
ギリシャ国債保有者は53.5%の借金棒引きに応じた。結局、ギリシャ国債保有者はドイツやフランス、その他ユーロ圏の金融機関でもあるので、ユーロ圏が拠出した1300億ユーロはいったんユーロに入ってすぐにギリシャ外の金融機関に流れることとなる。
すなわちユーロはギリシャを助けたのではなくて自国の金融機関を税金で救済しただけだ。ギリシャがデフォルトしてCDSが発動したとしても金融市場が混乱するので、よりダメージが少ないほうを選んだだけのことである。
とは言っても、投資テーマとしての「ユーロ債務危機」は終了したといえる。株式市場は投資のテーマを次々と探すが、ギリシャ危機が終わった以上、イタリアやポルトガルにユーロ債務危機のくすぶる火が燃え移るためには政治的な仕掛けが必要だ。たとえばアメリカが輸出企業を保護するため米ドル安ユーロ高にふれる仕掛けを作る…というふうな。事実、2年間だらだらと続いてきたギリシャ問題が突如としてクローズアップされたのも米国債の格下げ後からではないか。
しかし投資家には嬉しい流れ。ダウが13,000レベルを突破しそうな勢いである。13,000ポイントだったのは2008年5月以来。オバマ大統領がつぎ込んだ税金は6.5兆米ドル。しかもその資金は一度すっかり新興国に流れてしまい、現在ようやく新興国からアメリカに逆流している。
今後またしばらく「さぁ登ろうぜ」ムードが続きそう。
2012/02/19 23:47
ヘンリー・タンの奥さん、無届で建設した地下スペースについて涙の謝罪会見。
香港の行政長官選挙戦に立候補する予定のヘンリー・タン。傍観者だ、ということを差し引いても彼に対するバッシングは日増しに強くなっている。香港の英字紙のサウス・チャイナ・モーニング・ポストでは
「選挙戦から撤退すべき」「ヘンリー・タンを支持する香港人は50%もない。香港大学の調査」
など辛辣な言葉が並ぶ。奥さん名義の不動産の地下に居住スペースを無届けで建設したというスキャンダル?を引き起こした上、その無届の責任を奥さんになすりつけたことで香港人の怒りを買っている。
傍観者であることを差し引いても、ヘンリー・タンは責められ過ぎではないか。いやいかなる法律でも遵守することは絶対であり、責められ過ぎと感じるのは単に僕の遵法意識が低いだけなのか。しかし先進国においては、官僚が既得権益を守るためだけに存在するような法律はたくさんあるだろう…
と自分の中でのこのヘンリー・タン事件の認識と香港人の認識とにあまりにギャップがあるため、香港人に改めてヒアリングしてみると。数年前に彼が前財務長官であった時、アメリカ出張の際に財務省内のカワイイ女の子と不倫していたことがあったらしい。
それがバレて一度香港国民の怒りをかったことがあった。その時にも奥さんがインタビューに出てきて「主人はちょっと外の悪い風にあたっただけです」と気丈に答えていたことが香港人の同情を誘った。
ヘンリー・タンが出馬表明した時にはこの不倫スキャンダルを持ち出してヘンリー・タンは行政長官に向いていないとする人も多かったようだ。そして今回、縁の下の力持ちである奥さんに責任をなすりつけたことで不倫スキャンダルの時の奥さんの気丈さを思い出した人が多くいたという。
前出の香港大学のリサーチによると、意外なことに女性よりも男性のほうがヘンリー・タンへのバッシングは強いという。熱しやすく冷めやすい香港人、選挙戦までこのバッシングが続くのかどうか…
2012/02/18 23:33
3月25日に行われる時期香港行政長官選に出馬しているヘンリー・タン。香港の行政長官選は公選制ではなく、北京が選んだ選挙人、民間人、各種利益団体の総勢800人以上からなる選挙委員会の決定により選ばれる。
選挙委員会には北京が選んだ選挙人が圧倒的に多いので、北京よりのヘンリーは必然的に「時期香港行政長官」となる。対抗馬にもう一人立候補者がいるが、彼は北京に擦り寄る気配がなくこのままだと落選してしまうだろう…
というのが先週までのコンセンサスであったが、ヘンリー・タンの「当選確実」をおびやかす事件(?)が起きた。
ヘンリー・タンの自宅の地下スペースを建設する際、役所に届出義務があるにもかかわらず届出を提出していなかった
というものだ。日本人的感覚からすると「あっそう。次から気をつけてね」くらいで済むだろう。このような微罪、というか過料支払いで済むような違反に対していちいち目くじらを立てるほど我々日本人は清潔ではない。
ただヘンリー・タンは謝罪はしたものの、謝罪の仕方が悪かった。
「妻の所有の家なので、家のことは妻が仕切っており私には分からない」
そして奥さんも奥さんで
「私が全て悪いんです。オットは悪くない」
と詰め寄る報道陣の前で号泣しながら全面謝罪。
イギリスのジェントルマンシップが根付くここ香港では、ヘンリー・タンが女性に責任を押し付けたという点に香港人が一斉に嫌悪感を表明した。
「彼が行政長官になれば彼を絶対に信用しない」
「オトコたるもの、女性を担ぐための肩と腰が必要。彼にはどちらもない」
という声が街のあちこちで聞かれた。北京は香港人の声にある程度耳を傾ける。前行政長官の董建華も、香港人の意向にそって2年で解雇させられた。
それにしてもこの「報告義務違反」をこのタイミングで密告したのはやはり相手陣営の誰かなのだろうか…
2012/02/17 23:04
報道される面だけみていると、ギリシャ問題に対する味方というのは随分リラックスモードとなってきた。一応、ドイツとフランスは「簡単にカネ出すのではない」ということを印象付ようとして瀬戸際外交的な神経戦を演出しているはおそらく既にハラは決まっている。
もし期待される方向とは逆の大どんでん返しがあればブル気味な株式市場に水をさすこととなる。ただもともと反射的というかユーフォリックに市場のモメンタムが形成されているところがありこのブルも長続きはしないと考えるが。
来週月曜日、ギリシャへ1300億ユーロを拠出するべきかどうかについてブリュッセルにて再度話し合いが行われる。来週は住宅市場の発表や雇用統計の発表などもあり、ギリシャ・住宅・雇用のうち1つでもコケるとブルの勢いは止まるだろう。
この展開、すなわちユーロがギリシャを救済するという展開はAMGがもっとも望まなかったシナリオだ。株式市場の成長を期待するとき、その国の経済成長率が問題となる。そして経済成長を続けようとすると国家の債務問題を避けては通れない。
国家としての借金が多い国でその国の株式市場のパフォーマンスが優れている例はない。一度デフォルトに陥って借金をチャラに出来た国の株式パフォーマンスは概して良好だ。ユーロ全体で借金を多く抱えてしまうということは、今後継続的にユーロ圏株式市場をアンダーウェイトするほかない。
2012/02/16 23:44
ホワイトハウスが議会に提出するために作成した資料の中で
一生懸命働けば、家族を作って家を買い、子どもを大学に行かせてなお退職後のための資金は残せる。これがアメリカの約束だ
という一節があった(3ページ)。現実には一生懸命働いても家族を作れず家も買えず、という人たちはアメリカには山のようにいる。リーマンショックの前から既に、ほとんどのアメリカ人の所得は減少し、それ故にアメリカ人は住宅を担保にカネを借りてしのいだ。
そして住宅バブル崩壊後は説明するまでもなく悲惨な状態。その観点から言えばアメリカ経済はもう既に、厚い有権者層があるミドルクラスのために機能しなくなっている。このアメリカの約束はすでに死んでしまっているのだ。
このところ、オバマ大統領のスピーチやステートメントにはよりよい未来というよりは「かつてあった『よりよい未来』を取り戻そう」という主旨のものが目立つ。選挙戦略的に、こういった主張が必要なのは分かるが、かつてのより良い未来をもう一度取戻すことは構造的に不可能なのだ。
一生懸命働けば、家族を作って家を買い、子どもを大学に行かせてなお退職後のための資金は残せる。これがアメリカの約束だ
という一節があった(3ページ)。現実には一生懸命働いても家族を作れず家も買えず、という人たちはアメリカには山のようにいる。リーマンショックの前から既に、ほとんどのアメリカ人の所得は減少し、それ故にアメリカ人は住宅を担保にカネを借りてしのいだ。
そして住宅バブル崩壊後は説明するまでもなく悲惨な状態。その観点から言えばアメリカ経済はもう既に、厚い有権者層があるミドルクラスのために機能しなくなっている。このアメリカの約束はすでに死んでしまっているのだ。
このところ、オバマ大統領のスピーチやステートメントにはよりよい未来というよりは「かつてあった『よりよい未来』を取り戻そう」という主旨のものが目立つ。選挙戦略的に、こういった主張が必要なのは分かるが、かつてのより良い未来をもう一度取戻すことは構造的に不可能なのだ。
2012/02/15 23:20
アジア金融危機の教訓として、
「市場は開放するな、グローバル・スタンダードにはしがたうな」
というのがある。タイ、インドネシア、韓国などアジア通貨危機で苦しんだ国々は市場を開放したことで外資に翻弄された挙句に経済の脆弱性を狙われ国民経済を犠牲にして儲けの対象とされてしまい、回復に時間がかかってしまった。
中国はその轍は踏むまいと、外資規制・外為規制をGDP世界2位となった今でも堅持しているし、おそらくこの先も当分の間中国は閉じた経済政策を続けるに違いない。中国は米ドルを駆逐して人民元による通貨覇権を握ることはない。コストが高くつきすぎるからだ。
そして何よりも中国が市場開放・グローバルスタンダードに抗うインセンティブは中国経済は今のところうまくいっている…という点があげられる。閉じた経済の中では経済政策も狙い通りに効くし、購買力も外国に流出せずに損なわれにくい。なので中国で稼いだカネは基本的に中国で使われることとなる。
うまくいっている経済に乗っかろうと日本企業を含め外国企業は中国に乗り込んでいるが、中国で儲けたカネを本国に還流するのが難しいとネックになっているらしい。
WSJ内にCFOジャーナルという財務担当者(CFO)のためのページがあるが、その財務担当者を悩ませているらしい。今のところ、香港・中国租税協定により配当などや利用料などの項目について源泉徴収率の軽減が認められている。たとえば、中国子会社から香港親会社に配当するのに5%の源泉税だけを中国に納めればよい。
が、その手続が異様に面倒なのだ。人民元を外に持ち出すということは、中国で稼いだカネが中国の消費に回らないことを意味する。それに対して中国はキビシイ。
1ヶ月かかる手続きが2週間になることは今後考えられるが、手続き不要になったりすること考えられない。中国で商売をする方は、中国で儲けたカネは中国国内で再投資するのが基本だということを念頭に商売を始めなければいけないのである。
2012/02/14 23:53

点心債、いわゆる人民元建ての債券の発行が鈍化している。もちろん春節で経済活動が止まっていたという事情もある。しかし実感としても昨年までは出せば出した分だけ飛ぶように売れていたし銀行窓口に行けば必ずといっていいほど「人民元建て債券はいかがですか?」と聞かれたが、今年はそうでもない。
中国の国家プロジェクトから社債まで、3-6%程度のイールドでかつ人民元の上昇ペースを考えると、昨年・一昨年にこの点心債を購入するのは魅力的であった。人民元建て債券の投資ファンドも次々登場し、クレジットリスクを抑えてかつ流動性を確保できるので販売後すぐに投資可能額いっぱいになったほどである。
発行額が落ちてきた、ということは債券を売る人・買う人の思惑が変化してきたことになる。
・中国の景況感が悪くなってきたことにともない、中国が今後人民元を上昇させるスピードは落ちる。すなわち米ドルベースで投資をする投資家にとっては人民元投資はうまみがなくなる。たしかに今年は人民元/米ドルレートに動きがない
・また、企業経営が苦しくなってくるとクレジットリスクの割にイールドが高いいわゆる「オイシイ案件」が出てくる。また新発債現物を購入するより既発債の流通市場で金融関連債など割安なる可能性が高くなってきた
ということは、「今、焦って買う必要はない」ということになりこの鈍化ペースは中国の景況感が今一度上向くまで続くだろう。
2012/02/13 23:51
ギリシャ問題は解決していない。それどころか、秩序ある破綻に向けて調整しているフシすらある。あと1ヶ月でカネを貸すところが出てこないとデフォルトだ。
3月にギリシャは140億ユーロ分の国債償還を迎える。そしてギリシャの国庫にはカネがない。4月までのブリッジローンを組んであげるかどうかに市場の注目は集まっている。
とはいっても、これだけ期限が迫っているのに市場は楽観的である。というか、すでにギリシャのことなんて忘れてしまって「さぁファンダメンタルに戻ろうよ」という雰囲気である。この調子だとギリシャが破綻したとしても、金融市場に衝撃的な動揺が走るとは考えにくい。
株式市場はユーロ危機という投資テーマに対して興味を失ってしまったようだ。ギリシャの問題も解決したかのような振る舞いである。思い返すと、中国が先月上旬に金融緩和策を発表し上海市場が4%上昇する日があったが、それをキッカケにして鬱屈していた上昇エネルギーが一気に吹き出したような感じだ。
昨年11月ごろはギリシャに対してIMFが警告を発しただけでネガティブな情報となって市場をかけめぐっていたのに、今IMFが同じ警告を出したとしても「あっ、そう」という程度のレスだ。米国の消費も住宅も好調なことから、投資テーマは下げのギリシャから上げのアメリカに移ってしまっている。
こうなると、天井をつくまでエネルギーを放出し続けるのが市場の常である。そしてまた、資本主義が崩壊してしまうのではないか、と思うくらいのキツい下げが待っている。
2012/02/12 23:52
1ヶ月ほど前の話題でしたが、北京大学の文学博士がTVで「香港人はイギリスの犬だ」「香港人はモラルに欠ける」と口汚く罵り、香港人の反感をかいました。というか、もともと中国人が香港人に対して持っていた感情をこの文学博士がシャープに顕在化させただけだと言えるでしょう。
中国人と香港人の関係は、僕の感覚ですと中国人と日本人の関係よりも悪いです。
尖閣諸島での中国漁船衝突事件が発生した前後に数回北京に行っておりますが、北京の人たちは日本人である僕を前にして可能な限りこの話題に触れないようにしていたし、逆に僕が言い出しても「遠いところで起こってるんだろ?別に興味ないね」といった風情でありました。ああいった両国の意地をかけた戦いというのは「国」という極めて抽象度が高い土俵で話し合うから熱くなりやすく、「個人」という具体的なところまで降りてきたら政治論争した後のリアルな情景が目に浮かんでメンドクサイ…だからやめとこう、となるみたいです。
そんな日中ですが、日本人と中国人が衝突して両国間の緊張関係が高まるなんて政治以外ではそう多くない。しかし中国人は香港人に対しては相当ムカついている、というのはよく聞きます。香港は中国の経済解放政策で経済的に一番オイシイところをかっさらっていったのに、なぜ大陸人を「マナーがなってない」とか「カネがあれば何でも出来ると思ってる」とか「教育程度が低い」とバカにするのか、という。
番組中でも指摘されていることですが、やはり香港人の大陸人に対する扱いは香港人のアメリカ人や日本人に対する扱いと異なります。明らかに「香港人のほうが格上」という話し方するのです。「大陸人は嫌いだ」と公言する香港人もかなり居ますし、大陸に単身赴任するくらいなら仕事辞める…みたいなケースも。
つまり中国人と香港人の戦いは既に個人と個人の間に個別具体的に発生しており、「尖閣諸島はどの国の領土か」みたいな単独のイシューに対するシンプルな戦いではなく香港人VS大陸人の雑多なバトルの集積であるためより根は深く。
更に問題を複雑にしているのが、大陸人が香港に来なければ香港の失業率が2%上昇するとの試算があるくらい、香港経済は大陸に頼っています。自分たちの仕事を失ってまで「古き良き香港」を実現したい人はいないでしょうから、どこかで大陸人との付き合い方の折り合いが必要になります。
また、イギリスの権利意識・階級意識・就労意識の薫陶を受けている香港人女性は婚活市場では不人気で、若くて自分にかしずいている大陸人女性に香港人男性が心を奪われるのを見てますます大陸人への反感を強めたりするようです。
僕が思うに、今後数年で両者の緊張はピークに達するでしょう。
ところで、アンタが一番犬だよ… と他の香港人は反論しているようです。
2012/02/11 23:10
アップルは、現行の9.7インチのタブレットとは別に、小さなスクリーンのタブレットを市場に投入するためにテストを重ねているらしい。WSJが伝えるところによると、「テスト段階ということと、製品となって陳列されることとは全く別、むしろテスト段階のものが製品化されることは珍しい」とのこと。
ということは、iPadの小さい版が製品として消費者の手元に届く可能性は今のところ少ないと見ておけばよさそう… しかし予想に反して仮にiPadベイビーが出てしまったら、今春発売されると噂されているiPad 3を購入するかどうか今から悩んでいる私にとって煩悩がもう一つ増えることとなり仕事に支障をきたしよろしくありません。仮にiPad 3と同時に発売されたら「迷いたくない」という意味不明な理由でiPad 3とiPadベイビーを両方買い物かごに放り込んでしまうでしょう。
それにしても、いつも関心することしきり。アップルのような商品種が少ないメーカーがこれだけ世界をハッスルさせることが出来るとは…
私自身、なぜか20代のころから「デジカメとかテレビとかパソコンとか、今以上にハイテクでハイスペックな電化製品を見てもあんまり驚かないしグッと来ない」みたいな呪縛がかかっていた時期がありました。今から考えればそれは、多機能化してしまって一体全体どのボタンを押せばどうなるのかがよく分からない電化製品に対し、自分が電化製品の進化についていけずにホッタラカシをくらっているような気分、そして「この素晴らしいテクノロジーが分からないのか?」みたいな押し付け感がイヤだったのだろうと推測されます。
その点、僕にとって始めてのアップル製品であったアイポッドはボタンは一つだけ。直感的な操作方法ですぐに理解でき、人間によりそうテクノロジーはこんなにも優しかったのかと感動したのを覚えています。それ以降、iPhoneやiPad、そしてついにはノートパソコンのMacbook Airを購入しましたが「アップルには人に優しい技術がある」という妙な安心感から購買につながっています。
古参のアップルファンはともかく、僕のような大多数のぽっと出のアップルファンは意外とハイテクに傷ついた経験があったりするのではないでしょうかね。
2012/02/10 23:06

デモで借金が減ればいいのけどね…
ギリシャ国民の90%が反対している緊縮財政案。しかし度重なる緊縮財政を要求され、それをギリシャがのめなければギリシャに対する支援は打ち切られ、3月20日で130億ユーロ分の国債償還分の支払いが履行できずにデフォルトに陥る。
デフォルトした国の国債は誰も買わないからギリシャは現在の税収分だけで再建をしなければならない。それは国民にとってあまりに大きな痛み。だからこそ今回の、いわゆるIMF、ECB、EUのトロイカとは合意をしなければならないのだが。しかし決まりかけた緊縮財政案をまだ足りないとして差し戻すのは如何かと思う。これでは一度合意したフリをして後から事情変更の原則により緊縮幅をどんどん大きくすなわちより緊縮することが出来るのではないか。
ギリシャ国民も緊縮財政が緊縮過ぎて、緊縮財政の苦痛よりはデフォルト後の苦痛のほうがマシ…と思っているフシがある。だってデフォルトした場合にまだ誰も具体的にどんな痛みなのかを言ってないし… いっそデフォルトしちゃえば、というのがギリシャ国民の正直な気持ちなのかもしれない。
現状、24歳までの若者の失業率は48%にものぼる。こんな国に誰がした。政治家は誰だ、あのトロイカの言うことをヘコヘコ聞くやつか。じゃ一丁、次の選挙で落としてやるか… と。
現在のギリシャの連立与党もその民衆のプレッシャーに負けて、連立を離脱しそうな政党もある。4月には国民選挙もあるし、一度決定し受け入れた緊縮案を選挙の結果如何では覆される可能性も無きにしもあらず… やはり2012年前半はギリシャ問題とはずっと付き合わなければいけないようだ。サドンデスよろしく、いきなりデフォルト宣言される可能性はまだまだ残っている。
2012/02/09 23:27

アメリカ、ミシガン州サギノー市、人口20万人。ここはパシフィック・センチュリー・モーターズという自動車部品メーカーが街の雇用の大きな部分を作り出している。パシフィック・センチュリー・モーターズはリーマンショックのあおりを受けて2009年は3,000人あまりを解雇したという。
そのパシフィック・センチュリー・モーターズの株式を中国が4億5000万米ドルで買い受けたという。どれくらいの割合を買ったのかは不明。
こういったニュースを聞くと日本では「中国マネーが猛威をふるっている」と浪花節的な報道のされ方をするが、株式の売買も買い物の一つだ。売りたくなければ売らなければいい。しかし買いたい人に対して売りたい人もまたいるからディールが成立してしまう。
今回、パシフィック・センチュリー・モーターズの社員はこの動きを歓迎している。何よりも自分たちの雇用が守られるからだ。ところで中国はモノづくりは半ば諦めているのか、莫大な資金を使ったM&Aが増えてきた。アメリカ企業に対するM&Aでは石油化学分野では530億米ドル、IT分野には360億米ドル、工業機械分野に290億米ドルの中国政府系資本が注入されている。
もちろん、中国資本は両手を上げて歓迎されているわけではない。パテントをごっそり抜き取られた挙句に従業員の仕事まで奪われてしまうのではないかという不安が売る方には常につきまとう。中国資本はエクイティに対するリターンを求めないという特殊な性質があるからだ。
なぜなら中国が一番欲しいのはカネではない。中国国内での十分な雇用と、その雇用を生み出す新しい技術だからだ。
日本は終戦直後はアメリカのGDPの10分の1だったと言われる。アメリカはまさか日本がアメリカを追い抜くとは思っても見なかったから「技術を教えてやる」と懇切丁寧に日本人に様々な技術を教えてくれた。その結果、日本が豊かになった。見せてあげる、と言われたから見たので技術を横取りはしていないが雇用自体はアメリカから奪ったと言わねばなるまい。
アメリカは今度は、自分たちが作り出した資本主義の作法により中国に技術を合法的にコピーされる。日本人がかつてアメリカの製造業を弱くしたように、中国がアメリカの製造業の空洞化を早めるかもしれない。
2012/02/08 23:37
リーマンショックに連なる出来事の中で、住宅ローン債券を束にしたデリバティブ商品が悪玉とされた。事実悪玉なのだが、そのデリバティブ商品を大量に生み出す一助となったのがロボサインである。すなわち銀行や住宅金融公庫が住宅価値をほとんど見直さないまま自動的にローンを承認していた。同じロボットでもローン承認基準がしっかりしていれば問題はなかった。ここでいう「ロボ」には無秩序に、という批判がこめられている。
このロボサインはリーマンショック後にも大活躍する。すなわちローンの貸し剥がし局面である。銀行が悪化する住宅市場を前に回収を急いだ結果、無秩序に借主から家をひっぺ返す書類を量産していた。
ロボサインによる債権回収の結果、住宅市場はますます混迷。ネガティブエクイティが増えるほどそれが更にロボサインに仕事をさせる結果となっていた。これに当局が激怒し濫用的なロボサインに対する制裁として260億米ドルをバンカメなど米銀5行に対して課した。またロボサインによる抵当流れを実行されたかつての債務者に対してUSD1,500からUSDの2,000の見舞金の支払いが命じられた。
今後はロボサインによる貸し剥がしではなく、家の状態や債務者の返済能力などを加味した上で個別具体的に決定される。
ビデオ中では住宅市場の悪化に歯止めがかかるかも… とコメントされているが、抵当流れが少なくなったからといってバイヤーが住宅市場に入ってこなければ住宅市場の悪化は避けられない。その逆も同じで抵当流れ物件の件数が増えたとしても、買いが先行すれば住宅市場は悪化しない。
2012/02/07 23:19
厳しくなってきた国内情勢を立て直すための財政・金融政策を実行しようとするとき、インフレ率は政策実行の際に参照されるもっとも重要な指標である。物価が上昇しているときは金利引き締めをしなければならないし、物価が下落すれば金利を下げたり財政出動をしてマネージャブジャブ作戦をとる。
欧州の行方によっては2012年度の中国の成長率は6%になるとも5%になるとも噂されているため、中国としてはいつでも金融緩和が行えるように手綱を握っておきたい。しかし物価が上昇しているようではなかなか思い切って金利を下げることは難しい…
1月の中国の物価指数が4.5%に上昇したことで、中国政府が思い切った緩和策を実行するのにハードルが一段あがった。前月が4.1%であったので、かりに4.0%ともなれば物価の下落健康が顕著となって政府の緩和策にも幅がでてくる。
ただ1月の旧正月中で一時的に物価が上昇しただけで、2月は旧正月効果はずいぶんと減少しているので物価上昇は止まるだろうという見方が大半なようだ。仮に4.0%未満となれば、現在の株式市場の水準でも魅力的に見えてくるのだが。
2012/02/06 23:35
ギリシャがデフォルトしたって誰もトクしない。だからギリシャは財政再建策に応じるはずだ。という論法でヨーロッパに楽観が広がっている。
昨月の終わりにメルケル独首相がユーロ圏の財政統合を宣言したということはユーロ圏各国の財政規律を各国に任せっぱなしにしないということだ。ギリシャが「この案はいらん、自分たちで勝手に予算案などを作る」と言い出したら話しは別だが、今のところギリシャは過酷な財政再建策に応じるつもりであるらしい。
だからといってこの動画の冒頭のような「ギリシャ危機は過ぎ去ったの?」と無邪気に聞くアナウンサーのようにYESかNOで答えられるほどシンプルな解答はない。
そもそもギリシャはまだ銀行・ヘッジファンドの団体との50%債務削減についての折り合いがついていない。たしかにギリシャ債券保有団がギリシャをデフォルトさせて何もいいことはない。だから同意せざるを得ない。と、また先の論法となる。
しかしギリシャが同意するかなんて当のギリシャですら分かっていないのではないか。政府高官がユーロ離脱の可能性について堂々と言及したのもこのヨーロッパ危機は2年くらい続いているのだ。株式市場が良くなると問題が包み隠され、悪くなると問題が露見する、という。
ギリシャがデフォルトしたって… という論法はアテにはならない。
2012/02/05 23:22
わが子もようやく2歳児となり、近くの幼稚園に通い始めました。僕自身が保育所育ちであったため、幼稚園も保育所も同じようなところだろう、少々の社会性を身に付けられ、言葉も少し出来るようになるだろうという期待しかありませんでした。
香港の幼稚園の受験は厳しく、ある幼稚園では競争率40倍にもなることがあるのですがそれはひとえに受験者数が多いからであって、他の教育的要素たとえば「何々メソッドで教育している」とか「語学教育に重点を置いている」とかいうのはあまり関係がないだろうと勝手に解釈しておりました。
我が子も通い始めた幼稚園の面接時には面接途中で脱糞したにもかかわらず合格通知が届いたことから、「まさか脱糞が合格の決め手となった訳ではなかろう。やはり幼稚園の面接試験なんてテキトー極まりないものである」と感じ、そのテキトーさは入学後も続く、すなわちゆるーいゆとり環境で我が子は育つと思っておりました。すなわち僕のイメージの中では午前中遊び、お昼ごはんを食べたら昼寝し、午後少し遊んで家に帰る、というふうな。
我が家がゆとり環境を志向するには少々理由があります。
昨今のご時世を見ているとスキル偏重主義というか、英語やら会計やらITやらといかに労働市場に迎合した人間を作り上げるかという点で教育システムが洗練されてきた感があります。しかし実際に日々お会いする、物質的にも精神的にも富裕な生活を送ってらっしゃる方というのは上記スキルのどれ一つ持ってなかったりします。
大学生の時には「あのスキルも大事、このスキルも大事、社会に出てそんなボーッとしてたらやっていけないよ!」と会社OBや大学事務局の人たちに呪文をかけられていたせいで自分もうっかりスキル至上主義な時期がありました。しかし、日本語しか話せないのにグローバルに事業を展開している人、会計が分からないのに大手会計事務所のパートナーとなっている人、ITのことを知らないのにITベンチャーを立ち上げ軌道に載せた人などを横目で見ていると、
「結局、スキルが大事なのではなく何としてでも目の前の困難を突破するぞという決意とその実行力、そして周囲がこの人のために喜んで役に立ちたいと思うような魅力的な人間力が仕事のクオリティを決める」と思い至るようになりました。
それ以来、巷で喧伝されるようなスキル獲得についてはやや醒めた目で見るように。「香港という地の利を活かしてバシバシ外国語を習得させて世界に通用するような人間に育てよう」という労働市場目線での教育ではなく「突飛なことを言い出したりやり始めても寛容でいよう」というゆとり教育目線が我が家の方針でした。
ところが、ちらっと幼稚園の連絡帳を見てびっくり。2月のカリキュラムに「今月の英単語・中国語・故事」と。

そういえば、面接時に先生が「意味がわかってなくとも子どもの頭が柔らかいうちに徹底的に詰め込む」みたいな話をしていたなぁ… かつての日本の寺子屋と同じ教育方針なんだ、とぼんやり考えていたのを思い出しました。
その時はスキル偏重主義と詰め込み教育がバッティングするかも、とは考えが及びませんでしたが、小さいうちからこのような詰め込み教育をすることによってスキル偏重主義の悪弊が刷り込まれてしまわないだろうか… と。とは言っても、それは学校に期待するよりも親が子どもに何を伝えて何を伝えないかに依るところが大きいのだとは思いますけど。
ところで、英語と中国語はともかく故事に関してはどういったストーリーだったか知らないのはもちろん、4文字熟語からストーリーを推測することすら私には難しいです。涙
香港の幼稚園の受験は厳しく、ある幼稚園では競争率40倍にもなることがあるのですがそれはひとえに受験者数が多いからであって、他の教育的要素たとえば「何々メソッドで教育している」とか「語学教育に重点を置いている」とかいうのはあまり関係がないだろうと勝手に解釈しておりました。
我が子も通い始めた幼稚園の面接時には面接途中で脱糞したにもかかわらず合格通知が届いたことから、「まさか脱糞が合格の決め手となった訳ではなかろう。やはり幼稚園の面接試験なんてテキトー極まりないものである」と感じ、そのテキトーさは入学後も続く、すなわちゆるーいゆとり環境で我が子は育つと思っておりました。すなわち僕のイメージの中では午前中遊び、お昼ごはんを食べたら昼寝し、午後少し遊んで家に帰る、というふうな。
我が家がゆとり環境を志向するには少々理由があります。
昨今のご時世を見ているとスキル偏重主義というか、英語やら会計やらITやらといかに労働市場に迎合した人間を作り上げるかという点で教育システムが洗練されてきた感があります。しかし実際に日々お会いする、物質的にも精神的にも富裕な生活を送ってらっしゃる方というのは上記スキルのどれ一つ持ってなかったりします。
大学生の時には「あのスキルも大事、このスキルも大事、社会に出てそんなボーッとしてたらやっていけないよ!」と会社OBや大学事務局の人たちに呪文をかけられていたせいで自分もうっかりスキル至上主義な時期がありました。しかし、日本語しか話せないのにグローバルに事業を展開している人、会計が分からないのに大手会計事務所のパートナーとなっている人、ITのことを知らないのにITベンチャーを立ち上げ軌道に載せた人などを横目で見ていると、
「結局、スキルが大事なのではなく何としてでも目の前の困難を突破するぞという決意とその実行力、そして周囲がこの人のために喜んで役に立ちたいと思うような魅力的な人間力が仕事のクオリティを決める」と思い至るようになりました。
それ以来、巷で喧伝されるようなスキル獲得についてはやや醒めた目で見るように。「香港という地の利を活かしてバシバシ外国語を習得させて世界に通用するような人間に育てよう」という労働市場目線での教育ではなく「突飛なことを言い出したりやり始めても寛容でいよう」というゆとり教育目線が我が家の方針でした。
ところが、ちらっと幼稚園の連絡帳を見てびっくり。2月のカリキュラムに「今月の英単語・中国語・故事」と。
そういえば、面接時に先生が「意味がわかってなくとも子どもの頭が柔らかいうちに徹底的に詰め込む」みたいな話をしていたなぁ… かつての日本の寺子屋と同じ教育方針なんだ、とぼんやり考えていたのを思い出しました。
その時はスキル偏重主義と詰め込み教育がバッティングするかも、とは考えが及びませんでしたが、小さいうちからこのような詰め込み教育をすることによってスキル偏重主義の悪弊が刷り込まれてしまわないだろうか… と。とは言っても、それは学校に期待するよりも親が子どもに何を伝えて何を伝えないかに依るところが大きいのだとは思いますけど。
ところで、英語と中国語はともかく故事に関してはどういったストーリーだったか知らないのはもちろん、4文字熟語からストーリーを推測することすら私には難しいです。涙
2012/02/04 23:27
日経新聞2月2日朝刊記事。
電子部品設計・開発のシンテック(北九州市、新川忍最高経営責任者=CEO)はスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)向けのゲームコントローラーを開発した=写真。短距離無線通信規格「ブルートゥース」を使い、コードを気にせずゲームを楽しめる。拡大の続くスマホ関連市場に参入し、事業拡大につなげる。
米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載したスマホやタブレット端末に対応。シンテックによると、アンドロイド端末用の無線ゲームコントローラーは少ない。3月上旬に発売、日本国内で年間30万個以上の販売を目指す。日本だけでなく、韓国や台湾などのアジアにも売り込む計画だ。
コントローラーはリチウムイオン電池を内蔵しており、2時間の充電で18時間使える。家電量販店や同社が立ち上げる専用サイトを通じて販売する。価格はスマホを立てかけるスタンド付きで1万3千円。生産は中国の電子機器工場に委託する。
画面にタッチして操作するスマホやタブレット端末は、自分の指が邪魔になり画面が見えにくくなることがある。同社は電子基板などの設計・開発で培った技術を応用し、遊びにくさの解消に向けてコントローラーの開発に着手。福岡県工業技術センターがボタンの耐久性を高める設計変更を提案するなど、支援した。
シンテックの2011年3月期の売上高は約12億円。
日本では3月に発売されるようですが、たまたま関係者一同が香港に集まったときにその場にい合わせ、一足先に遊ばせていただきました。食事を一緒に食べながらの歓談でしたが、ゲームにハマってしまい。先に進めん!くそっ!と一人でエキサイト。

僕はほとんどゲームをしないので操作が下手くそ。簡単なゲーム… と言われてやってみましたがなかなか先に進めません。こりゃ性能のいいコントローラがあったとしても豚に真珠…
今後、このスマコン(スマートフォン用コントローラ)対応のゲームの数がどんどん増えていくようです。
電子部品設計・開発のシンテック(北九州市、新川忍最高経営責任者=CEO)はスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)向けのゲームコントローラーを開発した=写真。短距離無線通信規格「ブルートゥース」を使い、コードを気にせずゲームを楽しめる。拡大の続くスマホ関連市場に参入し、事業拡大につなげる。
米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載したスマホやタブレット端末に対応。シンテックによると、アンドロイド端末用の無線ゲームコントローラーは少ない。3月上旬に発売、日本国内で年間30万個以上の販売を目指す。日本だけでなく、韓国や台湾などのアジアにも売り込む計画だ。
コントローラーはリチウムイオン電池を内蔵しており、2時間の充電で18時間使える。家電量販店や同社が立ち上げる専用サイトを通じて販売する。価格はスマホを立てかけるスタンド付きで1万3千円。生産は中国の電子機器工場に委託する。
画面にタッチして操作するスマホやタブレット端末は、自分の指が邪魔になり画面が見えにくくなることがある。同社は電子基板などの設計・開発で培った技術を応用し、遊びにくさの解消に向けてコントローラーの開発に着手。福岡県工業技術センターがボタンの耐久性を高める設計変更を提案するなど、支援した。
シンテックの2011年3月期の売上高は約12億円。
日本では3月に発売されるようですが、たまたま関係者一同が香港に集まったときにその場にい合わせ、一足先に遊ばせていただきました。食事を一緒に食べながらの歓談でしたが、ゲームにハマってしまい。先に進めん!くそっ!と一人でエキサイト。
僕はほとんどゲームをしないので操作が下手くそ。簡単なゲーム… と言われてやってみましたがなかなか先に進めません。こりゃ性能のいいコントローラがあったとしても豚に真珠…
今後、このスマコン(スマートフォン用コントローラ)対応のゲームの数がどんどん増えていくようです。
2012/02/03 23:27

ギリシャ中央銀行前
米国の失業率が8.5%から8.3%に改善したことで、経済が回復しているとの実感が高まっている。ギリシャの債務危機についても、「もうすぐ解決策が出てくる」とメディアを通じて繰り返し報道されているので市場は一旦はギリシャのことなどもう忘れてしまったようだ。
基本的に、AMGウェルスマネジメントのユーロに対するスタンスは変わっていない。すなわち、解決にはまだまだ時間がかかる… ということだ。ギリシャ債務問題については、ドイツ、フランス、ECB、IMFなどの思惑が絡んでいるのでどうしても複雑に見えがちであるが、事情はシンプルだ。
カネがない国にデフォルトを恐れてカネを貸そうとしているが、借りる側は使い道まで細かく指定されるのは我慢ならない。しかし貸す側からしてみると、借りたカネがきちんと使われるという保障がなければカネを貸したくない…
という堂々巡りだ。ここで、いくつか不思議な点がある。
そもそも、なぜみんなギリシャを破綻させまいと気張っているのか。ギリシャはEU圏内の2%のGDP、3%の負債を抱えるだけである。デフォルト宣言をされたところで、全体的な金融システムへのダメージはそんなに大きくないのではないか。
しかもギリシャがいったん破綻して自国通貨であるドラクマを復活させることが出来れば、高めに設定されていたユーロではなくドラクマを安くすることが出来て輸出に好都合だ。そこからの奇跡の復活は十分にありえる話だ。
ギリシャ自身もユーロを押し付けられるた挙句箸の上げ下ろしまで指導されるのはイヤに決まっている。緊縮財政を我慢してユーロ圏にだらだら居残りを続けているのと、どちみち緊縮財政を敷いて復活を期待するのであれば後者のほうが健全な気がする。しかも前者は国民経済に緩やかなダメージを与え続けるのだ。
またギリシャ債券保有者が「自発的に」自分のギリシャへの債権を減らすと、次に「自発的に」また10%-15%減らす…というプレッシャーがかけられるのは目に見えている。それを承知で50%の棒引きに耐えるのは合理的でない。先週末に合意に至るとされていた自発的徳政令は果たしてどこまで有効なのか。そしてギリシャ国債の最大ホルダーであるECBはこの徳政令発動に参加しない。
ディールが決まらないのは当然のような気がする。
2012/02/02 23:06
中国・広東省で開催されているビジネスフォーラム。ドイツのメルケル首相がヨーロッパの債務危機を食い止めるため中国に支援を求めにきている。温家宝首相がこれに対応し、ビジネスフォーラムの話題よりもむしろ中国の欧州に対する対応に注目が集まっている。
温家宝首相は中国はヨーロッパに対しての金融支援を強めていくつもりだとした上で、ヨーロッパで高まる反中感情に配慮したのか声明で
「中国はヨーロッパを買うつもりはないし、その能力もない」
と発言した。字義通り国を購入することはできない。しかしヨーロッパの会社を買う、ヨーロッパをのエネルギーを買う、ヨーロッパの湾港などのインフラ施設を買う… などの行為を通じて中国がヨーロッパにおける発言権を強めることはできる。
政治的に繊細な問題ゆえ、中国も細心の注意を払っていることが伺える。ここ香港にいても、中国の企業買いは見えにくい。中国政府自身が購入主体となるわけではないから、いわゆる「フロント企業」を使う。設立はロンドン、マネジメントチームは全員欧米人のプライベートエクイティ・ファンドの金主が中国だったりする。彼らは技術の吸収が目的だからターゲット企業の価値が上がらなくても一向にかまわないのだ。
フロント企業としてヨーロッパで活動している企業はヨーロッパ自身が思うよりもずっと多いはず。
2012/02/01 23:42

香港政府は2月1日、国の予算案を発表すると共に香港の国内成長は2011年度の5%から1-3%へ鈍化するとして様々な減税政策を打ち出した。
- 電気代として、1800香港ドルを各家庭に支給
- 低所得者向け公団住宅の家賃を2ヶ月分減免
- 個人の所得税を最高12,000香港ドル減免
最初の電気代1,800香港ドルは現金で手渡されるのではなく、各家庭の電気代の請求から1,800香港ドル分引かれる。ちなみに私の自宅では電気代は毎月500香港ドルくらいだから、3ヶ月分以上電気代がタダとなる。こういった光熱費のサポートは地味なオトク感がある。
また99%/1%運動に代表されるような格差問題も香港では主要政治テーマの一つ。とはいっても香港の政治は北京が決定するから香港市民は政治にはあまり関心はないが、低所得者層に対するいたわりがない訳ではない。しかも香港市民の半数は政府が建設した公団住宅に住んでいるから、それらの層が政治的に爆発すると金融都市香港の名前に傷がつく。
所得税の標準税率は15%だが扶養手当などいろいろつくので年収25万香港ドルくらいまではほぼ無税だ。これまで何度も個人所得税を申告した。所得税は天引きではなく確定申告が必要なのである。4年前の申告時に申告日の前後忙しくて所得税の申告を大雑把にしたが何のお咎めもなかった。香港の税務署はあまり細かい部分をチェックはしていないのだろう。
ちなみに香港は2011年度は国として6600億円の黒字で格付は最高のAAAだ。昨年の秋からは香港国民に対して一人6,000香港ドルをばらまいている。高成長の時にはがっつり税金とって、低成長時にばらまき成長を維持する。香港は金融都市だが香港ドルが外国に大量に流出することはないのでこういった政策が効果をあげるのだろう。
2012/01/31 23:04

中国は政府として、ヨーロッパ債務危機問題の解決ファンドに多額の出資をすることを検討している。ドイツのメルケル首相と温家宝首相は北京市で会談、メルケル首相は中国の巨額の外貨準備をアテにし中国はヨーロッパでの中国の経済活動の拡大を見返りとして要求している(とされる)。
中国が資金拠出をヨーロッパから要求されたのは、昨年の10月。しかし当時はまだ不安定要素が多すぎて中国政府としてもあまり大きな動きは出来なかった。しかし1月30日ユーロ圏の財政統合が決定した。そしてギリシャは国家主権の一部である予算編成権を剥奪されそうな勢いだ(ギリシャは強硬に反対しているが、いずれこの条件は呑まされる)。
ギリシャが救済国サンプルとなれば、あとのポルトガルやスペインもギリシャ救済方式を採用されるだろう。ただギリシャが救済される、という観測が強まれば長期金利も下落し他の国の国債問題は目立たなくなってくる。そういう状態までいくと「ユーロ危機は解決した」といえるだろう。
しかしユーロ危機が解決してもそれで成長が続く訳ではない。むしろ今回ドイツが弱小ユーロ諸国を助けたことで政府の緊縮財政がますます弱いユーロを生み出すことになろう。ユーロが瓦解せずともユーロ圏の成長は今後3-4年はほぼゼロだ。
このゼロ成長圏にカネを出すとコミットできるのは今は中国しかない... 通貨はともかく、政治的に中国は覇権を握っていきそうだ。
2012/01/30 23:56
結局、ギリシャの解決策は出てきてない。すなわち国債保有者との間での債務50%減の合意という。ギリシャは3月20日に145億ユーロの借り換えを迎える。そしてギリシャの国庫には145億ユーロもカネがない。国債保有者が"自発的に"借金を棒引きしなければ、ECBやIMFに支援を求めることになる。
2009年、ギリシャの問題が発覚してからもう3年が経過しようとしている。2010年、少し景気が浮揚した感覚があったからこそ国債問題は隠れてしまっていた。2009年と現在とを比較すれば、状況は改善していないしむしろ悪くなっている。
2009年と比較して2011年度はGDP規模は13%収縮している。2012年に6%の収縮、2013年には5%の収縮が見込まれている。そしてこの数字すらも、楽観的だとされているので実際出てくる数字はどれくらい悪いものになるかは分からない。
ヨーロッパの誰もがギリシャはこのままフリーフォール状態となりいずれユーロを脱退する(しなければならない状態に追い込まれる)と考えている。この期に及んでギリシャ政府はドイツの言うことを聞かないし、競争力を取り戻すためにギリシャは何ができるか、みたいな建設的な議論も聞かれない。
外部から見ていれば、ギリシャが取るべき道は非常にはっきりしている。すなわち過酷な財政緊縮を推し進め公務員をカットし年金・医療費を削る。あまりに自明過ぎて「まさかそれを実行しないだろう」と思うくらいだが、ギリシャの政治家は人気取りのためにどういう判断をするかは全く未知数だ。
3月20日までに何らかの合意がなされなければ、ギリシャはデフォルトする。
2009年、ギリシャの問題が発覚してからもう3年が経過しようとしている。2010年、少し景気が浮揚した感覚があったからこそ国債問題は隠れてしまっていた。2009年と現在とを比較すれば、状況は改善していないしむしろ悪くなっている。
2009年と比較して2011年度はGDP規模は13%収縮している。2012年に6%の収縮、2013年には5%の収縮が見込まれている。そしてこの数字すらも、楽観的だとされているので実際出てくる数字はどれくらい悪いものになるかは分からない。
ヨーロッパの誰もがギリシャはこのままフリーフォール状態となりいずれユーロを脱退する(しなければならない状態に追い込まれる)と考えている。この期に及んでギリシャ政府はドイツの言うことを聞かないし、競争力を取り戻すためにギリシャは何ができるか、みたいな建設的な議論も聞かれない。
外部から見ていれば、ギリシャが取るべき道は非常にはっきりしている。すなわち過酷な財政緊縮を推し進め公務員をカットし年金・医療費を削る。あまりに自明過ぎて「まさかそれを実行しないだろう」と思うくらいだが、ギリシャの政治家は人気取りのためにどういう判断をするかは全く未知数だ。
3月20日までに何らかの合意がなされなければ、ギリシャはデフォルトする。
2012/01/29 23:07
NYのグラウンドゼロに建設中のワンワールド・トレード・センター。
総工費380億ドルをかけているため、ドバイのバージュ・カリファや香港のIFC2タワーよりも賃料が高くなるという。バージュ・カリファの家賃は知らないが、香港のIFC2タワーのオフィス賃料は600平米で毎月1000万円前後だ。ちなみに、骨組みは強化コンクリートで頑丈に作るため飛行機が突っ込んできても倒れないらしい…
テロリストたちを擁護するつもりは毛頭ないし、いかなる主義主張があったとしても無辜の人間を殺りくして良いわけがないが、9/11の原因の一つがアメリカが主張するグローバル資本主義に対するアンチテーゼにあったとするとこの賃料はまさにアメリカの推し進めるグローバル資本主義の頂点にたった企業でしか払えない金額だ。9/11以降、外国に侵略されたことのないアメリカはワールド・トレード・センターの破壊により自らの自尊心を大きく傷つけられた。それを回復するために富の象徴である綺麗なオフィスビルを建設しようとすることは分からなくもない。
しかしちょっと待て。アメリカは市場を通じて富を最大化してきた。戦争で植民地にして搾取するよりも、市場を通じて搾取したほうがずっと手っ取り早い。しかもその市場には他の国々のマネーも集まるからさらに富を増大させる効率は高まる。
そういった市場を通じた富の増大に対しての嫌悪感がワールド・トレード・センターを破壊したのではなかったか。覇権国としての正しい振る舞い、低所得国と高所得国の所得の再配分、宗教の違いの相互理解などについて議論が深まらないまま同じようなビルがその規模を大きくして完成してしまうのはいかがなものか。
2012/01/28 23:34
香港のシャングリ・ラ・ホテルが最近、フカヒレ料理をメニューから消したらしい。
フカヒレについては、サメのその乱獲による急激な減少が以前から問題視されてきた。漁師はサメを釣り上げ、背中のヒレを切って海に戻してしまう。しかしサメにとっての背中のヒレはまっすぐ泳ぐために必要な部位。それを失ったサメはうまく泳げず死んでいく。
人間の舌を喜ばせるために、果たしてその漁の仕方は正しいのか… という問題意識である。たしかにフカヒレのスープは確かにウマいが、それを今後一生食べられなくなったとしも個人的には全く問題ない。日本でフカヒレスープなんてほとんど口にしなかったので、日本のフカヒレ消費ペースから言うと一生分のフカヒレは既に食べたと思う。香港名物のフカヒレの乾物屋が消えてなくなるのは少し寂しいくらいだ。
ちなみに香港と中国で全世界のフカヒレ消費量の95%を占めるらしい。結婚式などお祝いの席ではフカヒレスープが必ずといっていいほど出てくる。フカヒレ=高級品であるから、もてなす側・主催者側のメンツがこのフカヒレスープに凝縮されていたりする。フカヒレという一部位を食べるためだけにサメの命を奪うのは可哀想… とは思うが、これは別にフカヒレに限ったことではない。全世界の貧困層に届けられる食料物資の40倍の量を食べ残すといわれる日本で育ったから、奪った命に申し訳なく思うような悪行はたくさんあるだろうなぁ…
フカヒレがメニューから消えない限り僕はフカヒレを食べ続けていたので、このような取り組みは大賛成だ。ちなみに他の高級ホテル、たとえばペニンシュラホテルでも既にフカヒレ関連メニューはないそうだ。
2012/01/27 23:42

昨年12月8日のもの。
30日からブリュッセルで開催されるEUサミットでは公には、ヨーロッパ安定機構(ESM)の今後のスケジュールやEU圏の雇用問題&経済成長をどうするかが話し合われることになっている。ただ週末にまとまりそうなギリシャの借金50%棒引き案の合意如何によってはギリシャ問題が大きく取り上げられることになる。
ギリシャが民間セクターと借金棒引き案について話しあう期限は、いちおう3月20日ということになっている。しかしここらで改善する兆しを市場にアピールしておかないと事態はますます悪化するばかりである。早めに「ギリシャは良くなってます」と言うことが大切だ。
しかも雇用問題&経済成長は消費が減退している今、政府支出によるカンフル注射でしか達成し得ない。とすると、むしろ今から「どれだけ緊縮財政を敷くか」ということが話し合われなければならない中で有効な政府支出を話し合い各国で合意に至るのは至難の業である。差し迫ったギリシャの話題をメインにして時間を稼いだほうが、大統領選挙を控えるサルコジにとっても都合がよい。
ところで、現在の株高を支えるセンチメントに変化が現れるとすればやはりそれはユーロ発となると考えている。1月、イタリアとスペインの国債入札は好調だった。株高の原因は米国企業の決算が良かったことが牽引役となっているが、ユーロの構造的問題は解決していない。もしユーロ発で市場センチメントがまた大きく変化するとすれば…
2月15日。ユーロ圏ならびにドイツ・フランスのGDP速報
最大のお得意様である中国の国内消費が伸び悩んでいたことから、あまり良い数字は期待できそうにない。
2月29日-3月2日。4650億ユーロ分のイタリア国債が満期を迎える
投資家としての銀行がリスク資産を今後積み増していくとは考えにくい。彼らが国債市場に戻ってこなければ、金利は上昇する。ECBは今のところFRBのような国債直接購入はしない構えだが、「するの?」「しないの?」でまた市況は大きく揺れる。
3月20日。1450億ユーロ分のギリシャ国債が満期
借り換えを行えるくらい市場が安定していればいいのだが、そうでなければ… ECBが思い切った金融政策を採らない限り、ギリシャ国債のCDSのトリガーが引かれ… 以下リーマンショック以降と同文。
2012/01/26 23:10

チャールズ・ダララ氏(左)
今週末にも合意に至るであろうことが予想されている、ギリシャの債務問題。銀行やファンドなどの民間の債権者が50%の棒引きには同意出来ても、その棒引きと引換えに得る債券利回りについて4%を主張し、3.5%を主張するギリシャ側とこの0.5%のギャップで同意に至らす今日まで問題が持ち越されてきた。
ギリシャ側としては、2020年までに国債発行額を現在のGDP比160%から120%まで40%減らしたいと考えている。この0.5%の差は将来的に国債発行額のGDP比で2.5%の違いとなってくる。40%のうちの2.5%を交渉により減らすことが出来るのであれば、それはギリギリまで交渉するだろう。
国際金融機関連盟の理事長であるチャールズ・ダララは先週、民間債権者にとって大きな損失となる利回りを提示した。それがどのような数字であるかはまだ公表されていない。
ただ、仮に低利回りを民間債権者が受け入れたとしても今後ギリシャがその目標とする国債発行額GDP比120%を達成し、今までの放漫国家経営から脱すればその市場における債券利回りは低下し、今回低利回りを受け入れた民間債権者がリターンを得る可能性はある。
そもそもユーロという通貨はドイツやフランスのような強い国とギリシャやポルトガルなどの弱い国とを平均されている。すなわち、ドイツやフランスにとっては相対的にユーロは割安でギリシャにしてみればユーロは割高なのだ。
それがドイツ・フランスのユーロ二強を更に加速させ、貧乏国を更に貧乏にさせている。ユーロの構造的な問題はユーロ発足時から続いてきた。ドイツやフランスがギリシャを救わねばならない理由はここにある。
現在、ギリギリの話し合いがされているという。ただまた話し合いがご破算になれば、好調な株式市場に冷や水を浴びせる可能性がある。
2012/01/25 23:57

火曜日の夜に、オバマ大統領が演説内で言った言葉。
我々の(厳しい情勢に対する)団結力は一段と強くなっている。雇用主はスキルある労働者をいち早く見つけることが可能となっており、生産活動も活発だ
そして水曜日の夜、連銀議長のバーナンキがFOMC内で発言した内容。
FOMCとしては市況の先行きに対する味方を一段と弱含み、回復力は依然として頼りない。従って2014年終盤までは低金利を据え置く。また連銀による国債買取も選択肢に入れる
当然、オバマ大統領は再選を目指しているのでより大きな希望を持たせるコメントが必要だ。しかも皮肉なことに、連銀が「景気は思ったように浮揚しない」と超緩和政策を取ってくれるおかげで株式市場は好調。金融機関で働いていない、市場のからくりに頓着しない大多数の有権者には「株価も上昇してるし、景気は良くなっているんじゃないか」と思わせる。
QEがどのような効果をもたらしたか、あるいはもたらさなかったかというと、
- 株価が一時的に上昇した
- コモディティ関係が上昇した
- インフレをもたらした
- 新興国市場に住宅バブルをもたらした
- QE中、失業率は改善しなかった。QE後も失業率は大きく改善していない
- 会社は債務を返済し貯蓄を多くさせようとするため、新しい借金しない
日本が経験した状態によく似ているなと思うのが、新しい資金需要がない間は景気回復が難しく、中央銀行の財政政策は無駄玉になってしまう点である。しかもアメリカは日本と違ってアメリカからの資金流出が大きい。
いわゆる「グローバル・スタンダード」を世界中に押し付けてきた米国は、そのしっぺ返しを受けているような感じだ。「カネは国境をまたぐのが良い」という価値観のもと、アメリカから巨額のマネーが新興市場に流れ込んだ。もしQEを実施してその資金が国内での事業創出・雇用創出に使われずにコモディティ投資や新興市場投資に流れているとすれば、アメリカ経済自体を疲弊させ、かつ新興国はバブルの生成・崩壊で疲弊する。
所得水準は既に2000年から10%程度下落し、人々はファミレスよりもファーストフード店に足を運ぶ。消費者物価指数に現れないデフレ的な傾向が続くとすれば、日本が通ってきた道をアメリカは歩むことになる。
2012/01/24 23:51
オバマ大統領がアメリカ経済をコントロールしている訳ではない。したがってオバマ大統領が米国民経済をすぐに向上させたりすることは出来ない。しかし、大多数の人たちが自分たちの生活が良くなるのも悪くなるのもオバマ大統領の責任だと考えている。
1月の調査によると、アメリカ国民のうち
37%が経済は改善している、と回答。1ヶ月前は30%。
45%がオバマ大統領は経済をコントロールしている、と回答。1ヶ月前は37%。
37%が今後12ヶ月間の間に景気は良くなるだろう、と回答。1ヶ月前は30%
この手の国民調査はあくまで現在の景況感を表しており、今後12ヶ月間の予想指数としては全くアテにはならない。しかし選挙年度においては実際にどうなるかは問題ではなく今現在国民がそう信じているということこそが大事なのだ。
オバマ大統領が再び当選するとすると、金融機関にはかなり厳しい道が待っていると伺える。ビデオの4分30秒あたりから、
今まではウォール街が自分たちでルールを決めていたが、今後はそのようなことは許さない。私たちが通した法案では、金融機関が本来あるべきものになるように規定する。すなわち、アントレプレナーにリスク資金を拠出し、大学に行く子どもがいたり家を購入しようとしている家庭、小さなビジネスを始めようとしている人にカネを貸す、という。
自己資金の何十倍もレバレッジ投資をしてきた投資銀行にとっては耳のイタイ話だ。景気の回復段階では金融機関関連は「買い」であるが、オバマ大統領の再選がもし濃厚になってきたら、とても手が出そうにない。
2012/01/23 23:27
中国は成長率が鈍化しているようですが、中国の"超成長"は終わったのですか?
いや、終わってない。若干の向かい風があるが、中国は今後も力強い成長を続けるだろう。ただ目先ではヨーロッパと米国の景気鈍化が足をひっぱることがあろうが、中国の"超成長"ストーリーはまだまだ続くだろう。
では、中国の成長において着目すべき点はありますか?
中国国内というよりも、中国国外の景況感が大切になってくる。そしてこれは中国に限ったことではないが、投資家は新興国債券市場にも目を向けている。
.......
最後、このレポートでは「短期で米国投資、長期で中国投資。特に投資期間が長めの投資家、あるいは積立投資をしている人は中国そして新興国投資」という結論で締めくくられた。AMGとしては、おおむね賛成。
アメリカに関しては、ヨーロッパと違って企業がよくカネを稼いでいるし住宅市場を除けば「カネを使うアメリカ人」が戻ってきてはいる。もともとそんなに悲観すべきでなかった部分がファンダメンタルにあったために決算期でポジティブな数字が並んだことが株価を押し上げている。
中国については、中国の成長をドライブする要素はまだまだ残っている。日米欧のような成長余力がない国とは違うから…というのが一般的な見方だ。ただ人民元の国際化については、中国はまだまだ慎重だ。金融自由化で得るものは外国からの大量資金流入→高度の成長と大変魅力的だが、逆転した場合の悲惨さは東欧やアイルランドを見ていればよく分かる。
投資家としては中国には急激な改革開放はせず、すなわち急激な成長ではなく緩やかな成長を続けて欲しい。
2012/01/22 23:27
香港人は、自分たちを中国人だと考えていない。
こう言うと驚かれるのだが、事実である。香港人のうち、自分が中国人だと考える人は34%しかいない、ということが香港大学のリサーチで明らかになった。では香港人は何人か?香港人である。香港人は北京人や上海人、潮州人など中国人で一括りにされてしまうサブカテゴリーではない。香港人は日本人やアメリカ人、フランス人の区別と同じメインカテゴリーなのである。すなわち、香港人≠中国人…
と3人に2人の香港人は考えているのである。そこでこの香港人≠中国人をあえて強調するために、中国人と言わずに「大陸人」と言う。香港は明らかに大陸ではない。
しかも問題をややこしくさせるのは、66%の人たちは「自分たちを中国人だと考えてない」以上に「自分たちを中国人だと考えたくない/思われたくない」という人たちでもある。
香港人に「香港人ってつまり中国人でしょ?」などと言おうものなら、3分の2の確率で「私は中国人ではない!」と反論される。しかも結構激しく。
香港人がここまで香港人であることに気合が入っているのは、英国領で古き良きイギリスの薫陶を受けたからであろう。100年間イギリスの統治下であったにも関わらず、イギリスに対して「国家主権を蹂躙された」みたいな話は香港人から聞いたことがない。それどころか100年前はさびれた漁村だった香港をここまで大きく発展させてくれたイギリスに対しては、大きな畏敬の念すら抱いている。
きちんとしたマナー、レディーファーストやアフタヌーンティーの習慣はイギリス人が香港人に残した大いなる遺産だ。
だ・か・ら! 許せないのである。マナーのない中国人たちが。しかも彼らは「カネ持ってるぜっ!」風情をぷんぷん匂わせる。男性は特に分かりやすい。金無垢のロレックス、ルイヴィトンのショルダーバッグ、エンポリオアルマーニの黒Tシャツ。フェラガモの靴。そして角刈り。あれ?これもしかして人民服に代わる新しい制服のコンビネーションなのかな?と思うくらい、みな判を押したように似通っている。
香港人はカネ持ちは同時に社会的責任も果たすべきだと考えるから、万札をぶんぶん振り回して我が物顔で街を闊歩されることに対して「香港が汚された」と考えるのだ。
とは言っても彼らがカネを落としてくれないと香港は潤わない。忸怩たる思いがあるのは想像に難くない。中国人も中国人で、「カネ持ってる=尊敬されるべき」という強い思いがあるから譲らない。香港人の、中国人を田舎者扱いするクラッシィな鼻持ちならない態度が許せない。
そしてこの両者がたまに激突する。例えば飲食が禁止されている電車の中で、中国人が飲食するのを見た時。こんな戦争がけっこうな頻度で街中で繰り広げられている。しかもこの戦いは中国人と香港人以外、誰も知らない。
こう言うと驚かれるのだが、事実である。香港人のうち、自分が中国人だと考える人は34%しかいない、ということが香港大学のリサーチで明らかになった。では香港人は何人か?香港人である。香港人は北京人や上海人、潮州人など中国人で一括りにされてしまうサブカテゴリーではない。香港人は日本人やアメリカ人、フランス人の区別と同じメインカテゴリーなのである。すなわち、香港人≠中国人…
と3人に2人の香港人は考えているのである。そこでこの香港人≠中国人をあえて強調するために、中国人と言わずに「大陸人」と言う。香港は明らかに大陸ではない。
しかも問題をややこしくさせるのは、66%の人たちは「自分たちを中国人だと考えてない」以上に「自分たちを中国人だと考えたくない/思われたくない」という人たちでもある。
香港人に「香港人ってつまり中国人でしょ?」などと言おうものなら、3分の2の確率で「私は中国人ではない!」と反論される。しかも結構激しく。
香港人がここまで香港人であることに気合が入っているのは、英国領で古き良きイギリスの薫陶を受けたからであろう。100年間イギリスの統治下であったにも関わらず、イギリスに対して「国家主権を蹂躙された」みたいな話は香港人から聞いたことがない。それどころか100年前はさびれた漁村だった香港をここまで大きく発展させてくれたイギリスに対しては、大きな畏敬の念すら抱いている。
きちんとしたマナー、レディーファーストやアフタヌーンティーの習慣はイギリス人が香港人に残した大いなる遺産だ。
だ・か・ら! 許せないのである。マナーのない中国人たちが。しかも彼らは「カネ持ってるぜっ!」風情をぷんぷん匂わせる。男性は特に分かりやすい。金無垢のロレックス、ルイヴィトンのショルダーバッグ、エンポリオアルマーニの黒Tシャツ。フェラガモの靴。そして角刈り。あれ?これもしかして人民服に代わる新しい制服のコンビネーションなのかな?と思うくらい、みな判を押したように似通っている。
香港人はカネ持ちは同時に社会的責任も果たすべきだと考えるから、万札をぶんぶん振り回して我が物顔で街を闊歩されることに対して「香港が汚された」と考えるのだ。
とは言っても彼らがカネを落としてくれないと香港は潤わない。忸怩たる思いがあるのは想像に難くない。中国人も中国人で、「カネ持ってる=尊敬されるべき」という強い思いがあるから譲らない。香港人の、中国人を田舎者扱いするクラッシィな鼻持ちならない態度が許せない。
そしてこの両者がたまに激突する。例えば飲食が禁止されている電車の中で、中国人が飲食するのを見た時。こんな戦争がけっこうな頻度で街中で繰り広げられている。しかもこの戦いは中国人と香港人以外、誰も知らない。
2012/01/21 23:10
香港のホテル業界は活況だ。hotel.comによると、2011年4190万人の観光客が香港にに観光またはビジネス目的で短期滞在している。ちなみに香港の人口は700万人だから、実に人口の6倍の人間が香港に来たことになる。
4190万人という数字は2000年から10-15%のペースで増えているらしい。それに伴い、香港に63,000室あるホテル客室数が足りていない。「香港のホテルは予約が取りづらいなー」というイメージは合っている。ホテル検索の仕方が悪い訳ではない。ましてや私に頼んでもホテルが簡単に予約できる訳でもない。
2011年は63,000室中88%が埋まり、ビジターは平均で3.5泊香港に宿泊し、ホテルは一泊平均1,343香港ドルを客にチャージする。ペニンシュラやフォーシーズンズホテルのような一泊5,000香港ドル以上の部屋もあるし、重慶(チョンキン)マンション内のホテルに代表されるような一泊150香港ドルのホテルもある。
日本から香港に来られる方はおそらく3つ星以上に宿泊する方が大半だろうが、3つ星であっても場所によってはレギュラー・ルームで2,000香港ドル以上するところもある。円高で香港ドルが安くなっているとはいっても、香港旅行は高い… というのがイメージではなかろうか。
そんな状況に、行政が危機感を抱いている。
「ホテル代が高くなれば観光客も少なくなるしビジネスマンも来づらくなる。ひいては香港の発展を阻害する」
観光局トップのアンソニー・ラウはホテルの客室数の少なさを解消するために香港政府としても協力するとし、シャングリラ・グループがホンハム地区の土地を平均市価よりも安くで売却している。
ちなみに、観光客の半分を占める中国人は3-4つ星に宿泊するケースがもっとも多いらしい。そして、この3-4つ星のホテルの客室数の需給がもっとも逼迫している。つまり、香港で新しいホテルを建設するとすれば3-4つ星が一番儲かる…
中心から30-40分離れていても(すなわち香港では田舎である)、空室率は悪化しないというリサーチも出ている。円高がずっと続くとは思えないし、日本のホテルが進出してこないかな。
4190万人という数字は2000年から10-15%のペースで増えているらしい。それに伴い、香港に63,000室あるホテル客室数が足りていない。「香港のホテルは予約が取りづらいなー」というイメージは合っている。ホテル検索の仕方が悪い訳ではない。ましてや私に頼んでもホテルが簡単に予約できる訳でもない。
2011年は63,000室中88%が埋まり、ビジターは平均で3.5泊香港に宿泊し、ホテルは一泊平均1,343香港ドルを客にチャージする。ペニンシュラやフォーシーズンズホテルのような一泊5,000香港ドル以上の部屋もあるし、重慶(チョンキン)マンション内のホテルに代表されるような一泊150香港ドルのホテルもある。
日本から香港に来られる方はおそらく3つ星以上に宿泊する方が大半だろうが、3つ星であっても場所によってはレギュラー・ルームで2,000香港ドル以上するところもある。円高で香港ドルが安くなっているとはいっても、香港旅行は高い… というのがイメージではなかろうか。
そんな状況に、行政が危機感を抱いている。
「ホテル代が高くなれば観光客も少なくなるしビジネスマンも来づらくなる。ひいては香港の発展を阻害する」
観光局トップのアンソニー・ラウはホテルの客室数の少なさを解消するために香港政府としても協力するとし、シャングリラ・グループがホンハム地区の土地を平均市価よりも安くで売却している。
ちなみに、観光客の半分を占める中国人は3-4つ星に宿泊するケースがもっとも多いらしい。そして、この3-4つ星のホテルの客室数の需給がもっとも逼迫している。つまり、香港で新しいホテルを建設するとすれば3-4つ星が一番儲かる…
中心から30-40分離れていても(すなわち香港では田舎である)、空室率は悪化しないというリサーチも出ている。円高がずっと続くとは思えないし、日本のホテルが進出してこないかな。
2012/01/20 23:38

アメリカ - 消費者物価増減(%)の推移
2011年の夏、アメリカ国債の格下げ行われる前に連銀は「少なくとも2013年の中頃までは利上げはしない」と明言している。しかもこの超緩和的金融政策コミットメントをバーナンキFRB議長は繰り返し明言していることから、2013年まではアメリカの政策金利動向には注意を払わなくても良い…
と思っていたが、最近プロッサー米フィラデルフィア地区連銀総裁が
「政策金利の上げ下げはスケジュール通りに行うものではなく経済環境を注視しながら決定するべきものだ。少なくとも個人的には、2013年中頃より前には利上げをしなければならない状況に追い込まれると考えている」
と発言している。アメリカの政策金利は地区連銀と理事との決定会合を経て決定される。地区連銀は持ち回り制なので今年プロッサー地区連銀総裁は発言権はないものの、インフレが3%前後で推移し失業率が8%未満となった場合に超緩和的な政策をとる意味が薄まる。
バーナンキはインフレの目標値を2%以下したい。ちなみに2011年は消費者物価指数は2010年度と比較して3%少しの伸びであった。今年、ユーロの状況が大きく改善され中国の景気減速に歯止めがかかった場合、緩やかに物価も上昇していくことが考えられなくもない…
2012/01/19 23:18
- アメリカ。決算シーズンで数字は銀行・証券がおおむね不調、他はおおむね好調。失業率も下落してきているし、そんな悪くはない。
ただ、この株式市場の上昇はこれらの上昇を正当化できるほどファンダメンタルな要素は見当たらない。QE3もまだだし。とはいっても人々がカネを使って景気をドライブしている。気まぐれな株式市場が10月の底から20%上昇しても不思議ではない。
- ヨーロッパ。格下げに耐性が出てきた。格下げされてもイールドは大幅に上昇しなかったどころか、フランスとオーストラリアではむしろ下落した。すなわち格下げがあろうとなかろうと国債は売れる。
しかもユーロ圏全体で今年は景気後退に陥るおそれがある。
しかし株式市場は下げてない。格下げ・景気後退など悪いニュースに対して耐性が出てきた。しかしこの「耐性」は という要素は果たしてポジティブに解釈すべきなのか?ギリシャ、イタリア、スペイン。破綻する可能性はまだある。
よく分からん株式市場のラリーである。こういうよく分からん時、すなわちファンダメンタルのバックアップが無い時はプルバックもそれだけ早く、しかも急速に来たりする。
2012/01/18 23:43
インドネシアの長期国債格付けが上昇した。
国債の不払い保険であるCDSは、先進国であるイタリアよりも新興国であるインドネシアのほうが安い。すなわち、マーケットはインドネシアのほうが国として破綻しにくい、とすでに考えているようだ。
人口は2億人。アメリカのメディアがよく、「インドネシアは所有権などの法的な保護が十分になされておらずかつインフラが十分に整っていないため今後も急速な発展が続くとは考えにくい」みたいな記事を報道したりする。
が、事実としてインドネシアへの外国からの直接投資額は2011年過去最高となった。シンガポールからの投資が最も多く、その次に日本が続く。日本国内では日本の没落が毎日のように伝えられているようだが、香港にいるかぎり日本はアジア・ビジネスのキープレイヤーであることの印象が日増しに強くなっている。これには円高のせいもあるかもしれない。
GDPは過去8年間で7年は5%以上、2012年度は6%の成長を見込む。良質な天然ガスが採れるので、中国がコケたらインドネシアの資源輸出もコケるが中国と違って内需の拡大ペースは堅調だ。
2010年度、白物家電や自動車などの耐久消費財の普及が始まるとされる、一人あたりのGDPはUSD3,000を突破した。今後の成長の恩恵にあやかろうとインドネシア・ファンドも次々と設立されている。
1997年のアジア通貨危機から15年、部族間抗争を経てこれからインドネシアは大きく花開くようだ。
2012/01/17 23:28

ギリシャの破綻は市場ではすでに織り込み済み?
フランス、オーストラリアの新規発行国債の売れ行きが好調、先週金曜日に両国に対してS&Pの格下げがあったにも関わらずイールドは5-10ベーシスポイント下げた。
またギリシャがどちらにしろユーロ圏から出ていかざるを得なくなっていることも既定路線となっている。どこまでも援助をしてユーロ圏に踏みとどまらせよう…という意志は感じられずむしろどれだけ秩序ある破綻が可能なのかに焦点が移ってきている。
すなわち、EU全体としてはギリシャを助ける方向でいくしカネも使う。しかしデフォルトするのは目に見えているからユーロの価値を大きく脅かさない限りの使い方しかしない。そしてしかるべき時にはユーロ圏から出て行ってもらう、というシナリオだ。
ECBも国債の直接購入を始めたし、ユーロに関するコンセンサスも高まってきたが、株価にもポジティブな影響を与えているようだ。今後は2月3月とユーロ各国に並のようにやってくる新規発行国債の売れ行きがどうなるか、であるがフランスとオーストラリアを見ていると突如国債が売れ残る可能性はほぼない、と見てよいようだ。
しかしユーロにカネがないことには代わりはない。しかし国の支出が大幅に減少する中、国債のイールドが低ければ「借りて、消費する」というケインジアン戦法がしばらく使えそうである。
2012/01/16 23:52
2011年第四四半期のGDP成長率が8.9%であったことは、8%前半を予想していた金融市場にとっては嬉しいニュース。これから細かく数字を見るが、輸出の伸びが衰えていないことが先日も発表されたばかりでそれがGDPに寄与したのかな、ということは十分に考えられる。
しかし、もうずっと前から言われているように中国が"世界の工場"から"世界の消費地"に転換していかないと今後の成長を維持していくのは難しい。それには試練があって、
- 人民元高に国内が耐える
- 付加価値の高いものを提供していく
これら2つとも、日本が経験したことだ。
今のところ、中国は人民元高に耐えられる構造ではない。このペースでアメリカのプレッシャーに応えて人民元高を続けていくのは難しい。そして、付加価値の高いものを生み出せていないのは、中国人以外に中国オリジナルのメーカーの名前を問うて一つも出てこない人がほとんであることが証左となっている。日本は70年代からソニーやパナソニックの名前は既に多くの外国人に知られていたが。
2012/01/15 23:26
「格差社会」という言葉が単に失業問題や貧困問題を語るときの飾りのようなフレーズになってしまい、失業/貧困にフォーカスするあまりかえって格差社会の本質的な問題が見えなくなってしまう… というこの矛盾。日本だけでなく香港でも同様である。
日本はまだ「格差社会」から連想される諸問題についてまだ議論の広がりが感じられる。これはおそらく、戦後の日本がまだ格差について真剣に向き合ったことがない故の動揺から来るのだろう。しかし香港では格差が当然のように受け入れられているため「貧困層が最低限の生活が出来るように」という格差社会が生み出す最も先鋭的な問題しか取り扱わない。
香港は移民の街。両親、あるいは祖父/祖母が広東省や福建省から香港に移り住んできたことから「ビンボーになったら田舎に帰りゃいい」という観念とイギリスのタックスヘイブン政策とがマッチするらしく高い税金をかけて所得配分を是正しようとする動きはほとんどない。
しかしこのプレゼンテーションでは格差のもたらす害悪について、これでもかとデータが並べられている。プレゼンターのウィルキンソン教授いわく、格差社会は
・信用低下をもたらす
・暴力を助長する
・子供の自尊心が育ちにくい
・評価ストレスを強める
・犯罪者を増やす
・階級がますます固定化される
香港は国際競争力ランキングで常に上位にはいるのだが(2011年は1位)、ド格差社会でもある。日本は競争力ランキングでは27位。単純に考えると、競争力を取って害悪も受け入れるのか、競争力を削いで害悪を排除するのかという二項対立で考えてしまう。ウィルキンソン教授は最後に「所得格差を是正することによりクオリティ・オブ・ライフは向上させることができる」と締めくくっている。
香港は所得格差を是正する方向には動かない。となると、クオリティ・オブ・ライフの向上は見込めなさそうだ…
2012/01/14 23:16

ワンチャイにある通称「お化け屋敷」のNam Koo Terrace (南固臺)
43歳男性、経済苦にて焼身自殺。妻が発見。
60歳女性、飛び降り自殺。遺書を残して。
10歳男児、飛び降り自殺。勉強がプレッシャー。
51歳男性、室内で孤独死。
55歳男性、うつが原因で浴室にて焼身自殺。
香港は住居の履歴を知る権利があり住居を購入する人・借りる人はそれを知ることができます。そして住人が不自然な死に方をした場合は特にそれを開示する必要があり、香港の住宅検索サイトには上記のような物件が市価の3-4割ディスカウントされてリストに上がっています。
大幅ディスカウントで安く購入・賃貸できることから一定の需要はあります。気にしない人は気にしないのでしょうが… 僕にはそんな家に住む根性はありません。
2012/01/13 23:06

↑リオ・デ・ジャネイロで建築デザインの仕事を見つけたスペイン人カップル
1990年以降始めて外国からスペインへ移民する数が、スペインから外国へ移民する数よりも少なくなったそうだ。スペインも2007年まで不動産バブルを経験し2008年からバブル崩壊へと傾斜していった。ちょうど2007年の終わりごろに北欧とイギリスを旅行していたのだが、田舎の街の不動産屋にスペインの物件が地元物件の数より多数掲示されていたのが印象的だった。「空の青さが違うからね~ みんな別荘に買うんだよ」と不動産屋は言っていた。
現在、スペインは失業率22%&9000億ドルの財政赤字。青い空の下の不動産は売却できず、それはそのまま中小銀行のリスクとなっている。
もともと失業率の高かった国だが、医療費無料など社会保障が充実していること、そしてラテンの陽気な国民性ゆえに住みやすいスペインを離れる人は少なかったようだ。しかしここにきてスペインも抜本的な財政改革が行われる予定で、社会保障の後退も当然含まれる。
ブラジルはポルトガル語話者が多いが、もともとスペインの人たちはスペイン語とポルトガル語両方を話せる人が多いためブラジルに行っても生活に困ることはない。2016年に開催予定のブラジルオリンピックに向けて仕事を探しにブラジルや南米に移住するスペイン人は今後も増えそうだ。
翻って、日本。昨今の英語ブームなんかを見ていると単なる日本国内でのキャリアアップだけでなく、それ以上に思い切って外国に職を求めようとする人たちが増えているのではないか。香港で求職者数名とお話する機会があったが、むちゃくちゃヤル気があって気迫に圧倒された。英語も上手だったし、「スキルアップ」などという生ぬるいテンションで勉強したのではないことは明白だった。
2012/01/12 23:54
↑フランスは格下げがもたらすデメリットについて、火消しに躍起とのこと
S&Pがフランスを含むユーロ圏9カ国の格下げを行った。S&Pが格下げするであろうこと自体は以前から予想されていたことであり、その意味ではサプライズな格下げではない。問題は、格下げに付随して起こるであろうイベントだ。
格付会社が格下げした、ということは資金調達が難しくなるということだ。AAA格付の国が発行する国債と今回フランスがAAA格から1ランク下がってAA+(ダブルエープラス)となった国債とでは利回りが異なって当然、ということになる。
・フランスのユーロ債務危機問題へのコミットが難しくなる
もともとフランスはドイツにカネを出せ出せと迫る一方で、かつて同じAAA格にありながら自分ではドイツと同じほど思い切って出そうとはしなかった。欧州金融安定ファシリティ(EFSF)では拠出割合がドイツ27%に対してフランス20%である。格付が同じだから同額を、という訳ではないが、ドイツ国民からしてみればドイツ一国だけがユーロを背負わされるのはたまったものではない。
今回の格下げでフランスが信用の点でドイツよりも格下となってしまい、フランスはますますカネを出し渋り、ドイツはますます重荷を背負う。
・2月、ギリシャが救われずに再び金融危機
ギリシャ一国が破たんしたとしてもギリシャ外との取引がなければまったく問題はないのだが、金融機関やファンドがギリシャ国債を保有しておりギリシャ国債が紙くずとなった時点で金融機関は手持ちの資産を売却し金融当局が要請するキャッシュの保全に努めるし、ファンドも引き出し要請に応えるため他の資産を売却しキャッシュを用意しておかねばならない。
資産価格が下落すればそれだけ市場から逃げていく人が多くなる。要するに、皆が皆「手元にキャッシュをおいておこう」という状態となる。
S&Pは長期国債を「ネガティブ」としており、これは1-2年後に再び格下げをする可能性が3分の1あることを示す。ただ2012年度中にはこのユーロ債務危機問題は何らかの形で決着がついているだろうから、仮に格下げが行われたとしても今ほどのインパクトはないだろう。
ただ、それでもユーロ圏が瓦解してしまようなことはないと思う。株価が下落したとしても、ユーロが安くなったとしてもそれだけでユーロ圏を解消しましょう…というにはコストがかかりすぎるからだ。ユーロという通貨をこの世から消し去ってしまうには、フランスとドイツが戦争を始めるとかそういった非現実的な状態が必要となるだろう。
2012/01/11 23:24
フランス大統領のサルコジとドイツ首相のメルケルが、両者に意見の隔たりはあっても今回のユーロ危機の解決に主要な役割を果たしユーロ圏瓦解の防波堤となっていることは間違いない。
しかしフランス大統領が5月にある。事前の調査によると、この5月の大統領選でサルコジはサルコジに対抗するフランソワ・オランド候補に敗れる可能性が今のところ濃厚なようだ。
危機の解決の代償としてフランスは将来的に10兆円近い資金を拠出し、フランス国債も格下げされる可能性が濃厚となってきた。フランスの財政を悪化させた責任をサルコジが取らされることとなる。
イタリア、スペイン、ギリシャから見れば「サルコジのおかげで助かった」となるのだが本国フランス人からはそっぽを向かれる結果となった。サルコジからすれば、ユーロの連帯維持という大義のために戦ってそっぽを向かれたのではやりきれないだろう。
しかもギリシャは2011年は通年でマイナス成長、ドイツもリセッション入りが濃厚な雰囲気だ。そして財政出動から需要を喚起するというケインジアン的政策はもう取れそうにない。
5月以降のユーロの行方が大変心配なのだが、一方で良いニュースも。頑固親父であったヨーロッパ中央銀行(ECB)の前総裁のトリシェから現総裁のマリオ・ドラギに変わってからトリシェが出来なかった"ECBから銀行への低利融資"が行われる。従ってリーマンショックの時のように一気に流動性が干上がってにっちもさっちもいかない…みたいなことは起こりそうにない。
しかしフランス大統領が5月にある。事前の調査によると、この5月の大統領選でサルコジはサルコジに対抗するフランソワ・オランド候補に敗れる可能性が今のところ濃厚なようだ。
危機の解決の代償としてフランスは将来的に10兆円近い資金を拠出し、フランス国債も格下げされる可能性が濃厚となってきた。フランスの財政を悪化させた責任をサルコジが取らされることとなる。
イタリア、スペイン、ギリシャから見れば「サルコジのおかげで助かった」となるのだが本国フランス人からはそっぽを向かれる結果となった。サルコジからすれば、ユーロの連帯維持という大義のために戦ってそっぽを向かれたのではやりきれないだろう。
しかもギリシャは2011年は通年でマイナス成長、ドイツもリセッション入りが濃厚な雰囲気だ。そして財政出動から需要を喚起するというケインジアン的政策はもう取れそうにない。
5月以降のユーロの行方が大変心配なのだが、一方で良いニュースも。頑固親父であったヨーロッパ中央銀行(ECB)の前総裁のトリシェから現総裁のマリオ・ドラギに変わってからトリシェが出来なかった"ECBから銀行への低利融資"が行われる。従ってリーマンショックの時のように一気に流動性が干上がってにっちもさっちもいかない…みたいなことは起こりそうにない。
2012/01/10 23:23
中国政府の2011年度の税収は前年度比で25%増えた。GDPが9%の伸びであったので税収と比較するとおよそ3倍の伸びとなる。
2012年、エコノミストたちのGDP成長率のコンセンサスは8%前半。8%以上の成長率の伸びが中国共産党政権の政権維持が暴動などで外から脅かされないラインである。
8%を切ると自動的に暴動が起きる…というわけではないが、今までの胡錦濤や温家宝の発言を効いていると中国共産党が8%を意識しているのが分かる。
そして私たち市場ウォッチャーは今年中、あるいは遅くとも来年の前半には消費税率引き下げ、輸入関税引き下げ、印紙税引き下げなどを含む税の引き下げが実施されると予想するとともに、2008年に行われたような家電やクルマの購入補助金がバラまかれると考えている。
奇しくも先日、過去最高の輸出高が報告された。しかし一方で輸入高の減速が同時に伝えられている。すなわち欧米の低成長にも関わらず世界はまだ中国を工場として認識しているが、中国の内需の拡大 - これは中国が先進国入りするのに避けて通れない課題である - が思ったペースでは進んでいないことを意味する。
仮に中国の税収がキビシイものであれば内需の拡大を刺激する"バラマキ"は考えにくいが、税収25%増という数字をみるとこのバラマキは苦しいものではないだろう。バラマキの規模によっては株式市場に大きなプラスのインパクトを与えるので注視が必要だ。
2012年、エコノミストたちのGDP成長率のコンセンサスは8%前半。8%以上の成長率の伸びが中国共産党政権の政権維持が暴動などで外から脅かされないラインである。
8%を切ると自動的に暴動が起きる…というわけではないが、今までの胡錦濤や温家宝の発言を効いていると中国共産党が8%を意識しているのが分かる。
そして私たち市場ウォッチャーは今年中、あるいは遅くとも来年の前半には消費税率引き下げ、輸入関税引き下げ、印紙税引き下げなどを含む税の引き下げが実施されると予想するとともに、2008年に行われたような家電やクルマの購入補助金がバラまかれると考えている。
奇しくも先日、過去最高の輸出高が報告された。しかし一方で輸入高の減速が同時に伝えられている。すなわち欧米の低成長にも関わらず世界はまだ中国を工場として認識しているが、中国の内需の拡大 - これは中国が先進国入りするのに避けて通れない課題である - が思ったペースでは進んでいないことを意味する。
仮に中国の税収がキビシイものであれば内需の拡大を刺激する"バラマキ"は考えにくいが、税収25%増という数字をみるとこのバラマキは苦しいものではないだろう。バラマキの規模によっては株式市場に大きなプラスのインパクトを与えるので注視が必要だ。
2012/01/09 23:46
1-3月にユーロ圏全体で2400億ユーロの国債償還がある。その国債がうまく消化されるかどうかで、株式市場に与えるインパクトも変わってくる。リスボン条約によりヨーロッパ中央銀行による国債購入が認められていない中、我慢ができなくなったECBがLoLRすなわち最後の借り手となれるかどうか…
仮にユーロ圏の問題がスムーズでなくとも解決されるとして、株式市場に目を向けてみると悪くない。マーケットのコラムニストたちは「キャッシュ・イズ・キング」すなわちリスク資産は避けいつでもマーケットに入れるようにキャッシュを置いておけと指南している。
市場にいつ入っていくか、マーケットタイミングを図る指標としていわゆるVIX指数(ボラティリティ指数)があるが、このところのボラティリティの低さはいわば「入りやすい」ということになる。
20を切れば「入ってよし」というのがマーケットタイマーの定石らしいが、20を切って入っていっても一番おいしい部分は拾えない。AMGはVIXをマーケット・タイマーとして一つの指標にはしているが、ボラティリティが落ち着いたところで… みたいな売り買いはしない。
2012/01/08 23:25
我が家にはテレビが一台もありません。大学生のとき、狭い部屋で下宿を始めた際にテレビを置くスペースがなかったので「引越ししたらテレビ買おう」と思いつつそのままテレビのない生活を続けたところ、意外とテレビなしでも生活できることを知ってしまいそのままテレビなしの生活を続けて16年。
大学2年生のときに神戸市須磨区で起こった連続児童殺害事件、いわゆる酒鬼薔薇事件の際はさすがに情報の遅れを感じてテレビを買おうか迷いましたが、結局たまたま近くに住んでいた親類の家のテレビを見せてもらえることになりそこで酒鬼薔薇事件情報をアップデート出来、浦島太郎状態は避けられました。
当時はインターネットも黎明期で何でもかんでもインターネットで情報を取る、という時代ではまだなかったのですね。
そんなテレビのない生活を続けている私ですが、「あんなくだらない番組を貴重な時間を使ってなぜ見なきゃならんのだ」という典型的なアンチ・テレビの方とは逆。むしろテレビ番組が面白すぎてついつい長時間見てしまい、それだけでも相当な時間を無駄にしそうだという恐怖があるのです。
特別器量の良くない私の時間が「あー面白かった」に削られれば、我が人生のアウトプットはしょーもないモノになる。そういう恐怖ですね。
あとテレビというモノに対する考え方も経年変化してきておりますね。僕が小学生の頃くらいまでは、まだ最新のテレビを所有するというのがステータスであったような気がします。今から思えばそれは最新のテレビ=よりよい暮らしという昭和的価値観の延長線の最後のほうでした。
若者のクルマ離れに代表されるように、僕らの世代は「人が所有しているから自分も」とか「生活レベルが上がればしかるべきモノ・コトを」という価値観が欠落しております。なので私もテレビを所有していないことに対して全く違和感を感じないのです。
しかも「多くの他人が知ってることで、自分が知らないこと」についても鈍感であることが許される時代。誰かの話についていけなくとも、気後れすることもなくなってしまって「それ知らないんです、教えてください」と開き直って周囲に「そういう人なんだ」と認識されてしまえばもう何も怖いものナシ。
ワールドカップの時などどうしてもテレビで見たい番組があるときは、村に一つしかないテレビで放送される力道山の試合に群がる1950年代の子供たちのように、「お願い!テレビ見せて!」と言います。
事あるごとに人にテレビなし生活をオススメしておりますが、実践に至らせるまでの説得力を未だ持ち得ておらず… 一度経験してみるとその良さが分かると思うのですけどね…
大学2年生のときに神戸市須磨区で起こった連続児童殺害事件、いわゆる酒鬼薔薇事件の際はさすがに情報の遅れを感じてテレビを買おうか迷いましたが、結局たまたま近くに住んでいた親類の家のテレビを見せてもらえることになりそこで酒鬼薔薇事件情報をアップデート出来、浦島太郎状態は避けられました。
当時はインターネットも黎明期で何でもかんでもインターネットで情報を取る、という時代ではまだなかったのですね。
そんなテレビのない生活を続けている私ですが、「あんなくだらない番組を貴重な時間を使ってなぜ見なきゃならんのだ」という典型的なアンチ・テレビの方とは逆。むしろテレビ番組が面白すぎてついつい長時間見てしまい、それだけでも相当な時間を無駄にしそうだという恐怖があるのです。
特別器量の良くない私の時間が「あー面白かった」に削られれば、我が人生のアウトプットはしょーもないモノになる。そういう恐怖ですね。
あとテレビというモノに対する考え方も経年変化してきておりますね。僕が小学生の頃くらいまでは、まだ最新のテレビを所有するというのがステータスであったような気がします。今から思えばそれは最新のテレビ=よりよい暮らしという昭和的価値観の延長線の最後のほうでした。
若者のクルマ離れに代表されるように、僕らの世代は「人が所有しているから自分も」とか「生活レベルが上がればしかるべきモノ・コトを」という価値観が欠落しております。なので私もテレビを所有していないことに対して全く違和感を感じないのです。
しかも「多くの他人が知ってることで、自分が知らないこと」についても鈍感であることが許される時代。誰かの話についていけなくとも、気後れすることもなくなってしまって「それ知らないんです、教えてください」と開き直って周囲に「そういう人なんだ」と認識されてしまえばもう何も怖いものナシ。
ワールドカップの時などどうしてもテレビで見たい番組があるときは、村に一つしかないテレビで放送される力道山の試合に群がる1950年代の子供たちのように、「お願い!テレビ見せて!」と言います。
事あるごとに人にテレビなし生活をオススメしておりますが、実践に至らせるまでの説得力を未だ持ち得ておらず… 一度経験してみるとその良さが分かると思うのですけどね…
2012/01/07 23:12
セバーンロード8号。モナコのプリンセスグレース・アベニュー、ロンドンのケンジントン・ロードを抑え、2011年には世界一高い物件となってしまいました。セバーンロード8号には16戸のフラットがあり広さは250平米から450平米、物件価格は各物件20億円から40億円也。
現在3フラットほどが売りに出されております。AMGの不動産部門がそのセバーンロード8号の取り扱いを始めると聞き、野次馬として参加してきました。
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まず、AMGの事務所のあるセントラルからセバーンロード8号までクルマで30分。セントラルからピークに行くまで10分程度なのに、セバーンロード8号にたどり着くまでの道があまりに複雑で途中クルマ酔いするほどでした。到着する前に(仮に何かの間違いでセバーンロード8号に住むことが出来たとしても、この道はツライ…)とテンション下がり気味。
不動産部門の人が言うには「この家に住めるような人は上場企業の創業者や映画スターなど、間違いなく有名人だろうから、プライバシーが守られるように人目のつかないところに住むんだよ」とのこと。4台駐車可能な自宅の駐車場からエレベーターにのってまずは屋上へ。

景色、いいです。香港を見下ろす天空の城… 王様になった気分。周囲は森に囲まれて、プライバシーは完全に守られています。夜景はさぞ綺麗でしょうな。

建物外観。築6年。まだ新しいほうですね。

大きなバルコニー。中にはリビング、ダイニング、4ベッドルーム、メイド部屋。それぞれ「これでもかっ!」というくらい間取りを大きく取ってありました。10人くらい余裕で住めそう。ちなみにこの物件は4億香港ドル、40億円で売りに出されております。現オーナーは2年前に28億円で取得… ってことは仮に40億円で売却すると12億円儲かるってことですね。どひゃー。
最初はAMG不動産の幹部とこのオーナーと、とあるパーティーで知り合ったそう。トントン拍子で話が進んで、売りに出すことに決めたとのこと。身近なところでとんでもないカネ持ちと会えるというところが、いかにも香港らしい話です。
現在3フラットほどが売りに出されております。AMGの不動産部門がそのセバーンロード8号の取り扱いを始めると聞き、野次馬として参加してきました。
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まず、AMGの事務所のあるセントラルからセバーンロード8号までクルマで30分。セントラルからピークに行くまで10分程度なのに、セバーンロード8号にたどり着くまでの道があまりに複雑で途中クルマ酔いするほどでした。到着する前に(仮に何かの間違いでセバーンロード8号に住むことが出来たとしても、この道はツライ…)とテンション下がり気味。
不動産部門の人が言うには「この家に住めるような人は上場企業の創業者や映画スターなど、間違いなく有名人だろうから、プライバシーが守られるように人目のつかないところに住むんだよ」とのこと。4台駐車可能な自宅の駐車場からエレベーターにのってまずは屋上へ。
景色、いいです。香港を見下ろす天空の城… 王様になった気分。周囲は森に囲まれて、プライバシーは完全に守られています。夜景はさぞ綺麗でしょうな。
建物外観。築6年。まだ新しいほうですね。
大きなバルコニー。中にはリビング、ダイニング、4ベッドルーム、メイド部屋。それぞれ「これでもかっ!」というくらい間取りを大きく取ってありました。10人くらい余裕で住めそう。ちなみにこの物件は4億香港ドル、40億円で売りに出されております。現オーナーは2年前に28億円で取得… ってことは仮に40億円で売却すると12億円儲かるってことですね。どひゃー。
最初はAMG不動産の幹部とこのオーナーと、とあるパーティーで知り合ったそう。トントン拍子で話が進んで、売りに出すことに決めたとのこと。身近なところでとんでもないカネ持ちと会えるというところが、いかにも香港らしい話です。
2012/01/06 23:31
↑
2012年のアメリカ・民主党の課題は、アメリカ国民に「経済は改善しているよ」と納得させることである。景気が良くなっているとは言えずとも、少なくとも経済は悪化の方向に向かわずに(民主党が政権を握っているおかげで)なんとか持ちこたえている、と。
12月、失業率は8.5%と前月より0.1%改善した。これは二期連続大統領になろうとしているオバマ大統領には追い風だ。このペースでいくと2012年の大統領選挙まで失業率が8%を切る可能性も大いにある。一時は10%を超えるか、と囁かれた失業率が少しでも改善していっているのは、実際の景況がどうあれイメージアップになることには違いない。
しかも、仮に失業率が8%だとしても失業率が高いことには変わりはない。したがって失業率を大きな指標とする連銀が大統領選前にQE3を仕掛けてくる可能性は全然ある。そうなれば株高も演出されてより大きな追い風となろう。就職までの期間が長期化している中で失業率が今後劇的に下がる可能性は少なく(1年以上の長期失業者は就職を諦めたものとみなし、失業者としてカウントされない)、仮に2008年からの平均月間雇用数13万を維持したとすれば国民を納得させるには十分な材料となる。
ただ実際のところは労働市場は悪化している、ともみれる。この意味で失業率は景気の善し悪しを表す指標ではないことはもちろん、労働市場の善し悪しを表す指標ですらない。
まず、就職までの期間が長期化している。2010年12月時点では失業者が雇用されるまで平均34.2週の時間を要したが、2011年12月時点ではこれが40.8週となっている。また、アフリカ系アメリカ人の失業率はなおも上昇し、ヒスパニック系、中卒、16歳から19歳の若年者層の失業率は依然として高いままで改善はされていない。
失業率の改善は、これらのカテゴリーに入る人たちの状況を覆い隠してしまう。そしてオバマ大統領はこれらのマイノリティ・グループの支持を以前のように得られるのか、という疑問もわいてくる。
ちなみに金融市場となると話は別だ。WSJの調査によると、米国債のプライマリー・ボンドディーラー21社のうち14社が「夏ごろまでに連銀は米国債を買い入れるという形での緩和策をとるだろう」と予想している。失業率が劇的に改善しない限り、QE3はあるだろう。そして失業率が劇的に改善する要素は見当たらない。
ちなみに、月間20万の雇用が生み出されるとして、2007年の雇用市場が絶好調だった状態に戻るまであと2年半かかるのだが…
2012/01/05 23:28

世界最大の自動車市場である中国に自動車メーカーは100社ほどある。「上海大衆」などはフォルクスワーゲンとのJVの会社。しかし外国メーカーとJVを組んでいない純中国車メーカーの名前をひとつあげろ、と言われると電気自動車のBYDくらいで他は思い出せない。というか聞いたことすらないと思う。
この一事をもって中国の経済構造がよくわかる。中国の自動車メーカーは物理的には一台のクルマが出来上がるまで製造をしており、それら自動車工場が生み出す雇用はとてつもなく大きいのだが、日本のトヨタやホンダ、アメリカのGMやクライスラー、ドイツのメルセデスのようなメーカーはひとつもない。
それに業を煮やした中国政府は5日に「外国の自動車メーカーに対する投資を制限する」と発表した。また同時に外国の自動車メーカーに与えられている税の優遇や認可手続きの合理化などのメリットが受けられなくなる。これにより、国内メーカーに優位性を与えようとするものだ。
「メーカーの淘汰は市場の判断に任せるべきで、政府が介入すべきでない」とアメリカの商務省のスポークスマンの発表が早速あった。
しかもこの政策は諸刃の剣である。中国政府が「技術を輸入するまでは、外国のメーカーを手を組む」という段階から「国産の自動車メーカーを育てる」という方向に明確にシフトしたことは、外国メーカーにとってはリスク要因だ。中国の自動車市場が今後も世界最大であることは当分の間揺るがないが、数字に現れないこういった政策コストを勘案すると中国で生産するという方向を見直す必要がでてくる。
そうなると、雇用が失われるかもしれない。
2012/01/04 23:48
この数年、アジア地域の成長は大手商業銀行、投資銀行にとっては大きな収益源だった。しかし現在、それら大手銀のアジアに対する見方は悲観的になっており、レイオフが始まっている。
9月にはHSBC香港は今後3年間で3,000人を整理解雇すると発表、地元では再優良企業として認知されているだけにこのレイオフのニュースはしばらくは話のネタとなっていた。金融危機の時ですら首切りは1,000人である。3,000人はインパクトが大きい。
野村證券香港、シティグループ、ゴールドマン・サックス、バンカメなども香港・シンガポールを中心として小規模なレイオフが始まっている。モルガン・スタンレーはより大きな規模でレイオフを実施するらしい。アジア中心の戦略を見直す必要に迫られているのだ。
ところで農暦の正月がもうすぐやってくる。クリスマス、1月1日のニューイヤー、そして農暦の正月と香港は12月末から1月いっぱいくらいまでお正月気分だ。街中には人があふれ、ショッピングモールは本土から買い物にくる中国人でいっぱい。そんな中にレイオフのニュースが入ってきてもピンとこない。
2012/01/03 23:57

最近、欧州債務危機問題を語るときに記事中に
"LoLR"
という言葉をよく目にするようになった。当初、意味が分からずネットで検索すると
"Lender of Last Resort"
の略語だということがわかった。すなわち「最後の貸し手」という意味である。欧州債務危機を収束に向かわせるにはもヨーロッパ中央銀行が「最後の貸し手」にならざるを得ない… という論調だ。これは新規に発行される国債を購入することを意味する。
ところで、中国の不動産もこれに似た状況が生まれるのではないか。すなわち、もし不動産価格が下落してデベロッパが辛くなってきたら、中国政府が「最後の買い手」として不動産を一気に買い上げて一定の所得水準未満の人には安く売り出す、というパターン。
このやり方であれば不動産市場の崩落も防げてかつ低所得者層は自宅が所有できる。買い上げる不動産は中央の鶴の一声だからデベロッパからは文句は出ない、というか出せるはずもない。
信用緩和という形ではなく、不動産という現物資産を買い上げれば少なくとも将来の食料品などのインフレは防げる。住宅を供給しつつ、インフレを抑えることができれば8億人いると言われる貧困層の不満も和らぐ。
2012/01/02 23:16
2009年、中国は政府がカネをばらまいたおかげでGDPの落ち込みを最小限に抑えることができた。日本では国内消費をわずか1%上向かせるバラマキ政策もいろいろと批判されて頓挫することが多いが、中国はこのバラマキ政策で国内消費が20%も増えた。
右肩上がりの新興諸国が閉鎖的な経済市場の中でやればバラマキ政策もすさまじい威力を発揮する。このバラマキ政策は2012年度もどこかの段階で行われるとみている。
というのも、不動産価格が家電、家具、住宅関連小売などのセクターに影響を及ぼしており、家具は前年比20%程度の落ち込み、家電は前年比35%程度の落ち込みが予想されている。家を買わないので家に入れるモノを買う必要がなくなっている。
不動産市場のさらなる調整局面に突入すれば、関連セクターの閉店、首斬りが激しくなってくる。中国人は「現在の繁栄は中国共産党のおかげだ」とどこかで思っている。しかし、それは裏をかえせば「国内経済がうまくいかないのは中国共産党のせいだ」ということになる。
中国のトップが入れ替わる2012年度、国内の不満が混乱につながってはならない。したがって2012年度、遅くとも2013年度の中頃までにはニュースで大きく取り上げられるような財政出動が行われるだろう。
2012/01/01 23:05
ロン・ポールのCM
あけましておめでとうございます。始めての方、こんにちは。このブログでは香港のファイナンシャル・アドバイザーである小椋が日々の雑多な事柄を書き連ねております。以前から僕の投稿を読んでくださってる方、今年もよろしくお願い致します。
早速ですが2012年の投資テーマは
欧州債務危機
中国景気減速
米国再格下げ
で、それらを包み込むように
選挙&政治
という大きなテーマがありますね。特に米国国債の問題ではドルを減価させて景気浮揚をはかり、失業率を下げるという政策が果たして有効だったのかという点でアメリカ人は審判を下します。
2012年はアメリカの大統領選がある年であり、すでに各候補者が論戦を繰り広げていることはニュースなどでご覧になっていることでしょう。その候補者の中でも共和党のロン・ポールに注目しています。なぜなら、彼の主張が過激で、彼の政策が実行されれば政府の金融・財政出動をおねだりする「催促相場」みたいな現象は吹っ飛んでしまうからです。彼のHPによると
不均衡予算に対しては大統領拒否権発動
予算は1兆ドル削減
連銀は段階的に廃止
ドルを減価させる政策もストップ
各種福祉もストップ
http://www.ronpaul2012.com/the-issues/economy/
経済に対するスタンスがケインズ型であったからこそ21世紀に入ってアメリカ人はいい思いができたのに、このケインズ型を真正面から否定するロン・ポールの過激な主張がアメリカでウケているところをみると、アメリカのダイナミズムを感じると共にアメリカの病根の深さが透けて見えますね。
ウォール・ストリート・ジャーナルやニューヨーク・タイムズなど経済誌はロン・ポールのことをボロクソ書いております。これらの政策が金融業界に与えるダメージは計り知れないからです。
逆に、ここまでぶっ壊して再生をする点こそアメリカのアメリカたる所以なのかもしれません。
2011/12/31 23:53
とは言っても、今年はたまたま週末に重なりましたが平日であれば国民の休日とはなりません。12月31日まで働いて、1月1日が休み。香港人にとっては農暦のお正月(毎年変動します)が本当のお正月であって、年の変わり目に1年の計を立てたり年越しそばを食べたりしません。
普段アメリカや中国内陸に散り散りとなっている妻の家族が香港に来ているので、一緒に食事。華僑は集まったらまず商売の話。その後、家族の話。速い広東語が聞き取れず、一人もくもくと食事しながら2011年を回想…

震災のこと。
日本人にとっては、2011年は3月11日の件が今年もっとも記憶に残っているでしょう。私も3月11日以降、,3-4日ほど放心状態となってしまいました。
放心状態から回復し、香港でのうのうと生きてしまっていることへの強烈な後ろめたさと、繰り返し報道される救援物資の不足から「そうだ、救援に向かおう」と思い立ったものの様々な方の反対に遭い、自分自身も振り子のように心が揺れて決めきれず、結局行けずじまいとなってしまったこと、今でも後悔しております。
ただ阪神淡路大震災の時もそうでしたが、被害から2年、3年と経過後も被災者の仕事の問題、心の病気の問題、孤児の問題などより長期にご本人にダメージを与える問題は厳然とそこにあるにも関わらず忘れられがち。救援物資を送ることだけが助けることじゃない、ということは絶対に忘れちゃいけません。被害から時間が経過したからこそ自分にもやれることがあるってことを。
仕事のこと。
2011年、AMG内のアドバイザー数は180人から150人へと、30人ほど減ってしまいました。2010年は市場も良かったことから一気にアドバイザー数が増えましたが、2011年は株式市場は振るわず、調子のでない株式市場と呼応するようにアドバイザーの数も自然減。それにしても香港人は仕事への見切りが早すぎ。「厳しくなりそうだ」と思ったらすぐやめてしまう…
しかし日本人のアドバイザーは増えてます。AMGでは日本人アドバイザーを6人抱えるまでになり、辞める人もおらず、皆でワイワイと楽しく仕事をできているのは大変よろこばしいこと。AMGのようなIFAファームに日本人のSFC(証券先物監督委員会)ライセンスホルダーが6人いる、というのは数的には香港内で最大ですかね?
僕が唯一の日本人としてAMGに迎えられた2008年1月のことを考えると隔世の感であります。
家族のこと。
妻の父親の会社の経営が本当に心配。福建省でアルミ工場をやっておりますが、原料高・工賃高・人民元高・貸し剥がし… と書いてるだけでお腹がキューッと痛くなってくるような難問と戦ってます。僕は会社の実情を詳しく知っている訳ではないものの、漏れ伝わってくる情報から危険な状態であるはず。
義父にとって仕事は生きがい。孤軍奮闘で30年工場を支えてきました。でも、もう子供も育て終わって65歳なんだから儲からなければ会社をどっかに売却するか解散しちゃえばいいじゃない、誰も会社をたたむことが原因でお義父さんをバカにしたりしないよ、と密かに思っております。にっちもさっちも行かなくなるまで会社やって、挙句の果てに健康を害して早死にでもされたら子供たち&孫たちが悲しみますよ…
このブログのこと。
4年書いてるということは、1,500本くらい書いた計算になります。書くのは苦にはならないのだけれども、年々日本語能力が低下している気が。ウェブや新書などの軽い文章ばっかり読んでる「らくちん」さが脳内日本語筋肉を減退させている模様。お正月は固めの文体の本でも読んで、日本語能力をブラッシュアップしようかなぁ。
そんなこんなを考えて、年が暮れていきます。
普段アメリカや中国内陸に散り散りとなっている妻の家族が香港に来ているので、一緒に食事。華僑は集まったらまず商売の話。その後、家族の話。速い広東語が聞き取れず、一人もくもくと食事しながら2011年を回想…

震災のこと。
日本人にとっては、2011年は3月11日の件が今年もっとも記憶に残っているでしょう。私も3月11日以降、,3-4日ほど放心状態となってしまいました。
放心状態から回復し、香港でのうのうと生きてしまっていることへの強烈な後ろめたさと、繰り返し報道される救援物資の不足から「そうだ、救援に向かおう」と思い立ったものの様々な方の反対に遭い、自分自身も振り子のように心が揺れて決めきれず、結局行けずじまいとなってしまったこと、今でも後悔しております。
ただ阪神淡路大震災の時もそうでしたが、被害から2年、3年と経過後も被災者の仕事の問題、心の病気の問題、孤児の問題などより長期にご本人にダメージを与える問題は厳然とそこにあるにも関わらず忘れられがち。救援物資を送ることだけが助けることじゃない、ということは絶対に忘れちゃいけません。被害から時間が経過したからこそ自分にもやれることがあるってことを。
仕事のこと。
2011年、AMG内のアドバイザー数は180人から150人へと、30人ほど減ってしまいました。2010年は市場も良かったことから一気にアドバイザー数が増えましたが、2011年は株式市場は振るわず、調子のでない株式市場と呼応するようにアドバイザーの数も自然減。それにしても香港人は仕事への見切りが早すぎ。「厳しくなりそうだ」と思ったらすぐやめてしまう…
しかし日本人のアドバイザーは増えてます。AMGでは日本人アドバイザーを6人抱えるまでになり、辞める人もおらず、皆でワイワイと楽しく仕事をできているのは大変よろこばしいこと。AMGのようなIFAファームに日本人のSFC(証券先物監督委員会)ライセンスホルダーが6人いる、というのは数的には香港内で最大ですかね?
僕が唯一の日本人としてAMGに迎えられた2008年1月のことを考えると隔世の感であります。
家族のこと。
妻の父親の会社の経営が本当に心配。福建省でアルミ工場をやっておりますが、原料高・工賃高・人民元高・貸し剥がし… と書いてるだけでお腹がキューッと痛くなってくるような難問と戦ってます。僕は会社の実情を詳しく知っている訳ではないものの、漏れ伝わってくる情報から危険な状態であるはず。
義父にとって仕事は生きがい。孤軍奮闘で30年工場を支えてきました。でも、もう子供も育て終わって65歳なんだから儲からなければ会社をどっかに売却するか解散しちゃえばいいじゃない、誰も会社をたたむことが原因でお義父さんをバカにしたりしないよ、と密かに思っております。にっちもさっちも行かなくなるまで会社やって、挙句の果てに健康を害して早死にでもされたら子供たち&孫たちが悲しみますよ…
このブログのこと。
4年書いてるということは、1,500本くらい書いた計算になります。書くのは苦にはならないのだけれども、年々日本語能力が低下している気が。ウェブや新書などの軽い文章ばっかり読んでる「らくちん」さが脳内日本語筋肉を減退させている模様。お正月は固めの文体の本でも読んで、日本語能力をブラッシュアップしようかなぁ。
そんなこんなを考えて、年が暮れていきます。
2011/12/30 23:28
ルカスは就任当初からいきなり難題と向かい合う。
28日に実施されたギリシャでのアンケートによると、
77.2% - ユーロ通貨圏を離脱するのは好ましくない
16% - 旧ギリシャ通貨のドラクマに戻したほうが良い
という結果が出たという(残りは回答せずOR分からない)。
11月にパパンドレウ元首相がブチギレ辞任をしてからルカス・パパデモス現首相が就任し、ルカス首相の断固たる態度がEU諸国のお偉方たちにもウケているという。
ギリシャは50%債務を棒引きしてもらった見返りに緊縮財政を要請されている。救済してやったからには今後真面目に節約しろ、というのはもっともな話だ。
公務員のカットや年金カット、社会福祉のカットなどおよそ公共サービスと言えるものはカットしまくる訳だから国民にも大きな負担がかかる。
…だから数週間前はギリシャ国内で大きなデモが起こっていた。口うるさく言うお母さんみたいなドイツとフランスから自由になって、独自通貨のドラクマを使えば実家(ユーロ通貨圏)を飛び出して一人暮らし出来る… みたいな感覚だったのだろうが。
ユーロ圏を離れるということは、ユーロ圏の助けが得られなくなることを意味している。自立可能な国であれば助けがなくともやっていけるのだろうが、今のギリシャはとてもじゃないけれど… とギリシャ国民自体がオトナになったのだ。
AMGとしては、2012年中にギリシャはユーロ圏から離脱する予想をしていた。ただ、ユーロ圏がユーロを守りたい意思は非常に強固でかつ、ギリシャ自体も離れたくないというのであれば離脱する可能性について再検討の余地がある。
2011/12/29 23:12
ソフトランディングもハードランディングもない。(ランディング=着陸どころか)飛行を続けるだろう
新興国投資で有名なマーク・モビアス。投資ファンドで運用総額1000億ドルを超えるフランクリンテンプルトンのCEOであり、年間300日以上はBRICsなどの新興諸国にて現地視察しながら過ごす。
CNBCのインタビュー、「中国はハードランディングしそうでしょうか、それともソフトランディング?」と聞かれて上記のように答えている。理由としてはこの短いインタビューで2点語られていて、
1. 中国の固定資産投資が今後も堅調に推移。地方の公共工事や中産階級の不動産供給がまだまだ終了していないので。
2. 外貨準備高世界一位(2兆4000億米ドル)。
マーク・モビアスは今回のユーロ危機についても、楽観的な発言をしている。彼のように、長ーいタイムフレームで投資を考えた場合は今回のユーロ危機などは日常的な騰落の一つに過ぎないかもしれない。短期的な視座と長期的な視座。そのバランスが難しい。
あの大投資家ジム・ロジャーズですら、「株価インデックス(たとえばダウ平均)をチェックするのは1週間に1度くらい」と答えているのを見て衝撃を受けたことがある。なんとなく、というかむしろ脅迫的に1日に何度も株価をチェックするのが投資アドバイザーの仕事だと思っていたのだが。
目先の動きに一喜一憂してると長期的な投資目標を見失う恐れがあるな、と再確認。
2011/12/28 23:26

たとえば中国国内に工場のある日系メーカーが中国国外の取引先と取引を香港経由で行うとき、やり方はほとんど同じである。中国国内の人件費などのコストを香港から人民元で送金し、中国国内の決済は人民元でする(他に方法はない)。そして香港から取引先に米ドル建で請求書を書いて、米ドルのまま香港の会社が受け取る。
仮に取引先が日本人でも、米ドルが必ず登場する。すなわち日本円→米ドル→人民元というルートをたどる。それぞれ為替手数料がかかるので、送金した日本円の価値そのままが人民元となる訳ではなく、両替手数料は当事者が負担しあるいはエンドユーザーが負担することとなる。
もちろん、内地企業と直接人民元で決済する方法もある。しかしその手続や外為法上の規制により煩雑で、日本と中国の間の貿易決済は60%が米ドルで決済されている。
日本円と人民元経済規模世界第二位と第三位の国どうしですら、米ドルの基軸性に大きく影響されている… そこで、人民元と日本円とを直接決済できればいいなと思うのは当然だ。
25日、日本の野田首相と中国の温家宝首相とが会合し、この人民元と日本円との通貨協定について大枠を合意した。
これはガタが来ているヨーロッパやアメリカとは一線をひく行為だ。そしてすでに国際化し自由に取引できる日本円と人民元の為替管理が緩くなれば、それはすなわち人民元の国際化にもつながる。通貨の自由化は不可逆的で急進的だから、いったん国際化に向けてはずみがついた人民元が世界で流通し始めるのに時間はかからない。
ただ、現在のような強力な外為管理下では、人民元が米ドル・ユーロに続く第三極の通貨になるのは難しい。しかし、欧米のグローバル金融のボラティリティからアジアの通貨を守るためにはこの通過協定は大変意味のあるものだ。
この日本・中国通貨協定の向こうにはアジア通貨協定が透けて見えてくる。民主党は失政続きと伝え聞いているが、今回のニュースに関しては米国におもねることもなかったようで、良いニュースだ。
2011/12/27 23:20

消費税が10%まで上昇するらしいが、一体どういう理屈で不景気中の日本の税金が高くなるんだ。復興特需か?復興特需なんてあっという間に終わるのに
本日、AMG内のアドバイザーから聞かれた言葉。電気代が上がったりCPIが少し改善したり、デフレ脱却の兆しが遠い所でうっすらと光っているものの、基調としてのデフレは続く。質問した彼は「日本に対する見方で、自分が何か見落としているのかもしれない、だからこそ不景気中に税金を高くするという教科書とは真逆のことが出来るのだ」と思っているらしい。しかし僕もどういう理屈で増税されるのかが分からないので、
国債刷り続けて見せかけの成長にすがるだけだとどうにもならないと民主党が判断したからなんじゃないの
とこれまた適当な答え方をし、彼をがっかりさせた。
「This time is different(和題:国家は破綻する)」という本を読んでからというもの、「あぁ日本もどうせ破綻するんだな」というある種の諦観がある。
この本は過去800年の歴史の中では、国家が破綻している(国債の利払い・元本支払いが出来なくなる)ことはとりたてて珍しいことではなく、しかも何度も破綻している国すらあり、破綻から逃れようとして逃れられたケースはほとんどない、ということだ。
くだんのアドバイザーをがっかりさせた後、「他にベターな答え方があったのかな」と逡巡してみたが、どうせ国家として破綻するのであれば今から慣らし運転として、高税率・高失業・低福祉・低公共サービスのどれかから始めておいたほうが良い。10-20年後、いずれ全部やってくる。
消費税率を上げるなんて一体何を考えているのだ、と頭のよい人は言う。けれど、経済的焼け野原に一度してしまったほうがよりラディカルな考え方も生まれて元来日本人がもつ特異な国民性と合体したとき、面白い財やサービスが生み出されると思うのだ。そういう意味ではこの早期日本破綻という諦観は、ポジティブな諦観でもある。
「日本に居ないくせに無責任なこと言ってんじゃねーよバカ」と突っ込まれるだろうけれど、ここ香港も外国依存症の小さな街で低税率で低失業だが税福祉・低公共サービスは現在進行形。だから、何もかも日本よりも素晴らしいってことでもないのですよ。
翻訳されて「国家は破綻する」という和書名で出版されているが、英語に覚えがある人はぜひ英語版を読むことをオススメする。この類の洋書を読むときいつも感動すら覚えるが、実に平易な英語で記述されているのだ。誰が読んでも分かるように、とくどいくらい同じ説明が言葉を変えて入っており、文中の単語が1,2個分からなくとも読み進めることができる。小説を英語で読むほうがよほど難しい。これ本当。
2011/12/26 23:13
バブル崩壊のきっかけになるのは、ごく大雑把にいうと「株や不動産などの名目上の価値が実体にそぐわない」と人々が認識し始める時である。購入者により魅力的な価値を提供し続けている限り、それについてくるプライスタグは正当なものである。株は、その会社がより大きな利益を生み出し続けている限り上昇が正当化される。
土地はというと、その土地により多くの人たちが「住みたい」あるいは「商売したい」と思っている限り価格の上昇は正当化される… 少し先が読める人だと「ここに人々が移り住んでくるだろう」とか「ここで商売が起こるだろう」とある先見がある人たちが誰も目をつけていない土地を最初に買いあさり、後ほど十分に価格が上昇した後に売り抜けることもできる。
十分な期間待たなくとも、より高値で買ってくれる人が現れればすぐに売却して儲けを出すことも当然できる。それが重層的に重なって、バブルの生成となる。
バブルの生成、というと何か悪のような語られ方をするが、取引自体は客観的に見ればまっとうな経済活動だ。バブル生成を悪だとしてしまえば、経済活動がほとんどストップする。だからバブルの生成は止められない。ただ主観的には「全てうまくいく」という、ユーフォリア状態となっている。
3ヶ月ほど前に時計のオークションに参加した際、オークションの合間にオークション会場の外の簡単な軽食が食べられる控え室でのこと。香港で40件ほど不動産を所有している老婦人に出会った。「こういう仕事をしています」と簡単に自己紹介した後、綺麗な英語を話す品の良い老婦人は香港の不動産市場の行方について聞いてきた(香港人は普通に株式市場や不動産市場をゴシップがわりにする)ので率直に
今がピークでしょうね。今に落ち始めますよ
と申し上げたが、それが老婦人にとっては不愉快だったのか
中国のインフレは何%だと思ってるの。インフレで預金が目減りしていく状態で、中国人が大挙して香港不動産を買い漁ってるの知らないの?
とすごい剣幕で反論された。それ以降も「地方政府と不動産デベロッパーはグル」とか「株はダメ、もう不動産しかない」とかすなわち不動産が上昇するネタしか言われなかった。「あぁ、バブルなんだなぁ」とひしひしと感じた瞬間だった。
天井は、10年後くらいよっ!
あまりに熱くなっていたので時計の話題に変えたら最初の品の良い老婦人に戻った。
現代では特に、情報の伝達が早いだけに知識・論理武装のあり方もすごい。インターネットで仕入れてきたのか、その老婦人も次から次へと数字を持ちだしてきた。けれども、いつの時代もそうであったように終焉は突然やってくる。
さて、ここからが本題。次なる不景気はEUではなく、中国発。そしてその不景気の原因は不動産デベロッパーの倒産から始まるのではないかとみているが、こんなニュースが入ってきた。
"中国政府、不動産遊休地に対して罰則的課税か"
内容をかいつまんで説明すると、
1. 中国政府が不動産投機抑制のため新たに制定しようとしているルールは、不動産デベロッパーが購入した遊休地に罰則的課税
2. デベロッパーが購入して1年以内に建設工事が始まらなかった土地、あるいは建設工事が始まったが完成させずに1年以上停止している土地、あるいは建設工事は終了したが土地の3分の2が遊休地となってしまっている土地に関して、土地取得価格の2割を罰則として課税する。
3. 2年以上遊んでいる土地に関しては、政府が接収する。その際、いかなる補償金も支払われない
不動産デベロッパーは今後の不動産価格の下落を見越して今はキャッシュを蓄えておき、いよいよ不況から脱しそうだというときに建設工事を始めて売り抜けることで利益を最大化できる。しかしこのルールが適用されれば不動産デベロッパーは土地を遊ばせておくことが出来ず、無理にでも建設工事を始めなければならない。そして建設には当然、カネがいる。
ただでさえ不動産価格が下落し始めて上海などではたたき売り状態になっているのに、これ以上キャッシュを食う話が舞い込んできたら、銀行からの融資と多少のヤミ金で何とかつないできた中小の不動産デベロッパーのバランスシートは一気に悪くなる。先日、中国の銀行の預金準備率が引き下げられたが、それだけで不動産デベロッパーの金回りを良くするには到底足りない。
温家宝は先日、不動産市場に対する引き締めは堅持すると述べたばかりだが、そうは言っても不動産投機が中国のGDPを支えている状態で緩和されてもこれ以上の強い引き締めがあるとは考えにくい… と淡い期待をしていた人たちは多かったのではなかろうか。
実際、温家宝が言ったとおりになっている。中小不動産デベロッパーが我慢できずに投げ売りを始めたら、価格の調整がより進む。政府発表の不動産取引に関する数字は未だ上昇と下落が拮抗しているように見えるが、実感としてはピークから既に10-15%下落しているように思われる。2012年は、今の状況からでも20-25%くらいの下げは見込んでおいて良い。
余談だが、主要な欧米の新聞や雑誌を見てみたがどこも取り上げていなかった。取り上げていたのはチャイナ・ウォッチャーのブログ等である。主要メディアはクリスマスからニューイヤーにかけて、もうお休みモード突入なのか。
土地はというと、その土地により多くの人たちが「住みたい」あるいは「商売したい」と思っている限り価格の上昇は正当化される… 少し先が読める人だと「ここに人々が移り住んでくるだろう」とか「ここで商売が起こるだろう」とある先見がある人たちが誰も目をつけていない土地を最初に買いあさり、後ほど十分に価格が上昇した後に売り抜けることもできる。
十分な期間待たなくとも、より高値で買ってくれる人が現れればすぐに売却して儲けを出すことも当然できる。それが重層的に重なって、バブルの生成となる。
バブルの生成、というと何か悪のような語られ方をするが、取引自体は客観的に見ればまっとうな経済活動だ。バブル生成を悪だとしてしまえば、経済活動がほとんどストップする。だからバブルの生成は止められない。ただ主観的には「全てうまくいく」という、ユーフォリア状態となっている。
3ヶ月ほど前に時計のオークションに参加した際、オークションの合間にオークション会場の外の簡単な軽食が食べられる控え室でのこと。香港で40件ほど不動産を所有している老婦人に出会った。「こういう仕事をしています」と簡単に自己紹介した後、綺麗な英語を話す品の良い老婦人は香港の不動産市場の行方について聞いてきた(香港人は普通に株式市場や不動産市場をゴシップがわりにする)ので率直に
今がピークでしょうね。今に落ち始めますよ
と申し上げたが、それが老婦人にとっては不愉快だったのか
中国のインフレは何%だと思ってるの。インフレで預金が目減りしていく状態で、中国人が大挙して香港不動産を買い漁ってるの知らないの?
とすごい剣幕で反論された。それ以降も「地方政府と不動産デベロッパーはグル」とか「株はダメ、もう不動産しかない」とかすなわち不動産が上昇するネタしか言われなかった。「あぁ、バブルなんだなぁ」とひしひしと感じた瞬間だった。
天井は、10年後くらいよっ!
あまりに熱くなっていたので時計の話題に変えたら最初の品の良い老婦人に戻った。
現代では特に、情報の伝達が早いだけに知識・論理武装のあり方もすごい。インターネットで仕入れてきたのか、その老婦人も次から次へと数字を持ちだしてきた。けれども、いつの時代もそうであったように終焉は突然やってくる。
さて、ここからが本題。次なる不景気はEUではなく、中国発。そしてその不景気の原因は不動産デベロッパーの倒産から始まるのではないかとみているが、こんなニュースが入ってきた。
"中国政府、不動産遊休地に対して罰則的課税か"
内容をかいつまんで説明すると、
1. 中国政府が不動産投機抑制のため新たに制定しようとしているルールは、不動産デベロッパーが購入した遊休地に罰則的課税
2. デベロッパーが購入して1年以内に建設工事が始まらなかった土地、あるいは建設工事が始まったが完成させずに1年以上停止している土地、あるいは建設工事は終了したが土地の3分の2が遊休地となってしまっている土地に関して、土地取得価格の2割を罰則として課税する。
3. 2年以上遊んでいる土地に関しては、政府が接収する。その際、いかなる補償金も支払われない
不動産デベロッパーは今後の不動産価格の下落を見越して今はキャッシュを蓄えておき、いよいよ不況から脱しそうだというときに建設工事を始めて売り抜けることで利益を最大化できる。しかしこのルールが適用されれば不動産デベロッパーは土地を遊ばせておくことが出来ず、無理にでも建設工事を始めなければならない。そして建設には当然、カネがいる。
ただでさえ不動産価格が下落し始めて上海などではたたき売り状態になっているのに、これ以上キャッシュを食う話が舞い込んできたら、銀行からの融資と多少のヤミ金で何とかつないできた中小の不動産デベロッパーのバランスシートは一気に悪くなる。先日、中国の銀行の預金準備率が引き下げられたが、それだけで不動産デベロッパーの金回りを良くするには到底足りない。
温家宝は先日、不動産市場に対する引き締めは堅持すると述べたばかりだが、そうは言っても不動産投機が中国のGDPを支えている状態で緩和されてもこれ以上の強い引き締めがあるとは考えにくい… と淡い期待をしていた人たちは多かったのではなかろうか。
実際、温家宝が言ったとおりになっている。中小不動産デベロッパーが我慢できずに投げ売りを始めたら、価格の調整がより進む。政府発表の不動産取引に関する数字は未だ上昇と下落が拮抗しているように見えるが、実感としてはピークから既に10-15%下落しているように思われる。2012年は、今の状況からでも20-25%くらいの下げは見込んでおいて良い。
余談だが、主要な欧米の新聞や雑誌を見てみたがどこも取り上げていなかった。取り上げていたのはチャイナ・ウォッチャーのブログ等である。主要メディアはクリスマスからニューイヤーにかけて、もうお休みモード突入なのか。
2011/12/25 23:36
いやぁ、久しぶりにヒットでした。香港の中華料理レストランなんて大概行き尽くしたと思ってましたし、おいしいレストランはもうガイドブックやで紹介されているからわざわざココで紹介するほどでもない… と思ってましたが。
次、このHPで紹介するのであればガイドブックにも掲載されてない、ネットの露出が少ないものを掲載するつもりでしたが、ようやくご紹介出来るレストランが出てきました。写真ももっとたくさん撮りたかったのでしたが… クリスマスで親類一同集まっていた中、携帯電話を片手にパシャパシャ食べ物を撮りまくる男の姿は大変みっともなく。
コースで注文したのですが、前菜の煮玉子とメイン直前のトリュフ入り豆腐だけ撮影。メインはポークナックルの姿煮。事前に軽く燻製にした後調理してあり、口の中に広がる香りはそれはそれは素晴らしかったです(どの木のチップで燻したかまでは分かりませんでしたが…)


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次、このHPで紹介するのであればガイドブックにも掲載されてない、ネットの露出が少ないものを掲載するつもりでしたが、ようやくご紹介出来るレストランが出てきました。写真ももっとたくさん撮りたかったのでしたが… クリスマスで親類一同集まっていた中、携帯電話を片手にパシャパシャ食べ物を撮りまくる男の姿は大変みっともなく。
コースで注文したのですが、前菜の煮玉子とメイン直前のトリュフ入り豆腐だけ撮影。メインはポークナックルの姿煮。事前に軽く燻製にした後調理してあり、口の中に広がる香りはそれはそれは素晴らしかったです(どの木のチップで燻したかまでは分かりませんでしたが…)
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2011/12/24 23:53
香港のクリスマス。日本ではカップルのイベントですが、香港では「家族と食事するためのイベント」という人も多いようです(そのかわり、1月1日の新年はカップルのイベントになるようです)。個人的には、クリスマスはカップルよりファミリーより、もっと広い範囲の
中環と尖沙咀をつなぐフェリーに乗って、私も多数の香港家庭と同じく、予約したレストランに向かうところで…

3ヶ月前にオープンしたアップルストアですね。IFCモールの中にある。よくよく目を凝らしてみると、

人の数がハンパないです。すし詰めの電車の断面図のような。

展示されている実機の数×10人くらいいる… 「クリスマスのアップルストアに人だかり」なんてあまりにも自明なことなのですが… 黒山の人だかりに更にたかるのはどこの国に行っても同じですね。
中環と尖沙咀をつなぐフェリーに乗って、私も多数の香港家庭と同じく、予約したレストランに向かうところで…
3ヶ月前にオープンしたアップルストアですね。IFCモールの中にある。よくよく目を凝らしてみると、
人の数がハンパないです。すし詰めの電車の断面図のような。
展示されている実機の数×10人くらいいる… 「クリスマスのアップルストアに人だかり」なんてあまりにも自明なことなのですが… 黒山の人だかりに更にたかるのはどこの国に行っても同じですね。
2011/12/23 03:50
韓国株式市場
韓国の成長を自身のポートフォリオに組み入れ、その成長に期待している投資家は多いはず。しかし、金正恩がこのまま北朝鮮に居座り続けるシナリオが疑わしいというのも、北朝鮮の専門家でなくとも理解できる。4月に金日成の生誕100周年記念があるが、それに向けて北朝鮮国内が果たしてまとまるのか、まとまらないのか。今後1-2年は北朝鮮情勢には少し敏感になっておかねばならない。考えうる3つのシナリオは以下のようなものだろう。
1. 金正恩が金正日と同様に統治する
金正日は金日成ほど建国の功績はなく、ただただ自身を神格化することにより権威の持続を図ろうとした。若い金正恩もさっそく神格化されつつある。神格化がうまくいき、国内に大きな混乱がない場合、韓国にはほとんど影響がないと言っていい。中国も北朝鮮を引き続きサポートするだろう。
2. 金正恩を中心として、集団指導体制が組まれる
おそらくこのシナリオが最も現実的であろう。金正恩が一人で北朝鮮の一挙手一投足を管理できるはずもなく、金正日に仕えていた重臣の手助けを借りつつ、彼らをより重要なポジションに置いて少なくとも数年は統治する。ただ北朝鮮の軍部が統治に入ってくるとすると、韓国への威嚇や挑発がより多くなる。従って、集団指導体制が組まれたといって朝鮮半島が安定するわけではない。とはいっても、威嚇・挑発は今に始まったことではない。韓国に致命的な影響をあたえることはない。
3. 金ファミリー打倒の機運が高まり、政権転覆
故・黄長燁氏は北朝鮮の政治体制に対して外からの変革をもたらそうとした。しかし、黄長燁が北朝鮮の高官であったときには金ファミリーの政治体制は盤石なものであり、現在のような不安定な状態ではない。黄長燁のような政治家あるいは軍人は現政権内部にも多数いると思われ、政治体制が軟弱なうちに内からの変革を実行するかもしれない。
もし政権転覆となると、韓国よりも中国の動きが気になってくる。中国は地政学的に北朝鮮をある種のクッションとして利用してきていた。ほとんど資本主義経済化してしまった現在、中国にとって北朝鮮のポジションがどれだけ助けになるのかは分からないが、いきなり消えてもらっても困るだろう。半島の微妙な安全保障上のバランスは崩れ、従って株式市場にもネガティブな影響を与えることになる。また難民も多数発生するだろうから、陸続きの韓国や中国に一気に負担がのしかかる。
2012年は3月ロシア、4月韓国、10月中国、11月米国に新政権となる。支持率が高いうちに六カ国協議を再開させ、かつ北朝鮮の核問題等にタフ・ネゴシエーションを迫ることになる。(日本は2012年度は1-2回首相が入れ替わるであろうから、北朝鮮もあまり気にしていないに違いない涙)
2011/12/22 23:02
中国国内からの投資引き揚げが止まらないようである。現在、人民元と米ドルとの為替相場は中国人民銀行が決定したレンジ内で行われるので、果たして中国国内からの投資資金が引き揚げられているのか(すなわち人民元が売られて安くなっているのか)が分かりにくいが、中国人民銀行が定めるレンジ内で3日連続で安値を更新した。
中国のGDPは投資頼みであるから、外国投資家の投資資金引き揚げのインパクトは大きい。そして何より問題なのは、投資資金引き揚げが加速すればするほど人民元安となり、「永続的な人民元高」を信じていた投資家が中国国内から更なる投資資金引き揚げを行う… という悪循環に加え、GDP減速に備えて中国が金融・財政緩和を行えば更に人民元安への圧力が加わる。
この人民元安の方向は当分の間続くだろう。ただ、仮に2012-13年に度世界の景気減速懸念が頂点に高まった時、いち早くその状態から脱するのは中国だとみている。
2011/12/21 23:48

全米住宅協会が発表する住宅販売戸数の集計方法が、2007年度以降間違っていたと発表され実は2007年度からの住宅販売戸数が総計290万戸少なかったことがわかった。単純に二重にカウントしてしまう場合を除かなかったというミスであった。
とはいっても、新興諸国のように間違った数字が訂正されないままほったらかされるよりは全然マシである。こういった「エラーを認める」というアメリカ人の良き特性がアメリカへの投資を促す一助になっていることは間違いない。
見直された数字を見ると、2011年11月までの勢いでは販売戸数は2011年を通じて430万戸となりそうで、単月では10月比で4%の上昇。2009年にとられた住宅購入促進減税の効き目が切れてからはなかなか良い数字であった。
在庫物件の数も減少しつつあり、この在庫物件数の上昇が価格の上昇と取引量の改善につながるかもしれない。ただ住宅購入者もかなり腰を落ち着けて物件を物色しているようでいわゆる「ディープディスカウント」で市場に出てくるのを待っている状態だ。
購入者が足元を見る原因はいくつかあるが、銀行がかかえる抵当流れの物件が2012年度上半期だけで数百万戸あるとされ、銀行がそれら物件を市場に放出すれば一気に価格下落のプレッシャーとなる…点があげられる。
そんな銀行を含む売り手は安値では売りたくない。しかし買い手は当然安値で買いたい。2012年度アメリカは欧州や中国近辺国と異なり緩やかな成長が見込まれている。この売買の駆け引きは、売り手が勝ちそうな気がしている。
2011/12/20 23:14
ヨーロッパの500以上の銀行が、トータルで4320億ユーロをヨーロッパ中央銀行(ECB)から借りた。ヨーロッパの銀行が保有するヨーロッパ各国の国債を含む資産のうち、2012年中に償還期限を迎えるものが7000億ユーロ、そのうち3月までに2000億ユーロが償還期限を迎える。
もしヨーロッパ各国が償還期限を過ぎても償還しないということになると、すなわちデフォルトすると、そこからの負の悪循環は止まらない。
ECBはもっともっと積極的に直接ユーロ圏の国債を購入するよう欧州指導者層からのプレッシャーを受けているが、それが実行される気配はない。ECBが米連銀のようにドバドバ国債を買いまくるのであればおそらくユーロ危機aは当分の間は見えなくなる。
そうやってECBから融資を受けている銀行だが、銀行は新規ローンの融資を渋りつつある。2012年末から段階的に始まるバーゼル3に備えて自己資本比率を高めておかねばならないからだ。
ECBから借りたカネは償還を迎える債務が履行不能となったときや自身が保有するリスク資産の補填に使われ、家計や企業に回るのはごく僅かになりそうだ。
2011/12/19 23:30
15日、HSBC-マーキットのPMI指数が発表された。PMI指数は先月の47.7から49.0に改善したものの、50を超えて始めて「景気拡張的」となるこの指数が50未満であるということは、中国経済のモメンタムがいまだ「景気収縮的」であることを示している。
で、私たちアドバイザーが次に考えることといえば
2012年の景気刺激策はいつごろ、どれくらいの規模で行われるのか
という点だ。2009年の中国の4兆元の景気刺激策については、何らかの形で投資に関わっている人間からするとかなりのインパクトであった。その4兆元が世界に波及し今回の欧州債務危機のような潜在的・構造的問題点も隠しさるほどだった。中国国内の不動産投資が促進され高い成長率が維持されることとなった。
しかし、輸出の減退と国内不動産のスランプにより中国は2012年GDP成長率が8%を超えられるかどうかがアドバイザーの関心の的となっている。ただ見通しは明るくなく、AMGのアナリストたちによると今後
公定歩合は50-75bpsの引き下げ
RRR(預金準備比率)では50bpsの引き下げ
景気刺激策のパッケージ規模はGDP比で1.5%-2.0%(5000億人民元-7500億人民元)
インフレは2011年度7月に記録した6.5%(年ベース)から次第に下がってくるものの、完全な沈静化が見られなければ公定歩合の調整とRRRの調整という2つの金融政策の振れ幅は上記程度だろう、とのこと。
景気刺激策は、2012年は胡錦濤から習近平に政権移譲されるので、あまり大きな動きは取れない。また、2008年を上回る金融ショックがない限りはその必要もない(景気後退はあるが、リーマンショック第二弾はAMGでは想定していない)。
で、私たちアドバイザーが次に考えることといえば
2012年の景気刺激策はいつごろ、どれくらいの規模で行われるのか
という点だ。2009年の中国の4兆元の景気刺激策については、何らかの形で投資に関わっている人間からするとかなりのインパクトであった。その4兆元が世界に波及し今回の欧州債務危機のような潜在的・構造的問題点も隠しさるほどだった。中国国内の不動産投資が促進され高い成長率が維持されることとなった。
しかし、輸出の減退と国内不動産のスランプにより中国は2012年GDP成長率が8%を超えられるかどうかがアドバイザーの関心の的となっている。ただ見通しは明るくなく、AMGのアナリストたちによると今後
公定歩合は50-75bpsの引き下げ
RRR(預金準備比率)では50bpsの引き下げ
景気刺激策のパッケージ規模はGDP比で1.5%-2.0%(5000億人民元-7500億人民元)
インフレは2011年度7月に記録した6.5%(年ベース)から次第に下がってくるものの、完全な沈静化が見られなければ公定歩合の調整とRRRの調整という2つの金融政策の振れ幅は上記程度だろう、とのこと。
景気刺激策は、2012年は胡錦濤から習近平に政権移譲されるので、あまり大きな動きは取れない。また、2008年を上回る金融ショックがない限りはその必要もない(景気後退はあるが、リーマンショック第二弾はAMGでは想定していない)。
2011/12/18 23:08

2歳になりましたー
子供を授かるまでは自分が親になる、ということがうまく想像できなかった。子供を授かった今、かつての「子供がおらず、親でなかった時の自分」のことをうまく思い出せない。親でなかった僕は、日々いったい何を考えて生活していたのだろうか。
子どもが生まれると、生活の中心部分どころか精神的な根っこすら子供が占領することになる。物質的にも経済的にも子供のことを最優先に考えてしまうし、そうすることが太陽が東から昇るくらい当然だと考えるようになる。子どもが生まれる前までは聞き流していた幼児虐待のニュースにも過剰に怒ったりするようになる。それはほとんど宗教体験に近い。
僕が若いころには、子どもがいるオトナたちが「うちの子、背が伸びた」だの「うちの子、もうすぐ小学生だ」だの、子どもの話ばっかりするのを聞いて「他に言うことないのかよ、つまらんオトナたちだ」と思っていたが今では自分がその「つまらんオトナ集団」のど真ん中にいるから驚きだ。
もちろん、若いころの考えと現在の考えが全く異なってしまっているため今さらトンガッたオトナになろうとは毛頭思わないが。
親が子供を可愛い、大切だと思うのは人類が始まった100万年前から繰り返されてきたことである。わが子に対して100万年前の親が子供に持っていた心情とほとんど同じ心情を得ることで、100万年間の歴史の輪の一部になった。また、先人たちが飽きずに繰り返してきたこの動物的心情を自分も持ちうる立場になったのかと思うと、なんだかじんわり心あたたまる。
「今が一番可愛い時だよ」といろんな人に言われるので、その一番可愛い時をこちらも目一杯楽しませてもらおう。
(僕の親業は妻から言わせると落第点だそうだ。「あなたは子供と遊ぶばっかりでいい身分ね」といつも言われる。全くその通りなのでぐぅの音も出ないが)
2011/12/17 23:32
近くのローカル・マーケットの中で、日本人コックがいる和食屋を発見。ローカル・マーケットなのでお値段はすこぶる安い。お味は… 最高、とは当然言えないが、お値段以上。ちなみに下の写真は、親子丼と野菜の付け合せでHKD30(日本円で300円)。
それにしても、日本人がローカル・マーケットで仕事をしていること自体正直驚きだ。探そうと思っても、ローカル・マーケットの中の仕事なんて逆に探せない。どのような経緯があってここにいるのか… 興味があったが結局コックとは話せず。次回またゆっくり話を聞きたい。
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その日の夜は会食に参加させていただいた。セントラルのランドマークにあるラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブション。日本では恵比寿にお店があるそうだ。アラカルトで注文した中にキャビアが。キャビアの層の下に蟹身をほぐしたものが隠れており、キャビアとあわせて食べたら絶品。あまりの美味しさに悶絶、話が中断してしまった。

一日でこんな極端な組み合わせが可能なのも、香港の懐の深さの一つであろう。
それにしても、日本人がローカル・マーケットで仕事をしていること自体正直驚きだ。探そうと思っても、ローカル・マーケットの中の仕事なんて逆に探せない。どのような経緯があってここにいるのか… 興味があったが結局コックとは話せず。次回またゆっくり話を聞きたい。
その日の夜は会食に参加させていただいた。セントラルのランドマークにあるラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブション。日本では恵比寿にお店があるそうだ。アラカルトで注文した中にキャビアが。キャビアの層の下に蟹身をほぐしたものが隠れており、キャビアとあわせて食べたら絶品。あまりの美味しさに悶絶、話が中断してしまった。
一日でこんな極端な組み合わせが可能なのも、香港の懐の深さの一つであろう。
2011/12/16 23:34
そろそろ、おいしそうになってきましたね。
2005年から2007年まで、全世界の経済成長のうち中国が貢献したのが27%。2008年、世界の経済成長が0.8%収縮したがもし中国の成長が2008年にゼロであれば世界の経済成長の収縮は1.8%までに拡大した。今年と来年、中国が全世界の経済成長に占める割合は33%程度になる見込み。
しかも中国のGDPを構成する「投資」が、全世界の経済成長に与える割合は18%にもなる。私達アドバイザーが中国ばっかり見てるのは、中国が好き、という訳ではなく中国の成長に賭けねばならぬ事情があるからだ。
そしてその投資の大部分は中国の地方が住宅不動産用地を売却し、その上にデベロッパーに建物を建築させることで成り立っている。骨組みだけ建設すれば売れた2年前と異なり、今や完成させても売れ残り、デベロッパーは手元キャッシュに窮している。
「どのタイムフレームで中国を見るかだ」とファンドマネージャやエコノミストは口にする。すなわち、直近の1-2年ではやはり成長率が鈍化することは避けられなさそうだが、今後5-10という長期のタイムフレームで見ると強気、というわけである。
しかしそんな長いタイムフレームでは今後何が起こるか分からない。「長期の見通しが明るい」と言い切ってしまうのはいささかマネー・マネージャとしては無責任であろう。そこで、直近2012年に中国経済に起こりうる事象3パターンを予想してみる。
1. 頑張ってやり過ごす(15%の可能性)
政府の発表によると地方の負債は10.7兆人民元だと言われているが、より小さい地方公共団体や鉄道にかかわる第三セクターも含めると実際には15兆人民元くらいだろうというのがコンセンサスだ。
夕張市のように、地方公共団体が破たんするケースは考えにくいが、だとしても2012年-2013年に起債された地方債(正確には地方公共団体が設立した有限公司の社債)の40%が償還を迎える。
その償還を、たとえば中央政府が額面通り肩代わりしたりすれば、中国国内での金融危機は起こりにくい。その場合、今後3年間で10兆人民元を中国中央政府が調達する必要がある。
ただ、だとしても投資マインドが減退することは避けられず、内需の小幅な縮小と失業率の悪化が想定される。住宅に関してはいまだ強い規制が敷かれたままであるが、地方から沿岸部にやってくる1000万人が需要をドライブし不動産市場のハードランディングは避けられる。
2. 全部面倒は見てられないよ(60%)
中国の第12次5カ年計画では「ダメな企業を淘汰し、良い企業だけ残そう」というメッセージが読み取れる。私たち資本主義社会の住人にとってはダメな企業はそもそも生き残れない淘汰の仕組みがあるが、中国はその淘汰の仕組みが働かない。
きちんと利益を出して信用を積み上げた会社に対しては、銀行からの融資がおりやすくする等の措置が考えられるが、単に癒着によって成長し現在苦しい企業は市場から退場してもらう。
預金準備率を引き下げはするものの公定歩合を積極的に下げることは新たな住宅バブルを招く可能性があるため2012年度中は行わず、地方公共団体が起債した債券も半分程度しか引き受けず、地方公共団体とそれに癒着する企業がバタバタと倒れる。
中国の成長が鈍化する分、商品相場も崩れてインフレは抑制され2013-14年からの立ち直りが期待できる。人民元を人為的に安くする必要はない。
3. やっぱダメ(25%)
次期指導者の政権引継ぎのためレームダック化してしまった現政権が不動産市場に対する現在の締め付けを一切緩和せず、故に30-50%程度の下落(厳しいハードランディング)が直撃、不動産レバレッジ投資が逆回転して倒産件数が激増、これまで中国投資をしていた外資が一斉に退避してしまい中国の金融機関のバランスシートは著しく毀損。
中国の外為管理が閉鎖的なせいでグローバル経済に与える乗数効果を薄く見積もっていたが、実はこの中国不動産市場のクラッシュがグローバル経済をも大きく悪化させてまた中国経済に悪いインパクトを与えるという悪循環に突入。
GDPの投資部分は大幅に減少してGDP成長比で5%台に突入するおそれも。失業にあえぐ庶民の暴動で政情不安も一気に顕在化。中国政府は預金準備率・公定歩合の大幅な引き下げという金融政策、外貨資産の切り売りで2008年3月の規模以上の規模の財政政策を急いで出動させようやく沈静化。
株式市場は魅力的だと思える水準に近づいているが…
2011/12/15 23:29
ウォール街を占拠せよ(Occupy Wall Street)という運動が9月の中頃にあった。強欲な、1%の富を握る人たちに対して99%の人たちが富裕層への税金優遇措置の廃止や税金を使っての金融機関救済の停止、グラス・スティーガル法による商業銀行業務・投資銀行業務の分離が叫ばれた。
ウォール街の金融マンにとっては、「僕らがカネを稼いでじゃんじゃん使うから国が潤うんじゃないか!」という反論が聞かれたが、「ウォール街を占拠せよ」活動の中心となった若者たちは大学や大学院を卒業しても仕事すらない。
ちなみに、香港でも「ウォール街を占拠せよ」活動は10月7日にあった。「カネを庶民に分配せよ、億万長者をやっつけろ、資本家の欲太りを許すな」みたいなスローガンであった。ただこちらの方の運動はあまり盛り上がらず数十人が細い隊列を作って行進しただけである。
そしてアメリカで今ムーブメントとなっているのが「かつての自宅を再選挙せよ(Re-occupy your previous home)」運動である。これは、住宅が抵当流れになってしまって自宅を追い出された人たちが売出し中のその自宅に再度上がりこんで住んでしまうという運動(?)である。
「お父さんが建てた家で、私はここで育ったの」
「銀行は返済計画の交渉のテーブルにすらついてくれなかった」
同情する。誠に辛いご経験をされた、と。
ただ、「ウォール街を占拠せよ」運動の時に感じた違和感をまた感じた。なんというか、方向性が間違っている気がする。このような騰落の激しい世の中に生まれ落ちてしまったのだから、金利が上がれば住宅ローンの返済もキツくなって抵当に取られてしまい、しかもそういう時には景気も今後悪くなるから失業の準備もしなければなかったのでは。
政府が指導して、銀行や住宅金融公庫が返済計画の相談に少しでも乗って上げることは必要だと思うが、育った家だから自宅を返せというのは甘すぎるし本人のためにもならないだろう。稼いで自宅を買い戻すための計画を、必死になって今から立てればよいではないか。
僕が冷たすぎるのかな?
2011/12/14 23:52
シンガポールの「マテセク」や中国の「中国投資有限公司」、アブダビの「ADIA」などのいわゆるソブリンファンドは逃げ足が非常に早い。というかそもそも投資計画決定段階でアセットアロケーションをシステマチックに組み替える仕組みになっているところが多く、「何%割ったら即損切り」みたいなことは日常茶飯事である。
更に厄介なことに、これらソブリンファンドは規模が15兆円~80兆円と桁外れに大きい。15兆円の1%のポジション変更でも1500億円が動く。そしてあるデータによるとソブリンファンドを動かしているのは600人程度のファンドマネージャに過ぎない。彼らはタイミングを見計らって売買の注文を出す訳ではなく、投資計画で決められたアセットアロケーションによって投資資金を再分配していく。
私たちAMGもそうなのだが、株式・債券・不動産・通貨などユーロが原資産となっているファンドについては、ほぼ全て売却してしまった。僕らもまた、逃げ足の早い投資家たちの一人である。
ところがこのような状況で一人、ユーロに政治的な駆け引きとしてではなく資産運用としてマネーをつぎ込んでいる投資家がいる。それは日本の年金ファンド、国民年金基金だ。およそ109兆円の運用高をもつ国民年金基金が他のソブリンファンドがユーロから逃げ出す中、PIIGS債券購入にカネをつぎ込んでいる。
「私たちは10年-20年という長期的な視野にたって投資をしています。時間が経過し、最終的にユーロが復帰してくれれば私たちは損失を免れるでしょう」
と年金積立金管理運用独立行政法人・理事長の 三谷氏はWSJのインタビューに対して述べている。更に
「たとえばギリシャがユーロ圏を離脱することは論理的に不可能です」
とし、PIIGSへのポジティブな見解を披露した。(WSJの記事中には「弱小国がユーロ圏を離脱すると自国通貨を発行せねばならず、その自国通貨は大きく減価する」と書かれていたが、自国通貨が減価することがなぜユーロ圏を離脱することを不可能にするのかは記事中では分からなかった)
運用という観点を離れれば、破綻してもしなくても債務返済が困難な国に立ち直りのキッカケを与える国債購入は評価したい。しかし運用という点にこだわるのであれば、日本の年金は大きなリスクを取ったといえる(。理事長の三谷氏が言う「20年の運用期間」だが、マーストリヒト条約が発効してからまだ20年も経過していないし、ユーロがギリシャに導入されてようやく10年である。
ちなみに、PIIGS諸国の債券に対するエクスポージャの割合は明らかでない。外国債券全体で全体の8.37%(9月末)という状況である。
更に厄介なことに、これらソブリンファンドは規模が15兆円~80兆円と桁外れに大きい。15兆円の1%のポジション変更でも1500億円が動く。そしてあるデータによるとソブリンファンドを動かしているのは600人程度のファンドマネージャに過ぎない。彼らはタイミングを見計らって売買の注文を出す訳ではなく、投資計画で決められたアセットアロケーションによって投資資金を再分配していく。
私たちAMGもそうなのだが、株式・債券・不動産・通貨などユーロが原資産となっているファンドについては、ほぼ全て売却してしまった。僕らもまた、逃げ足の早い投資家たちの一人である。
ところがこのような状況で一人、ユーロに政治的な駆け引きとしてではなく資産運用としてマネーをつぎ込んでいる投資家がいる。それは日本の年金ファンド、国民年金基金だ。およそ109兆円の運用高をもつ国民年金基金が他のソブリンファンドがユーロから逃げ出す中、PIIGS債券購入にカネをつぎ込んでいる。
「私たちは10年-20年という長期的な視野にたって投資をしています。時間が経過し、最終的にユーロが復帰してくれれば私たちは損失を免れるでしょう」
と年金積立金管理運用独立行政法人・理事長の 三谷氏はWSJのインタビューに対して述べている。更に
「たとえばギリシャがユーロ圏を離脱することは論理的に不可能です」
とし、PIIGSへのポジティブな見解を披露した。(WSJの記事中には「弱小国がユーロ圏を離脱すると自国通貨を発行せねばならず、その自国通貨は大きく減価する」と書かれていたが、自国通貨が減価することがなぜユーロ圏を離脱することを不可能にするのかは記事中では分からなかった)
運用という観点を離れれば、破綻してもしなくても債務返済が困難な国に立ち直りのキッカケを与える国債購入は評価したい。しかし運用という点にこだわるのであれば、日本の年金は大きなリスクを取ったといえる(。理事長の三谷氏が言う「20年の運用期間」だが、マーストリヒト条約が発効してからまだ20年も経過していないし、ユーロがギリシャに導入されてようやく10年である。
ちなみに、PIIGS諸国の債券に対するエクスポージャの割合は明らかでない。外国債券全体で全体の8.37%(9月末)という状況である。
2011/12/13 23:09
ドイツ首相のメルケルがギリシャ国債を保有する金融機関に対して「ギリシャが破たんして大損するか、50%の損で我慢するかのどちらかだ」と最後通牒をつきつけ、その最後通牒を呑んだ金融機関が50%の債務減免に応じたのは10月のことであった。
IMF、EU、ECBで作る調査団は当時、50%の債務減免によりギリシャは2020年までに債務の対GDP比を120%まで削減出来るというレポートを提出していた。
それで何となくギリシャ債務危機は回避されたように思えたのだがよく考えれば当時の国債の金利と現在とでは、1.5倍くらい異なる。
クレディ・スイスの試算によると、GDPのシュリンクは
2012年 -5.7%
2012年 -4.9%
2013年 -2.1%
にも及ぶ。今後ギリシャは箸の上げ下ろしまでIMFやEUの指導を受けねばならない。そして失業率は今後25%程度にまで達し(現在は18%程度)、その中でも15歳から24歳の若年層の失業率は48%にまで上昇すると見込まれている。
ギリシャは2010年5月に最初の金融支援を受け、それに伴い緊縮財政を敷くと宣言はしているものの目標の宣言と実際の結果とに大きな乖離がある。ヤル気があっても結果が追いついてない、追いつけない。日々グローバル経済を取り巻く環境は悪化している中、ギリシャが立ち直るためには
・EUを脱退する
・独自通貨ドラクマを発行し思いっきり減価させる
という政策が必要になる。EU内にとどまって頑張るのも良いがそれだと時間がかかる。もともと借金の額をちょろまかしていた国だから、EUから脱退したところで世界からは「仕方ないな」と思われるだけだ。
EU内にとどまり、ユーロを流通させたままではギリシャは「失われた10年」を今後生きることになる。ドイツやフランスも「借金ばかりして将来いくらカネをつぎ込めばいいか分からない旦那」とは早く縁を切りたいと思っているはずなのに。
ちなみに同レポートは、50%の債務減免があるにもかかわらず2012年後半にギリシャがデフォルトする可能性が高いとしている。
IMF、EU、ECBで作る調査団は当時、50%の債務減免によりギリシャは2020年までに債務の対GDP比を120%まで削減出来るというレポートを提出していた。
それで何となくギリシャ債務危機は回避されたように思えたのだがよく考えれば当時の国債の金利と現在とでは、1.5倍くらい異なる。
クレディ・スイスの試算によると、GDPのシュリンクは
2012年 -5.7%
2012年 -4.9%
2013年 -2.1%
にも及ぶ。今後ギリシャは箸の上げ下ろしまでIMFやEUの指導を受けねばならない。そして失業率は今後25%程度にまで達し(現在は18%程度)、その中でも15歳から24歳の若年層の失業率は48%にまで上昇すると見込まれている。
ギリシャは2010年5月に最初の金融支援を受け、それに伴い緊縮財政を敷くと宣言はしているものの目標の宣言と実際の結果とに大きな乖離がある。ヤル気があっても結果が追いついてない、追いつけない。日々グローバル経済を取り巻く環境は悪化している中、ギリシャが立ち直るためには
・EUを脱退する
・独自通貨ドラクマを発行し思いっきり減価させる
という政策が必要になる。EU内にとどまって頑張るのも良いがそれだと時間がかかる。もともと借金の額をちょろまかしていた国だから、EUから脱退したところで世界からは「仕方ないな」と思われるだけだ。
EU内にとどまり、ユーロを流通させたままではギリシャは「失われた10年」を今後生きることになる。ドイツやフランスも「借金ばかりして将来いくらカネをつぎ込めばいいか分からない旦那」とは早く縁を切りたいと思っているはずなのに。
ちなみに同レポートは、50%の債務減免があるにもかかわらず2012年後半にギリシャがデフォルトする可能性が高いとしている。
2011/12/12 23:29

過去10年での消費量の伸び(灰色)と価格の伸び(赤色)
石油やアルミ、また食品などのいわゆるコモディティ価格の行方は中国がこの先10年どういう成長の仕方をするかにかかっているといってよい。中国が成長すれば商品市場も成長する。それに商品市場は投機マネーが流れ込みやすく騰落が高い割には比較的分かりやすい大きなサイクルが見られる市場である。
なので中国の成長にかけるのであれば、むしろ中国が牽引する商品市場にかけるというのも悪くない。WSJが中国の成長を3シナリオに分けて分析しているものを紹介する。
フルスロットル シナリオ
過去10年の中国の成長率が現在から2020年まで続くと仮定した場合。
・世界の原油消費量の20%を産出するサウジアラビアの年間産出量の2倍石油が必要となる
・世界の5%の大豆を生産するアメリカ・アイオワ州の生産高の3倍必要
・世界の銅の産出量の36%を占めるチリの産出量の3倍必要
単純に、食料品や工業コモディティは2-3倍値上がりすることとなる。もちろん需給バランスだけでは商品価格は決まらず、ここに投機筋が入ってくるとたちまち5倍にはなろう。
ハードランディング シナリオ
中国のGDP成長率が4%-6%になった場合。ちなみに、グローバルな証券会社が発行しているレポート中の2012年度予測では香港野村證券の成長率7.9%が最低だった。ニューヨーク大学のルービニ教授は本人が主催するリサーチ会社「ルービニ・グローバルエコノミクス」で上記4%-6%が2013年、あるいは2014年に来ると予測している。
(ちなみにルービニ教授は2006年のIMF総会でアメリカ経済のハードランディングを予測した人で悲観的なコメントを出すことで有名だ)
このような4-6%というハードランディング・シナリオの場合、鉄、銅その他の工業資源の価格は著しく下落する。現在でも工業資源の40%が中国が消費していると言われている。
また、食料品でいうとトウモロコシよりも大豆のほうが中国市場の下落に対応して下がると見られている。中国は最大の大豆輸入国であるからだ。
ぼちぼち シナリオ
チャイナ・ウォッチャーの中で一番多く、というか単に現実的に期待してもよさそうなシナリオが成長度合いは鈍化するがステディーなものとなる、というシナリオだ。これはGDP成長率で言うと8-9%となる。
このシナリオでは中国国内における銅、アルミ、亜鉛、ニッケルの消費量は年率13.9%から24.4%で成長すると考えられる。価格が上昇すればある程度掘削技術も高くなっていくだろうから、需給バランスが単純に価格に反映される訳ではない。しかしぼちぼちシナリオでもコモディティ全般についての価格の上昇は見込まれる。
とはいっても、長期的にみて「13億人の市場」という魅力は薄れない。仮にハードランディングがあったとしても、後から振り返ってみれば調整局面が訪れただけ、と笑えるくらいアップサイドが中国にはある。
2011/12/11 23:29

僕が香港に来たときは、118階建てのICCはまだ完成していなかった。ちょうど60階くらいまで建築が終わっていたが、それでもICCを取り巻く70階建ての完成済みマンションよりもすでに高く、「このマンションは一体どこまで高くなるのだろう」と見るたびに楽しみにしていた。
それからICCが完成してしまい、「どこまで高くなるのか」という密かな楽しみにも終止符が打たれてしまった訳だが、同時に「自分自身もより高いところを目指して頑張っていこう」と見るたびに元気づけてもらえる存在にもなった。こういったモニュメント的建物は単なる機能性や合理性以上の価値を見る人に与えてくれる。
香港は地盤が硬く、ほとんど地震がないせいで高層建築にはもってこいの街。実際、ニューヨークにある高層建築物の数よりもずっと多い。
香港に来てよかったと思うことの一つがこの高層建築物の誕生を間近で見れることである。巨大な建築物が建築されると聞くだけで街が成長し、ビジネスが拡大していることの証明にもなる。すなわち大きく稼いでいる人たちがいて、その周囲にまた新しい商売が発生していたりするのである。そしてその中心にはエネルギッシュなビジネスマンたちがいる。そこまで想像すると「僕も負けてられないな」とつい思ってしまう。
日本だと、東京・港区など再開発が進んでいるところももちろんあるが、どちらかというとエネルギーがなくなって枯れていく街のほうが多い。その街に住んでいたら、その街の成長度合いに自分をつい重ねあわせてしまいエネルギーが出にくいのではないか。
香港で街を歩くと、目に見える範囲のどこかで建築工事が行われている。工事が終わったら、イケてるビジネスマンがそこに入居する。おそらくそのビジネスマンは頭の回転が速く、それでいて人には親切に接するナイスガイなのだろう。ビルの工事を見るたびいつもそんな妄想をし、(妄想した人たちに)負けてられない、と焦るのだ。
2011/12/10 23:12
土曜、義理の両親が香港に戻ってきた。普段は福建省にいてアルミ工場を経営している。その義理の両親が「香港に帰ってくる」というたびにドキドキする。原料の高騰、工賃の上昇、人民元の切り上げで経営するアルミ工場の経営が思わしくないらしいと妻から聞いているので、香港に帰ってくる、というのはすなわちアルミ工場をたたんでしまう、ということなのではないかと思ってしまうからだ。
「潰れたら潰れたで、仕方ないじゃない」と妻はサラリと言う。こういう場合の女性の気持ちの整理の仕方は見事としか言いようがない。確かに義理の両親はふたりとも65歳である。退職してもよい年齢なのだが、仕事が生きがいのようで退職する気はさらさらないようだ。
会社を興すのと違って、会社を潰すのはものすごくエネルギーの要ることだ。無責任な人であれば関係ないのだろうが、普通に責任感があって万が一が起これば得意先や従業員に顔向けできない義理の父のような人であれば心中察するに余りある。
新しい借金を背負って事業を継続する、というのが義理の父の主張。もう借金はせず少しでも会社に資産を残せる状態で解散してしまおう、というのが義理の母の主張である。昨年も同じ話をしていたはずだが、1年経過して双方に歩み寄りは見られないようだ。
カフェ・ランドマークの名物、ロブスター・スパゲティを食べ、ランドマーク内のクリスマス・イルミネーションを見つつクリスマス・キャロルをBGMに商売の厳しい話を聞く。なんとも妙な気分だった。
2011/12/09 23:12
勝手にユーロ債務危機の解決策を考えてみた。
国債の利回り上昇の上限を、5%とする
売れなさそうな国債はIMFあるいはヨーロッパ中央銀行が買い上げる
ヨーロッパ中央銀行がユーロ圏内の借金をすべて背負う、と宣言する
経済の血液たるマネー循環がストップせぬよう、カネを刷りまくる
全ては動揺とその波及を鎮めることから始まる。すなわち、勝手に5%以上の利回りにならないようにする。債券利回りは長期金利を参照するため、市場が決定すべきものだがこれをエイヤッと5%以上では国債は発行しないと宣言してしまう。
しかし5%だと誰も買ってくれない恐れがある。国債が買われなければ既発の国債も暴落し利回りが急上昇する恐れがあるためIMFや中銀が引き受ける。ユーロが瓦解するコストと比較して、この程度のモラルハザードが許容されないわけがない。
国債を買い上げるのとほぼ同義なのだが、ユーロ圏内の借金をヨーロッパ中央銀行が背負うと宣言する。動揺とその波及を食い止めることが主旨なので、3年間踏ん張りきれるカネを集める。レバレッジは5倍程度。
アメリカもカネを刷りまくったが結局インフレにはならなかったことに鑑み、ユーロでも同じことをする。結局、刷られたマネーが市中に出たとしても、このグローバル経済では新興国に流れてしまって本国には滞留しない(すなわちインフレになりにくい)。
刷られたマネーは新興国あるいは商品市場で再びバブルを引き起こし、いずれ破裂する。国としての健全な発展を阻害するが、地球上でユーロ瓦解をストップするコストを引き受けられるのは結局カネのある新興国だけであるから仕方ない。新興国だけでなく、日本やスイスのような先進国も避難先として通過が買われ輸出企業は大ダメージ。
…結局、怠け者の国の後片付けは勤勉な国がしなければならないのか。
国債の利回り上昇の上限を、5%とする
売れなさそうな国債はIMFあるいはヨーロッパ中央銀行が買い上げる
ヨーロッパ中央銀行がユーロ圏内の借金をすべて背負う、と宣言する
経済の血液たるマネー循環がストップせぬよう、カネを刷りまくる
全ては動揺とその波及を鎮めることから始まる。すなわち、勝手に5%以上の利回りにならないようにする。債券利回りは長期金利を参照するため、市場が決定すべきものだがこれをエイヤッと5%以上では国債は発行しないと宣言してしまう。
しかし5%だと誰も買ってくれない恐れがある。国債が買われなければ既発の国債も暴落し利回りが急上昇する恐れがあるためIMFや中銀が引き受ける。ユーロが瓦解するコストと比較して、この程度のモラルハザードが許容されないわけがない。
国債を買い上げるのとほぼ同義なのだが、ユーロ圏内の借金をヨーロッパ中央銀行が背負うと宣言する。動揺とその波及を食い止めることが主旨なので、3年間踏ん張りきれるカネを集める。レバレッジは5倍程度。
アメリカもカネを刷りまくったが結局インフレにはならなかったことに鑑み、ユーロでも同じことをする。結局、刷られたマネーが市中に出たとしても、このグローバル経済では新興国に流れてしまって本国には滞留しない(すなわちインフレになりにくい)。
刷られたマネーは新興国あるいは商品市場で再びバブルを引き起こし、いずれ破裂する。国としての健全な発展を阻害するが、地球上でユーロ瓦解をストップするコストを引き受けられるのは結局カネのある新興国だけであるから仕方ない。新興国だけでなく、日本やスイスのような先進国も避難先として通過が買われ輸出企業は大ダメージ。
…結局、怠け者の国の後片付けは勤勉な国がしなければならないのか。
2011/12/08 23:32
米ドルに対する人民元切り上げスピードが明らかに鈍化してきた。中国は5年後も世界経済をドライブするパワーで居続けることには変わりはないが、人民元上昇&資産価値上昇を見込んで投資をしていた中国外の投資家はそろそろと投資を引き始めている。
2年ほど前に書いたノートを見る機会があった。何に関するノートかというと、投資家からの相談を書き留めるノートである。何を聞かれて何を答えたのか、それが内容のノート。
2年前なので、まだリーマンショックの傷は癒えていなかった。ヨーロッパの債務危機は問題になっておらず、ヨーロッパの金融機関の損失隠しがいつ出てくるのか… みたいなことが繰り返し聞かれていた。
しかし中国に関する問題はほとんど出てこない。私からは今から考えると非常にポジティブな回答ばかりが出てきている。人民元の上昇、管理経済、成長率維持のための財政政策等々。これで投資家が悪い印象を持つ訳がない、くらい調子のいいことばかり言っていた。
ネガティブな言葉が目立つようになったのは、今年の始めくらいからようやく。人民元の上昇については、それでもほとんど確定的なことのように言っていたが、急膨張する地方政府の借金や不動産バブルは大きな負のエネルギーも伴い、そのほころびはいずれ大きな傷を残しそうだ。
中国人民銀行(中央銀行)は預金準備率の引き下げによりリテール銀行の融資枠を拡大させようとしている。ただすでに大きく貸し込んでいる銀行にとって、少し預金準備率が下がったくらいでは積極的に融資に回せるカネはないのが現状だ。
しばらくは中国に対してネガティブな言い方が続きそうである。
2011/12/07 23:25

ヨーロッパの債務危機はしばらく投資テーマの一つであり続けるだろうが、これまで4-7年単位で繰り返されてきた景気循環サイクルも来年あたり問題になってくる。知り合いの商業銀行の知り合いは「来年は不景気になりそうだから、新規融資は控えたほうがいいよ」と得意先に言ってまわっている。
各国からのユーロ圏への輸出高は3ヶ月移動平均線で9月の19%から10月の9.4%となった。これは2010年5月以前の水準となってしまった。ちなみに、ユーロ圏だけでなく世界の輸出高も9月に、年平均で9.3%の成長率となっており、これは2009年12月の成長率と同程度に悪くなっている。
主要輸出国中、アメリカだけが比較的堅調である。ただアメリカの勢いもやや陰りが見えつつある。かつてはアメリカがくしゃみをすれば世界が風邪をひく、と言われていたが現状をみれば世界がくしゃみをしてアメリカが風邪をひいてしまうか、という点が来年早い段階での投資テーマになりそうだ。
そして景気が悪くなればただでさえ瀕死の重体であるPIIGS諸国に更なる追い打ちをかける。現在、ユーロ圏首脳は延命策を模索しているところだけれども根本的解決なんてあり得ない。この景気循環サイクルと債務危機がスパイラル的に問題になってくるのが少なくとも2012年中頃まで続くと思われる。
しかし、これも市場の常であるが絶好の投資機会はその途上にある。
2011/12/06 23:07

GDP成長率実績と2012年の予想。この5年間でもっとも低い
中国のシンクタンク、中国社会科学院(CASS、Chinese Academy of Social Sciences)は2012年度の中国GDP成長率を8.9%と予想している。経済が一気に冷え込んだ2008年で9.6%、2009年で9.2%だったから2012年度の8.9%というのは低め予想だ… と思っていたらCASSは高めの予想でもっとも低いGDP成長率予想をしているのは香港の野村證券で年率7.9%。世銀は8.4%と予想。
CASS予想では輸出が2011年度比20%程度の落ち込み。固定資産投資が同じく8%程度の落ち込み。ヨーロッパ圏内の消費を自ら助けられるほど中国も懐事情が暖かくはない。2009年に行ったような大規模な財政緩和策はすぐには出てこないだろうから、ユーロ圏の消費減退を直接かぶってしまうこととなる。
このユーロ圏がひたすら緊縮財政を敷くと、すなわち国家予算が消化されるものを次々と廃止してしまうと、中国が主力としている欧州向けの輸出は鈍化してしまう。CASS予想にはこのユーロ圏経済の悪化について甘めに予想しているとも考えられる。(CASSがこの点について言及している文書なりニュースは発見できなかった)。
もっとも、中国は経済の手綱を握れている。市場をコントロールして経済原則を市場原理に任せない、フリーフォールさせない。インフレ率が年率4.5%くらいに鈍化していることもあわせて考えると、世界経済が鈍化した後再び活性化し始めるのはやはり中国が一番最初になりそうだ。
2011/12/05 23:45
2012年の中ごろまでは騰落の激しいマーケット、2012年3Qくらいから成長のポテンシャルが見えてくる…
来年1年をざっくり予想するとすれば、こんな形になってくると思う。このフォーラムでも討論されていることだが、6つの中央銀行がドルの流動性を確保してもなお欧州銀は調達難である。
なので、ヨーロッパの借金は帳消しにする、すなわちヨーロッパの各国に貸し込んでいる銀行には大損をこいてもらう、一国が破たんすればそのマグニチュードは全世界に伝わるので、そのマグニチュードを観察して次の判断… というシナリオが一番現実的ではないか、ということです。
これから期待と失望が入り混じった状態が株式市場を支配し、リーマンショックの時がそうであったようにリーマン倒産というブラックスワンが近付いているにも関わらず「あれ?危機は過ぎ去ったのかな?」みたいな小康状態がしばらく続く。
その後ブラックスワンンが現れてびっくりし、「10%下がりました!」「5%あがりました!」という状態、それが2012年Q1、中国がグローバル経済のけん引役では既になくなっており、むしろ爆弾と化しつつある。その爆弾が2012年Q2に爆発し、しかし経済を減速させまいと大急ぎで次々と手を打ち張りぼてを作り上げる。
そんなこんなで2012年Q3くらいまでは短期投資志向の方、心臓の弱い方にはつらい相場となりそうだ。
2011/12/04 23:25
なんとなーくクルマが欲しくなってきたな、それもトヨタのクルマが… と週末、香港の中古車マーケットに行ってみたりネット広告を見てたりして過ごしました。自分でも気付いてなかったのですが、この「なんとなくクルマ」の原因はちょっと前に見たこのトヨタ社長のプレゼンに感動してたからでした。
香港にいると特によく感じます。モノづくりの底力。
トヨタが作るようなクルマ。
ソニーが作るようなオーディオ。
パナソニックが作るような電化製品。
香港では作れません。香港は金融都市ですから、カネにまつわる話は出てきます。しかしモノづくりの話は全然出てこない。香港人の性質も、長い時間をかけて問題を少しずつ解決していき、「Better World」にするために邁進していくというよりは、瞬間的に大きくカネを稼いでやろうという人が多い気がします。
香港のGDPの多くを生み出す金融業界自体、ボーナスのインセンティブがそうなっているので仕方のないことなのでしょうが、「今年は幾ら稼いだか」で評価され、「あのネジ一つの改善にどれだけ心血を注いだか」で評価されない街にいるのは、寂しいですね。
それにしてもこの熱のこもったプレゼン、しびれます!
2011/12/03 23:18

香港の行政長官すなわち日本でいう総理大臣は、香港市民による選挙で選ばれる訳ではありません。1,200名からなる、中国政府が任命したメンバーで構成される選考会により決定します。従って当然、北京の思惑が反映されますので行政長官も北京よりの考え方となります。
しかし、ココがよく誤解されがちなところですが北京は100%香港を意のままに操ろうなんて思っちゃいません。むしろ中国政府は香港人の性質をよく理解しており前行政長官の董建華はあまりに色濃く反映された北京のやり方に市民が猛反発し、事態を重く見た北京サイドは董建華を解任、イギリスの民主的な部分を取り入れた現行政長官のドナルド・ツァンが選ばれています。
北京は人民元のオフショア・マーケットとしての香港の地位を安定させたいので、あまりラディカルな変化は望まないのです。
今回、候補者は二人。財界出身で前政務長官(役職では行政長官につぐナンバー2)唐英年(ヘンリー・タン)と香港行政会議召集人の梁振英(C・Y・リョン)である。どちらも親中派であることには変わりないが、ヘンリー氏は選考会メンバーの支持を多数とりつけているとされ、リョン氏は市民の賛同をより多く得ているという。
選考会メンバーと民意とが異なってきているのだが、民意は反映されない。したがってヘンリー氏優位ということになろう。ちなみに、市民が解決して欲しいと思っている問題の一つに貧富の差の是正があるが、誰が行政長官になったとしてもこの問題は解決されないだろうと市民はあきらめムードである…
2011/12/02 23:34
Market Watchのニュースだが、後ろにほとんど人がいないのが気になる。首切りしまくったのか?
アメリカの失業率が大幅に改善した。120,000の雇用が生まれた結果、失業率は9%から8.6%までに下がった。2年半ぶりのこの低水準にはこの指標に市場は大喜びである。120,000人が新たに職を得たということは、120,000人分の消費が生まれるということだ。この3ヶ月で見れば雇用マイナス失業の数はプラスであり、明るいニュースだ。
ダウもすぐに125ポイント上昇、ホワイトハウスも「経済はポジティブな軌道に乗った」とアナウンスしている。
業種別でみると、120,000人のうち
小売 80,000
観光/レジャー 22,000
プロフェッショナル 33,000
ヘルスケア 17,000
だそうだ。小売が大きく雇用を引っ張っていることとなり、クリスマスセールの好調ぶりとも符号する。
しかし一方で、315,000人が今回新たに仕事を探すのを諦めている。アメリカは香港と違って仕事がなくとも国の福祉でなんとかやっていけるので「次の雇用のチャンスをまとう」とする人たちが案外多い。315,000人ということは、今回生まれた雇用の3倍である。
ちなみに、失業率は株式市場の先行指数だ、と言う人がけっこういる。すなわち失業率が大きく改善すれば、その後大きく株価が上昇するというものだ。直感的にはなんとなく分かるのだが、過去をさかのぼってみても失業率が株式市場の有効な先行指数になった試しはない。
2011/12/01 23:19
カンペキな解決策を求めて。来週、EUサミットとヨーロッパ中央銀行の会合がもたれる。EUサミットのテーマはもちろん、債務危機問題をどうするかだ。もっと端的にいうと、ドイツがユーロ圏の貧乏国の債務の保証人になってくれるかどうかである。
僕が貧乏国の首相なら「ぜひ保証人になってください」とドイツにお願いしにあがるのだが、事情はそんな簡単ではない。というのも、第二次世界大戦の強大なドイツの記憶がまだドイツ以外の国々にあるため、ドイツを保証人とした途端、ドイツに経済的覇権を握られてしまうのではないかという恐れがある。
ドイツはドイツで、貧乏国の保証人になるなんてとんでもない、なんで普段は第二次世界大戦のドイツがどうの、と言われてるのに困ったときに助けなきゃいかんのだ、 しかし自分がやらなきゃマズいことになることくらいは分かっている… という感じである。嫌われていることが分かっているのにカネを出すなんて聖人君子なことをドイツはやらなきゃいけないのだ。
なので今のところ明確に「ドイツ、頼むからユーロ圏を助けてくれ」と言っているのはフランスとポーランドくらいで、他の国はドイツの援助に対して複雑なポジション。ということでカンペキな解決策が来週にどどんと出てくるはずがない。
ヨーロッパ中央銀行の会合では「利下げが行われる」と多くのエコノミストが予想している。CPI速報値は3.0%とおだやかなインフレで利下げを出来ない理由は今ところ、ない。
2011/11/30 23:09

www.alsosprach
中国の70都市の不動産価格中、
前月から上昇(Monthly Increase)
変化なし(No Change)
前月から下落(Monthly Decrease)
このように見てみると、不動産価格の下落度合いがわかりますね。山村部から都市部への人口流入や不動産の頭金規制、意外と素早い中国の金融緩和策なんかもあって、中国の不動産価格は意外と底堅いかもしれません…
2011/11/29 23:14

左が預金準備率、右が消費者物価指数(インフレ率)
予想外に早く、中国が預金準備率を0.5%引き下げた。これにより中国の銀行は新たに3,900億人民元を貸し出すことが可能となる。不動産市場がGDP成長率を押し上げていたが、新たに着工する不動産プロジェクトがほとんどなく中国は現在、成長のドライバを失った形となっている。
そして年末決算を迎える大くの企業にとっては、銀行からの融資が頼みの綱となっている。銀行からつなぎ融資を得られなければ倒産… というのが現実的なシナリオとしてのしかかっている。しかも旧正月中の決済にも備えねばならず、手元資金の不足している企業にとっては頭の痛い問題だ。
中国政府も魔法使いではないので不動産市場を冷やしつつ成長を維持させ、中小企業の資金需要にも同時に答える、というのは出来ない。不動産市場を冷やし続けるというのは既定路線なので、成長の維持の下落を最小限に食い止めることが中国の中央銀行の課題だ。今後は
→ 更なる預金準備率引き下げ
→ 公定歩合引き下げ
→ 景気刺激策
という順番で金融&財政政策が取られていく。預金準備率が今回引き下げられたことで株式市場に対しては大きなクッション役になる。
2011/11/28 23:03
関心はギリシャからイタリアに移ってきた。イタリアの国債のイールドが7%以上で高止まりしている。イタリアは2012年から2013年にかけて、4610億ユーロの国債発行を予定している。IMFがイタリア国債をカバーするのが、最大3330億ユーロだから、発行予定国債の7割をIMFに購入してもらうこととなる。残り3割はEFSF(欧州金融安定化基金)がカバーする。
ところで、いくらエクセルに数字を落とし込んだとしても、この計画がすんなり行くわけがない。4610億ユーロはIMFが融通可能な資金の68%に該当する。すなわち、イタリア一国でIMFの7割弱のリソースを使うことになるのだ。ちなみにイタリアがIMFに支払っているカネはIMF基金全体の3.1%に過ぎない。
ざっくり言うと、3万円支払って68万円戻ってくる計算だ。IMF全体の融通資金の68%をイタリアが拠出していたら誰からも文句はでない。しかし貢献度合いからすると他国は
アメリカ 17%
中国 6%
インド 2.3%
ロシア 2.3%
インドネシア 1%
である。国民一人あたりのGDPはインドはイタリアの20分の1だが、国としての貢献度合いは3分の2である。僕がインド国民だったら、「やってられるか」となってIMFに今後一切資金を入れないよう国会の前でシュプレヒコールをあげるかもしれない。リッチな他国が貧乏国に滑り落ちるのを止めるために貧乏国がリッチ国の手助けをするなんて、国民が許さないのではないか。
従って、これまではユーロ圏の中の問題であった問題がじわじわとグローバルに不公平感を助長していく気がする。日本もEFSFに3億ユーロを投入した。この金額の10倍くらいは投入するのかと思いきや、意外と小ぶりであった。日本も台所事情が厳しく、大きな金額を投入するのはためらわれたのかもしれない。
2011/11/27 23:51
うどんと寿司二貫(サーモン)、カリフォルニアロール二切れがセットで50香港ドル(500円)… 香港生活が長い人なら、どういった種類のものが出てくるのか大方予想できます。すなわち、化学調味料の味しかしない出汁、ぶよぶよに伸びきったうどん、解凍されておらずシャリシャリする寿司ネタ…
そうだ、50香港ドルでまともな日本料理が食べられる訳ないんだ… とモノが出てきてから激しく後悔するのです。しかし一方で
意外とイケる!この味でこの値段ならコストパフォーマンス高い! と快哉を叫びたくなるようなB級案件を拾っていくというのも、香港生活の醍醐味であります。今回は自宅の近くの、「日式料理屋」に行ってきました。
日式料理屋というのは、「香港人やマレーシア人など、日本人以外が作る、日本の食べ物らしきものを食べさせてくれるお店」のこと。日本人が作る日本料理を食べようとするとやはり2,000円、3,000円の出費は覚悟しなければならないのでお手軽に日本料理を食べた気になる日式料理屋がお手軽需要を産める役として存在するのです。
(ちなみに、ほとんどの香港在住日本人は日式料理屋なんて行きません。日本人の肥えた舌からすると、到底マズくて食べられないからです)
で、上記写真がいわゆる「日式料理屋で出されるうどん」。カニカマに巨大なさやえんどう、ワカメに小エビ、ナルトとスイートコーン。うどんは細く、コシは… 予想通りの味と質。今回も撃沈です。
2011/11/26 23:09
慶事には、ブタの丸焼きが
AMGファイナンシャル・グループのトップ、アーノルド・ヤン。今年で42才。31才でAMGウェルス・マネジメントを興してから11年経過する。僕はその11年のうち4年しか一緒に仕事をしていないが、堅実に、しかし猛烈に仕事をするアーノルドには今も大変強い影響を受けている。
2007年11月。AMGを訪れた初日。その日はAMGの他に3社のIFAのトップと面談をし、一番最後にAMGを訪れた。最初にAMGを知ったのは、この業界で働く様々な人からAMGの良い噂を多く聞いたからだ。
そんないい会社なら、さぞかし立派なオフィスを構えているのだろう…とおもいきや、AMGウェルス・マネジメントのオフィスはほとんど雑居ビルのようなところにあった。
他のIFAオフィスはタイムズ・スクエアなどのいわゆるグレードAオフィスに事務所を構え、お客様がここを訪れたら安心するだろうな… という場所だった。しかしAMGが入居するビルはエレベーターホールまで、階段で登らなければならない。オフィスビル自体も古く、おそらく築30年といった風情。エレベーターはガコンガコン音がして「ワイヤーが切れて落ちたらどうしよう」と真剣に悩むほどだった。
エレベーターを降りてすぐにAMGのドア。受付もいない。インターホンを押すとアーノルド本人が出てきた。狭くてホコリの臭いがする会議室に通され、彼が出てきた。当時彼はまだ30代だったのだが、貫禄というか迫力というかオーラというか、そういうもののせいで40代の中頃の仕事に脂が乗っている人が出す独特の空気感だった。
彼は他のIFAのトップと違って、待遇面の話をほとんどしなかった。この業界にどういう問題意識があって、どういう理想があって、そのためには何が必要かを情熱的に話しただけだ。彼のプライオリティははっきりしてる。
顧客利益を第一に考える。アドバイザー利益を第二に考える。IFAファーム本体の利益を第三に考える。
言うは易く行うは難し。ただ、単に言いっ放しであればAMGの名前が出ることはないはず… アーノルドという人は、有言実行の人なのだろう…
僕も感化されやすい人間なので結局、待遇や条件は確認しないまま「この人と一緒に働きたい」という一心でAMGに入社することを決めた。当時、アドバイザーの数は20人ほど。
その後、2009年・2010年とAMGは積極的に他IFAファームを買収した。オフィスも1,000平米の大きなオフィスに移動した。アドバイザーの数は一気に170人程度まで膨れ上がり、とてもじゃないけどアドバイザーの名前が覚えられないほどにまでなった。
後で彼に聞くと
「別にグレードAオフィスに入れない訳じゃなかったけど、そうやってキャッシュをどんどん使ってしまうと『タメ』のない経営になる。4,5年に一度は悪いことが起きるから、その『タメ』がないと商売は長続きしない」
とのこと。アドバイザーの数も増やそうと思えばもっと増やせるが、無秩序な拡大はいずれ大きなほころびを生むとの考えから「自分の目が届く範囲が確立できたら」次のステップに進むという。
僕がAMGにアドバイザーとして入ったときには日本人アドバイザーは私しかいなかったが、現在日本人アドバイザーは5人まで増えた。日本人の顧客の割合はAMGウェルスマネジメント全体では5%に満たないが、AMGは日本人アドバイザーを大変よく遇してくれている。
彼の熱意は出会った時と同じまま… 上司として、大変尊敬している。
2011/11/25 23:28
ブラック・フライデー、滑り出しは上々らしい
アメリカの貯蓄率はまだ高いまま。全収入に対する貯蓄の割合すなわち現預金にまわす割合は、2006年には一時的にゼロ付近になった。それが一昨年に8%程度となり、最新の数字でも7%以上を維持している。
失業率が大幅に改善しそうにないこと、ユーロ圏を発端にした経済危機の深みがまだ見えないことが原因だ。ということで、各メディアには「個人消費、減速」との記事が取り上げられている。
アメリカのように、教育や福祉が充実していれば人々はスポイルされてしまう。香港人妻の弟がアメリカ・カリフォルニアに住んでいるが、子供の出産の際には診察・出産費用はカリフォルニア州が支払ってくれる。その上ミルクや赤ちゃん用タオルまで州持ちであった。弟はアメリカ国籍ではないのだが、享受できる福祉には驚いたという。アメリカ国籍であれば、さらなるメリットがあったに違いない。
「働かない人も豊かな生活を享受できる」
カリフォルニア州はそんな豊かさを誇っているという。そして結果は、というと州財政が破綻して公務員数・警察官数が減らされ行政サービスの廃止、教育費の値上がりと手痛いしっぺ返しを受けている。
今まで何の苦労もなく手に入っていたものだからこそ、それを失うのことは痛い。しかもそれを失うとむき出しの競争社会に否応なく対応させられることとなり、今まで考えずに済んでいた自分の弱さとも向き合う必要がある。
貯蓄率が上昇しているということは、アメリカ人が徐々にオトナになっているということだ。市場は貯蓄率の低下を期待しているが、長期的に見てこの貯蓄率の上昇はポジティブに捉えたい。
2011/11/24 23:43

遅くとも来年1月中旬までに、EUは財政再建について大枠で合意する必要がある
とクレディ・スイス銀行は投資家たちに向けてレポートを書いている。EUについてはポルトガルがジャンク債扱いとなったこと、ドイツの10年もの国債のオークションが不調だったこと、イタリアの国債利回りが一時的に8%を超えたことなどから、ネガティブな方向は修正されていない。
EUは、今「財政統合」か「分断」かどちらかの選択を迫られている状況だ。ヨーロッパ金融安定化ファンドができたあたりから、本来は国家主権のもと民主的に決定されるべきである財政主権が徐々に奪われている様子だった。
この奪われ方はその国に住んでいる国民にとってはたまったもんじゃないが、安定化という一点からみると好都合である。誰が首相になろうが「すでに選択肢は財政緊縮以外には残されていない」と脅しさえすればコントロール可能だ。
この財政主権が奪われている… という点はポジティブに評価していたのだが、ネガティブ方向にふれるスピードが速すぎてポジティブにもどる気配はない。
クレディ・スイスが「1月中旬までに…」と言ったのはイタリアかポルトガルか、はたまた違う国が1月下旬の国債償還に際して国庫にあるキャッシュが底を尽きてしまい、デフォルト危機が起こると予想しているからだろう。
2011/11/23 23:45
アメリカでサンクス・ギビングが終わればクリスマスセールが始まる。このたった1ヶ月で1年の買い物のうち3分の1が集中するということで、消費が70%を占める米国ではこのクリスマスセールはアメリカだけではなく全世界が注目している。木曜日のサンクスギビングが終わった翌日の金曜日から小売店が黒字になることから(帳簿で利益が出たときは黒字で表記することから)ブラックフライデーと呼ばれる。
そしてこのブラックフライデーと翌週の月曜日の2日間の「小売店レポート速報」が株価に影響を及ぼす。小売店のスタートダッシュが良ければクリスマスを過ぎて新年まで続くセールは良い方に向かうだろうという期待が株価を押し上げる。そして逆もしかり。速報値が悪ければ、株価は下落する。これを1975年までさかのぼって調べてみると、
金曜日の取引開始直後から次の月曜日の取引終了まで、ダウ平均が下落したとき、その月曜日から年末までダウ平均上昇幅は
2.2%
金曜日の取引開始直後から次の月曜日の取引終了まで、ダウ平均が上昇したとき、その月曜日から年末までダウ平均上昇幅は
1.5%
(統計的に95%の信頼度)
すなわち、年末までのダウ平均を占うのにブラックフライデーと次の月曜の小売速報値はアテにならないどころか、逆相関する。すなわち速報が悪ければ年末までのダウ平均上昇幅は広い。ちなみに昨年は速報値が悪くブラックフライデーと翌月曜日のダウは下落したが、年末までに4.8%上昇した。
ちなみに今年はブラックフライデーは活況が予想されている。
2011/11/22 23:35

ご馳走の代金は誰が払うのか… そういうゲームになってきてしまった。ドイツの債券オークションが不調、10年物ドイツ国債の売り出し分60億ユーロのうち36億ユーロしか売れなかった。イールドは平均1.98%。今まではユーロ圏の中でもドイツは安全逃避先と見做されていたのが、今回の不調でドイツも「安全ではない」と市場が反応している。
ドイツが今後、どれだけユーロ圏の劣等国に資金を投ずるのか、またドイチェ銀行やコメルツ銀行などの金融機関に今後どれだけ資金注入が必要になるのかが不明な中、ドイツの将来10年をすすんで引き受けようとする御仁が少なくなっているのは仕方がない。
ただ、債券の不調だけで大げさにユーロ危機を解釈するのは早いような気がする。ユーロ通貨自体が米ドルに対して価値を下げている中、投資家がユーロから資産をまずは引き上げようとするスタンスも理解できる。それに今年の4月には10年物国債でイールド3.5%をつけているから、ドイツ国債が今回売れ残った現象はイタリアやポルトガルのようなイールドだけがロケット的に上昇している現象とは異なる気がする。
ここ数日、株式市場では売りが先行している。通奏低音としてユーロ危機が材料になっているのだろうが、来年にかけてそろそろユーロの底を探っていってもいい。AMGの中でも少し前までは
混ぜるな危険、ユーロ圏
と漂白剤の標語のように語られていたが、パンクしそうな国・した国にこそ投資の妙味がある。しばらくすれば、少量ずつ混ぜていってもいいかもしれない。
2011/11/21 23:30

外貨の中国への流入/流出
新興国から成熟国への発展には避けては通れない自国通貨の上昇。日本は1ドル360円から75円までを経験し、創意工夫による付加価値の上昇と事業の選択と集中で何とか先進国の仲間入りをすることが出来た。仲間入りをした後は目標を見失って茫然自失状態、失われ続けて20年も経過するのになかなか景気が浮揚しない。
とはいっても、4倍以上の自国通貨高に耐えてきたのは事実。この自国通貨高に耐えられるかどうかのテストを実施され、思春期の国からオトナの国になっていく。中国も猛烈にそのテストにさらされている時である。2005年あたりからの
・人民元はドルに対して上昇するに決まっている
という信仰心みたいなものはかなり薄れてきた。それどころか、「人民元は切り下げられる可能性すらある」とエコノミストもブログやらで書き始めた。
GDPの4割以上を「投資」から生み出している中国にとっては、非常に厄介な話だ。これから「世界の工場」から「世界の消費地」に徐々にシフトしていこうとしているときに、外国から流入してくる資金が潮を引くように引いてしまうとGDPは一気に冷え込む可能性がある(とは言っても、各省がノルマ達成するためにGDP数値は人工的に作られるのだが)。
人民元高をコントロールしていたおかげで中国の経済の安定は保たれた。その代わりに巨大な不動産バブルを生成するに至った。中国は国として結局のところ何を優先するかというと、中国共産党政権の一党独裁が未来永劫続くこと… それには持続的な成長が必要だ。でなければ、庶民から不満噴出、再び天安門事件的な暴動が起こることもありうる。
+++++++++++++++++++++++
個人的には中国は事業で大きくチャレンジしてみたい国だ。ただ、商売するにも役人、警察、軍隊にカネを握らせなければいけない。しかし2008年から贈賄・収賄については当局は神経を尖らせていることもあって、表立って贈賄しにくくなっている。
中国ビジネス、と表現してしまうとなにか得体のしれないもののようなイメージだが贈賄のポイントさえ間違えなければその商売はほぼ確実に儲かる。しかし収賄する側もバカではないので「もともと知っているヤツからのワイロなのか」「自分が知らないヤツであれば、誰の紹介のワイロなのか」みたいな"ルート"をすごく気にするようになった。
最近では贈収賄はアングラ化してしまって、誰にどういう話を持っていけばいいのか全然分からない。とはいえ、どこからともなくわいてくる「私はあの政治家の息子とつながりが深いんですよ」という限りなく嘘くさいワイロ・ブローカーみたいな連中にカネを渡すわけにはいかない。いきおい
じゃ、もう中国で商売するのやめようか
って話になる。税理士ですら、税務当局に収入の10%をワイロとして支払っている国である。ビジネス・マンとしてはその部分の財務リスクとリーガルリスクを背負うから、「じゃ、やめよう」族が増えてくれば、中国の成長の余力を大きく削ぐ。
人民元上昇圧力が続いている間は多少の苦労は出来るのだが… 外貨が一気に引いてしまうということは人民元の売り圧力が高まるということ。逆回転の歯車がゆっくり動き出しているような気もする。
2011/11/20 23:30
「小椋さんは普段、どんなものを食べてらっしゃるのですか?」
お客様から聞かれる質問の中で、回数の多いものベスト3には入る。決まって
「普通の中華ですよ。ご馳走中華ではなく」
お手伝いさんが作ってくれる、魚蒸し・野菜の炒め物(油少なめ、強火で短時間)、そして化学調味料なしの薬膳スープという体にやさしいアッサリ中華が続くと、外で食べるような鴨チャーシュー、エビ唐揚げ、豚の丸焼きなどのコッテリ中華を食べるとオエッとなってしまう。
香港に観光に来て食べるような食事にはもう体がついていけなくなっているようだ。「これ、香港に来たばかりの5年前だったらおいしく感じたんだろうなー」という食べ物(たとえば南翔饅頭店の油でギトギトの焼きうどん↑がそうだ)でもついつい食べ残してしまう。一口食べたらもう満腹。
逆に、油の少ない、香港に来てすぐの時に食べたようなレストランで当時は「今一つ、中華っぽくない。洗練されすぎている」と思ったリーガーデンやマキシムズ・パレスなんかのあっさり薄味中華が「やっぱりこれだわ」となる。
香港のB級グルメの=をつきつめようと思っていたのに、志半ばで挫折しそうである。
2011/11/19 23:25
西九龍に、香港一高い建物がある。International Commerce Center(通称ICC)は地上118階建て、520メートル。103階からはホテル・リッツカールトンが118階まで占めており、週末はリッツカールトンのレストランや最上階のバーなどに人がごった返す。
102階まではほとんどオフィス。夜にICCを見れば一目瞭然なのだが、けっこう灯りのついていないフロアがある。すなわち、それだけテナントが入っていないということなのだろう。ICCはセントラルのグレードAオフィスと比較してまだ家賃が安い。メジャーなセントラルのビルは1スクエアフィートの毎月家賃はざっくり
IFC 2 / HKD 200
Charter House / HKD 180
50 CRC / HKD 140
中国銀行ビル / HKD 130
もちろんフロアや海側かという条件はあるものの、グレードAオフィスはおおむね100香港ドルを超えてくる。IFC 2は77階、フロア面積8,000スクエアフィート(750平米)で家賃1,600万円とさすがに香港のモニュメント的タワーなだけあって家賃も高い。
しかし今回見たICCはHKD 80と、セントラルのオフィスから比べれば安い。ビルの下は九龍駅、空港まで直結である。ということで、「せっかく香港で仕事をするのだから高層ビルにオフィスを構えたい。これくらいの家賃(250万円/月)なら借りれるかも」と考える日本の事業家と、ICCに行ってきた。
まず、「物件の見学をさせてください」と1週間前に言ったところ「審査があります」とのこと。オフィスを借りるのではなく、見学するだけでも審査があるという。なんてハードルの高いビルだ。連絡先を渡して待つこと3日、審査に合格したらしく「では☓日にICCのエレベーターホールで待ち合わせ」とのこと。
エレベーターホールがあまりに広すぎて、案内してくれる人となかなか出会えなかったが、ビジターの入場許可証をゲットしてゲートをくぐる。75階まで直通のエレベーターはなく、一度途中でエレベーターを乗り換えて75階まで。
ICCはモルガン・スタンレーやクレディ・スイスなど金融会社が軒を連ねる。あまりにセキュリティが厳重で、お客様一人呼ぶのにいちいち受付に報告しなければならない…というシステムには閉口したが、さすがにこういうオフィスで商談が出来ればさぞ話も盛り上がろう。
しかし… 風が強かったのか、ビルが微妙に揺れているような気がする。「こういった高層ビルには地震に備えて振り子としての鉄心がビルの中心に入っているんですよー」と説明を受けるが、その鉄心が揺れているからビルも揺れているのか。僕は鈍感なので何ともなかったが、お客様のほうが「気分が悪いのでもう地上に戻りたい」と言い出した。
地上に戻ると「揺れている感覚」が完全に消え去った(当然か)。お客さんの気分も良くなったが、案内してくれた人の顔色が冴えない。「もしお気に召さなかったら、他の物件もご紹介できますが…」とのことだったがすかさず「低層階をお願いします」。
(リッツカールトンも、以前格安サイトで見たら、一泊37,000円でステイできるようだ。ペニンシュラやマンダリンオリエンタルが一泊HKD5万円~6万円であることを考えると、『揺れ料』としてお客さんに料金を還元しているに違いない… ICCの揺れはリッツカールトン・ホテルに宿泊せずともホテル内のレストランやバーで堪能可能です)
2011/11/18 23:06
商売の目の付け所。商売に成功する要素はたくさんあるのだろうが、この目の付け所が悪ければ後どれほど努力しても空回りとなる。お客様の一人で、「中国の中古車ビジネスに参入したい」と半年くらい前から仰って、半年くらい前から準備を進めてこられた。
なるほど、そもそも中国のクルマ商売はここ10年で急激に盛り上がってきたばかり。大昔のポンコツなクルマもちらほら見るか、新ピカなクルマがたくさん走っている。もちろん外から見ただけでは中古車かどうか、すなわちそのクルマのオーナーが2回3回と変わったかどうかは判別できない。
中国内のメルセデス・ベンツによると、中国の中古車市場で取引されたクルマの台数は今年410万台に達するとのこと。昨年から比較して7%の上昇率である。メルセデス・ベンツの広報は「理想的にいえば、28-29で最初の中古のメルセデス・ベンツを購入していただき、それから年齢を経るに従いより良いメルセデスにご乗車いただきたい」という。
このメルセデス・ベンツなどの欧州の主要カーメーカーはもちろん、日本のニッサンやトヨタなども新車と平行してメーカー品質保証をつけた中古車は販売されている。しかし、日本の郊外で見るような様々なメーカーのクルマを広大な敷地で販売する…というのはまだまだなようだ。
BYDなど中国国内メーカーもメーカー品質保証付き中古車を販売している。しかし中国人は国内メーカーのものを、新車でさえも購入しようとしない。中国国内メーカー車を購入するということは、今後の人生の多く自動車修理(あるいはメーカーが行う修理の列に並ぶ時間)に費やすことになるからだ。
もともと「他人が使っていたものを使うなんて、縁起でもない」と考える中国人が「中古車でもいいか」と考えるあたり、消費のパターンが急激に変化しているのを感じる。
なるほど、そもそも中国のクルマ商売はここ10年で急激に盛り上がってきたばかり。大昔のポンコツなクルマもちらほら見るか、新ピカなクルマがたくさん走っている。もちろん外から見ただけでは中古車かどうか、すなわちそのクルマのオーナーが2回3回と変わったかどうかは判別できない。
中国内のメルセデス・ベンツによると、中国の中古車市場で取引されたクルマの台数は今年410万台に達するとのこと。昨年から比較して7%の上昇率である。メルセデス・ベンツの広報は「理想的にいえば、28-29で最初の中古のメルセデス・ベンツを購入していただき、それから年齢を経るに従いより良いメルセデスにご乗車いただきたい」という。
このメルセデス・ベンツなどの欧州の主要カーメーカーはもちろん、日本のニッサンやトヨタなども新車と平行してメーカー品質保証をつけた中古車は販売されている。しかし、日本の郊外で見るような様々なメーカーのクルマを広大な敷地で販売する…というのはまだまだなようだ。
BYDなど中国国内メーカーもメーカー品質保証付き中古車を販売している。しかし中国人は国内メーカーのものを、新車でさえも購入しようとしない。中国国内メーカー車を購入するということは、今後の人生の多く自動車修理(あるいはメーカーが行う修理の列に並ぶ時間)に費やすことになるからだ。
もともと「他人が使っていたものを使うなんて、縁起でもない」と考える中国人が「中古車でもいいか」と考えるあたり、消費のパターンが急激に変化しているのを感じる。
2011/11/17 23:43

僕も含めて、人はリスクには敏感だ。なぜならリスクはコントロールできるが、リターンはコントロールできないからだ。悪いニュースを聞いてある程度近い将来を予測して売りの判断をすることはできるし、人々が悪いニュースにどっぷりつかっているときに逆を張ることも出来る。
僕もリスクに関することばかり書くので、このブログを見てくれている方からすると、「あぁ、今日も世界は崖っぷちだ」と思ってしまうかもしれない。ただその中で僕らIFAはポジションを張っていく。自信があってもキャッシュは3,4回分けて張っていく。
ユーロばかりに目が行ってしまう昨今だが、アメリカが今年景気後退入りをする可能性はゼロとなった。第四四半期のGDP成長予想は年率で2.5%と予想されている。レイオフも減少したし新規雇用も生まれている。新規住宅工事着工数も増えているし、インフレもおさまってきた。
小売も悪くない。前月比で0.6%、前年比で+7%の上昇である。住宅価格も今後下落するかもしれないし、アメリカ人の収入はこれ以上伸びそうにない。また羹に懲りて膾を吹いた結果、貯蓄率が急上昇している。従って”消費しまくるアメリカ人”はもう戻ってこない。
だからこそ、ユーロ危機の出口が見えるような時には投資家は「意外と」堅調な足元の数字を見なおして急いで市場に戻ってくると思うのだ。
2011/11/16 23:33
不動産価格が半値になったとしても、銀行は損失を被ることはない… こんな談話を前銀行監督局の局長から飛び出した。前銀行監督局からすれば、今回の中国不動産バブル崩壊で銀行のバランスシートを毀損させる訳にはいかないのだろう。それにしても半値でも銀行が損失を被らないとすれば、半値になる前から多大な損失を出していた日本のバブル崩壊時の銀行とは大違いである。
おそらく、理屈で言えばそうなると思う。中国では住宅ローンを組む際には頭金の30%が必要となる。そして必ずしも住宅価格がピーク時に住宅ローンを組んでいる人ばかりではないし、むしろ価格がピークでないときに借りている人のほうが圧倒的多数だろう。
仮に80で買った人がいるとする。頭金は3割で24、ローンは56。ピーク時の価格が100として仮にこれが50まで下がった場合、銀行としては最悪住宅を担保として差し押さえて売却できれば損失は6で済む。中国人は手に入れた住宅を手放すことはしないだろうから、6の追証くらいは入れるだろう… と。
ただ、売買は「欲しい」と思う人がいてこそ成立する。新築好き(中古嫌い)の中国人が、下がっていく住宅価格を見て果たして欲しいとどれだけ思うだろうか。2012年上半期、新築物件が大量に市場に出回る。10月、中国国内の不動産市場の価格が始めてマイナスに転じた。デベロッパーは価格値下げをして在庫を処分しようとしているが、同じ不動産に住む、直前に高値掴みした住人たちから激しい反対にあっている(暴動が起こっているようだ)。中国政府も「価格はまだ合理的な水準まで安くなっていない」としている。
そして、このビデオの最後のほうでも
中国でよくあることの一つが「昨日までたいへん高価だったものが今日まったく無価値になってしまう」ことだ
不動産におぼろげながら価値を見出してきた中国人が、一斉にそっぽを向く可能性はある。
2011/11/15 23:45
ヨーロッパの借金問題はヨーロッパの銀行問題でもある。ヨーロッパ中央銀行が本当に助けたいのはギリシャでもポルトガルでもイタリアでもなく、ヨーロッパの大手銀行とそれらが形づくる金融ネットワークだ。今年に入ってからECBはBNPパリバやUBSなどヨーロッパの大手銀に対しての融資が大幅に増え、現在では60兆円近くとなっている。
Potential Loss、すなわちこれから起こりうる損失に備え、銀行は手持ちのキャッシュを大急ぎで増やしている。その融資に差し出すのは、もちろん担保価値のある金融資産もあるが、今後経済状況が悪くなるに従って紙くず同然になるようなジャンク的なものもある。
たとえばギリシャ、ポルトガルの債券。ポルトガルはともかく、ギリシャは毎月のやりくりごとに瀕死になっており、今後も返済できる見込みはない。銀行が保有するそれら債券を担保に、ECBは銀行にカネを貸している。当然、担保価値などほとんどないのだが、それでもカネを貸さねばすぐに金融危機となる。
さらに、住宅ローンや投資プロジェクトへの貸し付けなどもECBへの担保となる。しかしECBは全能の神ではない。ECBが貸し付けている銀行が倒産し、その銀行から担保にとっていた資産価値が減少するとECBのバランスシートは飛躍的に毀損する。
結局、ゴミ箱をどこにするかという話に落ち着くのだが、「ゴミ箱を自国内に持ってはいけない」ということでECBにゴミを押し付けた格好となっている。またECBのゴミ箱も容量が足りず、かつゴミの中でも強烈に悪臭を放つものをヨーロッパ金融安定化基金のゴミ箱にする、ということになった。
しかしヨーロッパ金融安定化基金というゴミ箱も悪臭を抑えつけられるだけのカネをフランスやドイツで調達出来ず、カネ持ち新興国にお願いに行っている。(地球上最悪の赤字国である日本から3000億円のカネは出ている。日本、エラい)
仮にヨーロッパが片付いたとしても、アメリカも3兆ドルの削減策に向けて共和党と民主党の歩み寄りが全然見られない。8月1日の米国債格下げ直前と状況と同じような様相を呈してきている。どこかの国が2,3破たんすることでしか、前に進めない状況のようだ。
2011/11/14 23:06
人民元は増価してきたが…
ニクソン・ショックは、日本が固定相場制にあぐらをかいている際に会心の一撃として記憶された。輸出依存症からはその時から治療を検討しなければいけなかったが、手先が器用でカイゼン・スピリットがDNAにインプットされている日本人は産業の多角化でなく円高でも負けないモノづくりを目指し、ある程度勝利した。
しかし、アメリカは中国に対してはカネを借りている立場である。人権の問題や領土問題についてもかつてほど踏み込めず、ほとんど何も言わなくなった。最近オバマ大統領が思い出したように「大きな国家として責任を果たすように」とか言っている。こういう言葉を聞いてそのまま実行するほど中国はヤワではない。ということは、人民元については中国は自発的にアクションをする以外期待できない。
ところで、人民元建債券いわゆるディムサム・ボンドがじょじょに売れ残って着ているそうである。昨年であれば人民元が米ドルに対してさらに上昇していくことを期待して購入できたのだが、人民元の更なる上昇が見込めないのであればわざわざ急いて購入する意味もない。
2011/11/13 23:40
パソコンが出来る母、パソコンが出来ない父。パソコンを父に教えようとする母、それを聞かない父。絵に描いたような、そんな典型的な母と父を両親に持つ私。どちらとも既に退職してしまったが、母親はミクシィなどSNSサイトを使い倒して海外に友だちまで作っている。父親もパソコンはしないが、バイクのツーリングや釣りなど自分の好きなことをしてそれなりに楽しそうではある。
けど、この夫婦間デジタル格差は少し心配なのである。会社にいる時は、自分と社会との関わりあいの方法は無限にあった。そもそも「関わり合い」など意識せずとも好むと好まざるとにかかわらず社会の波に飲み込まれていたのである。
仕事をしている間はその関わり合いを楽しくも、億劫だと思ったりする。だから人は仕事をリタイアしてからは、数字やプレッシャーや複雑な人間関係から遠ざかることが出来るのを嬉しいと思うだろう。しかし人間は関わり合いを持たずに生きていけない動物である。「生活するために何かをする必要がない」という生活は逆に言うと「関わり合いを持ちたいのであれば、自分から積極的に動かねばならない」生活でもある。
人付き合いが苦手、というわけでもないが進んでやることもない父親が、インターネットを通じて社会との関わり合いを持ってくれたらいいな… という願望は前からあった。しかし父親にブラインドタッチを今からやれ、というのはなかなか厳しい注文である。しかしiPadなら操作が簡単だし受け入れられるのではないか。
そういったことをボーっと考えているうち、グッド・ニュースを耳にする。母親がなかなかパソコンの操作を覚えられない父親に対して「アンタ覚える気はあるのっ!」とブチ切れた際、父親が「なら覚えないわい!」と逆ギレしてノートパソコンを床にたたきつけて破壊してしまった。
パソコンがあるのにiPadを新しく買ったらそのパソコンの出番がなくなってしまう。しかし壊れてしまえば仕方ない。新しいパソコンを買うか、買わないか、あるいは… ということになる。すかさずiPad 2を買ってプレゼントしたら思いの外喜んでくれた。
彼のiPadにはこのブログはブックマークされてないが、いつかブックマークするくらい上達して欲しい。
2011/11/12 23:04
2011年11月11日、1が6つ重なることからこの珍しいゾロ目の日に何かしよう!ということでAMGではバーベキューをすることになった。香港ではバーベキューはビービーキューすなわちBBQとそのまま発音する。日本でバーベキューというと、河原など自然の多いところで…というイメージなのだが、香港ではバーベキュー屋は街中にある。ちなみにAMGはサッカー場のそばで開催。アドバイザー、幹部、アドミンスタッフ含めて40人ほど参加。

日本のように網の上でジュージューと焼くのではなく、串に差して火の近くに持っていき、焼く。串は先端で二股に分かれていて、両方に刺す。しかしその二股が短いために串に刺せる量が少く、一気に大量に焼くのは難しい。
しかもナマ物に火を通すのであるから、けっこう時間がかかる。しかも驚くべきことに、ほとんどの香港人はバーベキュー中に酒を飲まない。何を飲んでいるのかというと、コーラなどの炭酸飲料である。そしてタマネギやかぼちゃなど、野菜のいろどりが皆無である。利用したバーベキュー屋はそもそも種類が少なく、豚ロース・牛バラ・ラムチョップ・鳥の手羽先・ソーセージとほぼ肉類、フィッシュボールとなぜか食パンが申し訳程度に置いてあった。

ぼーっと焼けるのを見ている訳にはいかず、自然と隣の人と語りタイムが入ってしまう。これはこれで、大学生のようにほのぼのとした感じである。ラフな格好をした幹部が仕事の進め方を語る。アドバイザーはそれを熱心に聞く。こういう光景は日本だと居酒屋で飲みニケーションとして散見されるが、香港の場合それがほとんどない。
(最近気付いたのだが、香港人は仕事で「自己実現をする」というコンセプトがないか、あったとしても日本人のそれとは比較にならないくらい少ない。労働とは時間の切り売りであって、スキルとは単位時間あたりの労働単価を上昇させる手段である、というのが徹底している。だから仕事の熱ーい話になりにくい。結果、熱ーい話をする飲みニケーションは不要だということになる)
だから幹部も仕事に対する情熱の重要さを説くというよりは、仕事の価値をいかに上げるかという割と具体的な話をしてくれる。香港のサッパリしているところは「根性論みたいな精神論は働く人個人個人の判断に任せたら。彼らだってオトナなんだし」という管理職側の割り切り。根性がなければ単にクビを切られるだけなので、分かりやすい。
(香港人の妻もその昔、日本で働いていた。日本での就労を最終的に断念したのは「終身雇用の良い側面は少しくらい落ちこぼれたって、会社が面倒を見てくれることにあると思うが労使の緊張関係がないとどうしても精神的な方向に行ってしまうのがツライ」ということだった。香港人には仕事を通じての自己実現を基調とした根性論が耐えられないらしい。僕はけっこう好き)
親同士だと子どもの話ばかりになる。子どもが生まれてしまうと自分に対する自己愛が薄れて子どもに対する興味だけになってしまうせいか、自分自身は何が好きで何が嫌いかみたいな話をするのが億劫になるのだ。強いて言うなら、子どもの話をするのが好きで自分の話をするのが嫌いということになる。
「あの学校は小学5年生から全寮制でいいらしいよ」とか「あの有名な校長先生があっちの学校に移ったよ」とか「あなたのところのお手伝いさんは子どもをきちんと見てくれてるの」とか終始、子どものいる親から情報を吸収してバーベキューが終わりました。

日本のように網の上でジュージューと焼くのではなく、串に差して火の近くに持っていき、焼く。串は先端で二股に分かれていて、両方に刺す。しかしその二股が短いために串に刺せる量が少く、一気に大量に焼くのは難しい。
しかもナマ物に火を通すのであるから、けっこう時間がかかる。しかも驚くべきことに、ほとんどの香港人はバーベキュー中に酒を飲まない。何を飲んでいるのかというと、コーラなどの炭酸飲料である。そしてタマネギやかぼちゃなど、野菜のいろどりが皆無である。利用したバーベキュー屋はそもそも種類が少なく、豚ロース・牛バラ・ラムチョップ・鳥の手羽先・ソーセージとほぼ肉類、フィッシュボールとなぜか食パンが申し訳程度に置いてあった。
ぼーっと焼けるのを見ている訳にはいかず、自然と隣の人と語りタイムが入ってしまう。これはこれで、大学生のようにほのぼのとした感じである。ラフな格好をした幹部が仕事の進め方を語る。アドバイザーはそれを熱心に聞く。こういう光景は日本だと居酒屋で飲みニケーションとして散見されるが、香港の場合それがほとんどない。
(最近気付いたのだが、香港人は仕事で「自己実現をする」というコンセプトがないか、あったとしても日本人のそれとは比較にならないくらい少ない。労働とは時間の切り売りであって、スキルとは単位時間あたりの労働単価を上昇させる手段である、というのが徹底している。だから仕事の熱ーい話になりにくい。結果、熱ーい話をする飲みニケーションは不要だということになる)
だから幹部も仕事に対する情熱の重要さを説くというよりは、仕事の価値をいかに上げるかという割と具体的な話をしてくれる。香港のサッパリしているところは「根性論みたいな精神論は働く人個人個人の判断に任せたら。彼らだってオトナなんだし」という管理職側の割り切り。根性がなければ単にクビを切られるだけなので、分かりやすい。
(香港人の妻もその昔、日本で働いていた。日本での就労を最終的に断念したのは「終身雇用の良い側面は少しくらい落ちこぼれたって、会社が面倒を見てくれることにあると思うが労使の緊張関係がないとどうしても精神的な方向に行ってしまうのがツライ」ということだった。香港人には仕事を通じての自己実現を基調とした根性論が耐えられないらしい。僕はけっこう好き)
親同士だと子どもの話ばかりになる。子どもが生まれてしまうと自分に対する自己愛が薄れて子どもに対する興味だけになってしまうせいか、自分自身は何が好きで何が嫌いかみたいな話をするのが億劫になるのだ。強いて言うなら、子どもの話をするのが好きで自分の話をするのが嫌いということになる。
「あの学校は小学5年生から全寮制でいいらしいよ」とか「あの有名な校長先生があっちの学校に移ったよ」とか「あなたのところのお手伝いさんは子どもをきちんと見てくれてるの」とか終始、子どものいる親から情報を吸収してバーベキューが終わりました。
2011/11/11 23:52
香港の7-9月期のGDP成長率が0.1%となり、前四半期のマイナス0.4%の成長率から脱した。二期連続でGDP成長率がマイナスであれば用語上は「景気後退」となるのだが、プラス0.1%をかろうじて出せたことから全世界に先駆けての「景気後退」入りは免れた。
街の変化は…
香港の高級時計販売店が潰れ始めている。潰れるとは言っても、にっちもさっちも行かなくなって倒産に追い込まれるのではなく「イイ時だからこそ今のうちに潰しておく」のが香港の高級時計販売店の商売が上手いところ。ビルド&スクラップを繰り返すことは、香港商売人としては恥ではない。
不動産営業マンがやたらと街に溢れている。大きなショッピングモールに行くと、不動産営業マンがたむろしてい近づくと不動産パンフレットを胸の前に持って来られる。「あふれている」という表現がぴったりなほど多い。香港島・セントラルのIFCモールのショッピングモールでは、10メートル歩くと2,3人の不動産営業マンに声をかけられる。すなわち、それだけ不動産が売れてないということだ。
香港株ETFが中国市場に上場したのに、香港株が上がってこない。2007年に適格投資家として中国市場への参入が認められた際には香港人は熱狂していた。喉元過ぎても熱さ忘れず… 香港人は賢くなったということなのか。
政府のお抱えエコノミストは2012年の香港のGDP成長率は2%程度だろうと予測している。2%、って先進国並みの低成長率なんですけど。ちなみにユーロ圏は1.6%から0.5%に成長率を下方修正したばかりである。
他の国の変化は…
中国が再び金融緩和のフェーズに入ったようだ。新規融資が9月に4700億人民元だったのが10月に5860億人民元となった。主に中小企業支援と現行のインフラ事業を継続させるためであると考えられる。中国はいい加減投資ドリブンな成長から消費ドリブンな成長にシフトしなければいけないが、まだ難しいようだ。
インドネシアが公定歩合を6.5%から6.0%に引き下げた。ユーロ危機のショックに対してのタメをつくろうとする主旨だ。インフレと闘いながらの公定歩合の下げである。よほどの決断だったろうと思われる。そして新興国がいかにユーロ危機に怯えているかを示すものでもある。
ただ暗い話ばかりではない。中国人観光客1100万人(年間ではなく、7-9月四半期)が大いに買い物を楽しんでくれているおかげで国内消費は伸びた。たかだか人口700万人の香港に中国人だけで1100万人がわずか3ヶ月の期間に訪れるわけである。落とされるカネも大きい。
週末の中国人のブランドショップでの買い物の仕方を見ると「まだまだ香港も大丈夫そうだ」と思ってしまう。両手に抱えきれないほどブランド品の袋をもって、街をうろうろしている姿を見るととついそう思ってしまう。香港は偽物の取り締まりが非常に厳しいので、「ホンモノ」を欲しがる中国人の波は当面の間続くと思われる。
日本人観光客も増えた気がする。大きなショッピングモールでは、ガイドブックを手にした日本人の姿をよく見るようになった(同じアジア人でも日本人かどうかは、着ている服や顔立ちでけっこう判断できるものだ)。円高享受のために海外旅行に行く人が増えているのではないか。近場の香港はお手頃なのかもしれない。
街の変化は…
香港の高級時計販売店が潰れ始めている。潰れるとは言っても、にっちもさっちも行かなくなって倒産に追い込まれるのではなく「イイ時だからこそ今のうちに潰しておく」のが香港の高級時計販売店の商売が上手いところ。ビルド&スクラップを繰り返すことは、香港商売人としては恥ではない。
不動産営業マンがやたらと街に溢れている。大きなショッピングモールに行くと、不動産営業マンがたむろしてい近づくと不動産パンフレットを胸の前に持って来られる。「あふれている」という表現がぴったりなほど多い。香港島・セントラルのIFCモールのショッピングモールでは、10メートル歩くと2,3人の不動産営業マンに声をかけられる。すなわち、それだけ不動産が売れてないということだ。
香港株ETFが中国市場に上場したのに、香港株が上がってこない。2007年に適格投資家として中国市場への参入が認められた際には香港人は熱狂していた。喉元過ぎても熱さ忘れず… 香港人は賢くなったということなのか。
政府のお抱えエコノミストは2012年の香港のGDP成長率は2%程度だろうと予測している。2%、って先進国並みの低成長率なんですけど。ちなみにユーロ圏は1.6%から0.5%に成長率を下方修正したばかりである。
他の国の変化は…
中国が再び金融緩和のフェーズに入ったようだ。新規融資が9月に4700億人民元だったのが10月に5860億人民元となった。主に中小企業支援と現行のインフラ事業を継続させるためであると考えられる。中国はいい加減投資ドリブンな成長から消費ドリブンな成長にシフトしなければいけないが、まだ難しいようだ。
インドネシアが公定歩合を6.5%から6.0%に引き下げた。ユーロ危機のショックに対してのタメをつくろうとする主旨だ。インフレと闘いながらの公定歩合の下げである。よほどの決断だったろうと思われる。そして新興国がいかにユーロ危機に怯えているかを示すものでもある。
ただ暗い話ばかりではない。中国人観光客1100万人(年間ではなく、7-9月四半期)が大いに買い物を楽しんでくれているおかげで国内消費は伸びた。たかだか人口700万人の香港に中国人だけで1100万人がわずか3ヶ月の期間に訪れるわけである。落とされるカネも大きい。
週末の中国人のブランドショップでの買い物の仕方を見ると「まだまだ香港も大丈夫そうだ」と思ってしまう。両手に抱えきれないほどブランド品の袋をもって、街をうろうろしている姿を見るととついそう思ってしまう。香港は偽物の取り締まりが非常に厳しいので、「ホンモノ」を欲しがる中国人の波は当面の間続くと思われる。
日本人観光客も増えた気がする。大きなショッピングモールでは、ガイドブックを手にした日本人の姿をよく見るようになった(同じアジア人でも日本人かどうかは、着ている服や顔立ちでけっこう判断できるものだ)。円高享受のために海外旅行に行く人が増えているのではないか。近場の香港はお手頃なのかもしれない。
2011/11/10 23:16
晴れの日に傘を差し出し、雨の日に傘を奪いとる
というのは景気のいい時に気前よく貸し出し、景気が悪くなったら融資を引き揚げる… という銀行の体質を揶揄したものだが、これは別に日本の銀行だけではなく世界の有名どころの銀行も同じである。ファイナンシャル/タイムズを見ていたら、HSBC頭取のスチュアート・ガリバーがアジアでの信用危機を予言している。
「ヨーロッパ大手銀のアジアでの貸出残高は全体の21%にものぼる。ヨーロッパ本家で資本の積み増しを迫られている中、アジアでの信用収縮が起こることは十分考えられる」
予言というよりは、自分から仕掛けるというほうが正解かもしれない。2009年頃、中国の4兆人民元の財政出動があったときにはHSBCから携帯電話番号にショートメッセージで「中小企業ローン、ご利用になりませんか?」みたいなメールがけっこう頻繁に届いていたし、そういう電話もあった。
アドバイザーは在庫を抱えたり工場を新規で建設したりする商売じゃないしので、事業のために借金をするなんてことはあり得ないのだが、それにしても2009年の中頃の景気後退、信用収縮と言われていたころにそういうマーケティング活動をする商売上手さには舌をまいた。
しかし、半年くらい前からHSBCからの電話やメールはすっかりと途絶えてしまった。HSBCに対して会社として信用を損なった訳ではない。そもそもカネを借りてない以上信用も何もない。よく考えてみればHSBCの頭取のスチュアートガリバーはもともと投資銀行の債券トレーダーだった人。信用には人一番敏感なはず。リーマン・ショックの際も、HSBCが一番敏感に反応しアクションを取っていた。
煙たい匂いを察知して、真っ先にHSBCが貸しているカネを回収しようとしているのではないか。HSBCが貸し剥がしを始めれば、他もそれに追随するだろう。
というのは景気のいい時に気前よく貸し出し、景気が悪くなったら融資を引き揚げる… という銀行の体質を揶揄したものだが、これは別に日本の銀行だけではなく世界の有名どころの銀行も同じである。ファイナンシャル/タイムズを見ていたら、HSBC頭取のスチュアート・ガリバーがアジアでの信用危機を予言している。
「ヨーロッパ大手銀のアジアでの貸出残高は全体の21%にものぼる。ヨーロッパ本家で資本の積み増しを迫られている中、アジアでの信用収縮が起こることは十分考えられる」
予言というよりは、自分から仕掛けるというほうが正解かもしれない。2009年頃、中国の4兆人民元の財政出動があったときにはHSBCから携帯電話番号にショートメッセージで「中小企業ローン、ご利用になりませんか?」みたいなメールがけっこう頻繁に届いていたし、そういう電話もあった。
アドバイザーは在庫を抱えたり工場を新規で建設したりする商売じゃないしので、事業のために借金をするなんてことはあり得ないのだが、それにしても2009年の中頃の景気後退、信用収縮と言われていたころにそういうマーケティング活動をする商売上手さには舌をまいた。
しかし、半年くらい前からHSBCからの電話やメールはすっかりと途絶えてしまった。HSBCに対して会社として信用を損なった訳ではない。そもそもカネを借りてない以上信用も何もない。よく考えてみればHSBCの頭取のスチュアートガリバーはもともと投資銀行の債券トレーダーだった人。信用には人一番敏感なはず。リーマン・ショックの際も、HSBCが一番敏感に反応しアクションを取っていた。
煙たい匂いを察知して、真っ先にHSBCが貸しているカネを回収しようとしているのではないか。HSBCが貸し剥がしを始めれば、他もそれに追随するだろう。
2011/11/09 23:49
様々なスキャンダルをかわしておよそ20年間政権の座にいるベルルスコーニも、ついに引導を渡す時が…
Too big to fail、すなわち大きすぎて潰せないという表現があった。リーマン・ブラザーズ倒産後の投資銀行を救済する際に使われた言葉である。そして今、Too big to bail out、すなわち大きすぎて救済できないという表現が多用されている。イタリアのことである。
10年物債券のイールドが7%を超えると、投資家は不安になる。単純に計算すると、100万円借りて10年後に元本100万円にもう100万円を利息をつけて合計200万円返済しなければならない…という偉業は、成長著しい新興諸国であれば達成も可能であろうが、イタリアなど先進国が達成できる数字ではない。
国の成長が見込めなければ財政支出を切り詰めるしか方法はない。しかし財政支出を切り詰めれば切り詰めるほど景気が悪化、更にイールドが上昇してしまうという悪循環も考えられる。イタリアはGDP比で120%の債務を負っており(日本は200%)、イタリア国債の保有者はイタリア国外に多いことからそれらの投資家心理が冷え込めばイタリア国債が引き揚げられる。
来年、イタリアは30兆円分の国債償還が待ち構えている。8月は10年もの国債がイールド5.22%で発行できた。9月は6.06%。現在7.4%。2012年第一四半期に6兆円の償還分。この金額はこれまでアイルランドに注ぎ込まれた/これから注ぎ込まれる救済資金の3年分に相当する。
救済機構EFSFはイタリアに直接資金を供給できない。そこまで資金が潤沢ではないからである。ということは、2012年の予算案が議会に承認された後辞任するベルルスコーニに代わって、30兆円の資金があるIMFの全面的な受入を認める首相が次の首相になるしか、残された道はないようだ。
そして飲み、食い、歌い、踊って人生を謳歌するイタリア人に緊縮財政を要求するのはとんでもなくハードルが高い。
2011/11/08 23:10
アメリカのマネー・ジャブジャブ作戦が米ドル価値の低下を招き、米ドル価値と連動する香港ドルも同じく下落した。それから、香港の不動産価格は急上昇。そしてまた、下落の兆候を見せている。香港の不動産市場は世界経済から多大な影響を受けるが、不動産市場が世界経済に何の影響も及ぼさないので下落したら下落しっぱなしである。
7月から10月にかけて、香港全体で15%不動産価格が下落している。低金利とインフレが香港不動産市場を引っ張っていたのだが、取引ボリュームが2003年のSARSの最悪期に近づくなど、不動産市場をとりまく環境は悪化している。
この香港の不動産市場は香港のマネーサプライ(M1)と連動するので、香港不動産市場全体のインデックスを原資産とする先物市場があれば喜んで参加するのに… と思っていたら、ジョージ・ソロスも「香港不動産市場の下落からマネーを生み出すことはできないか」と考えているらしい。
しかし、香港不動産市場全体をショートすることはできないのである。住宅ローン債務を束にした"CDO"もない。なので上場している不動産デベロッパーの株式に投資するくらいしか香港不動産市場の下落に賭ける方法はない。
ソロスが考えることも分かる… というのは大変おこがましい言い方であるが、香港の不動産市場を沸かせているのはほとんどが香港人である。香港人の「極端から極端に走り、中庸を知らない」気質を知っていれば、香港不動産市場をショートするという考えに行き着くのは不思議ではない。
なぜなら、二つの点で香港人は勘違いをしている、と思うからだ。
1. 中国人は無限に香港の不動産を買っていく
不動産デベロッパーに広告を出してもらっている雑誌などのメディアには「中国人は香港の不動産を『治安もいいし政治も安定している香港だから、安い安い』と言って喜んで買う。しかも即決。そんなカネ持ち中国人が香港に押し寄せている」みたいな記事をたくさん書く。
取引ボリュームにおける中国人はいまだ中国人が30%を占める。しかし彼らも「落ちる」と思ったら売る。西九龍で商売上手と言われる温州商人がごっそり不動産を売却したことで、ようやく情報に敏感な香港人の一部が「中国人は買い一点ではないな」と気付いたようだが。
2. 住宅ローン金利はアメリカの連銀が決める
米ドルとペッグしている香港ドルは、公定歩合も一蓮托生。どちらかが高ければ、アービトラージの対象になってしまうからだ。しかし香港の住宅ローン貸出金利はアメリカ連銀が決定するのではない。香港の銀行が決定するのだ。金融危機以降、連銀が公定歩合を引き下げていったのにあわせて香港の住宅ローン金利も下がっていった。この動きがあるためなんとなく「連銀が下げっぱなしなので住宅ローンも下がりっぱなし」と勘違いしている投機家がけっこういる。
現実は、連銀は下げっぱなしだが住宅ローンは上昇している。銀行は2.5%-3.0%/年まで住宅ローン金利を上昇させ、今後も5%くらいまで上昇させていくらしい、というバークレー・キャピタルのレポートも出ている。たった2.5%でも香港人が住宅を購入するインセンティブは大きく損なわれている。5%になれば、完全に冷え込むだろう。
… 自分自身でショートが出来ないので、既に香港不動産を保有している方には「投機目的なのであれば、すぐに売却してください」とアドバイスしたい。
2011/11/07 23:33
中国のインフレが収まってきているようだ。年ベースで9月6.1%だったのが10月5.5%となった。中国政府は過去1年間このインフレと戦い続けてきた。ちょうど1年前は、エコノミストの間でも「いずれ二桁台の制御不可能なインフレに陥るだろう」とか「不動産市場がとてつもないバブルに化す」との話がよく聞かれていた。
結局、二桁台の制御不可能なインフレ…というのは来ないようだし、不動産市場の投機熱は地方政府が強制的に価格上限を設けたりすることで沈静化してきた。日本で1990年に導入された不動産業界に対する金融機関からの貸し付けの伸び率を全体の貸し付けの伸び率以下にしなければならないという"総量規制"は導入されなかった。
CPIの構成要素である不動産の価格上昇が止まったことで、インフレ率が相対的に下がった、項目別にみると、豚肉やガソリンなどの生活必需品の価格上昇も沈静化しているが、中国の圧倒的な数の一般庶民の怒りをなだめるにはいまだ十分ではない。
胡錦濤も先日、不動産価格について「まだまだ合理的な価格とは言えない。合理的な価格に近づくまで、引き続き引き締める」と宣言している。中国では共産党一党独裁なので政治的なリップサービスは必要ない。そして、胡錦濤から出た発言なのであればどのような手段を用いても「やる」となる。
(リップサービスに慣れている日本人には分かりづらいのだが、中国は高級役人=政治家が言った言葉の影響力は半端ない。仮に間違えたことを言ったとしても、現実をそれにあわせるよう下の官僚に指示を出すくらいである)
このインフレが収まりそうなのであれば、中国政府が今後起こりうるであろう経済危機に対する金融緩和策の幅が広がる。マネーサプライ(M1)も年間ベースで8.9%の上昇にとどまっている。1996年から、年間ベースでのM1上昇率が10%を切ると中国政府は金融緩和策を発動している。
そして発動の後にくるのは、株高。
2011/11/06 23:42
香港の大半のコーヒーは、とてつもなくマズい
ということをいつかこのブログに書きました。食後のコーヒーを気軽にお願いできないここ香港で、シメのドリンクに何を頼むかというと頼りになるのが
0水。
これはすなわち、レモン水なのですが
レモン水 → 檸檬水 → 檸水
となり「檸」と「0」と広東語で発音が同じ(レン)ことから
0水(広東語発音でレンソイ)
と書くのがいつのまにか一般化したようです。温かいレモン水なら「熱0水(イ・レンソイ)」、冷たいレモン水なら「凍0水(ドン・レンソイ)」と発音。この0水は香港式コーヒーと違って実にシンプル。水にレモンを何枚か入れてあるだけ。甘みは自分で砂糖を入れて調整します。
この0水が意外とイケる。油っこいものを食べた後にサッパリするにはまさに適任な飲み物なのです。日本に帰国した時、レストランに0水が置いてないと「あぁ~」とちょっとがっかりしてしまうくらい、自分の香港ライフに溶け込んでいる飲み物です。
2011/11/05 23:26

1000万元(日本円で1億2千万円)以上の流動資産をもつ中国人は、
46% 中国国外に移民することを検討している
40% 国外移民は検討していない
14% 既に移民した/移民の申請中
ちなみに移民希望先は米国(40%)・カナダ(37%)が人気…
メディアの情報操作かと疑ってしまうくらいの数字である… と情報ソースに目をやると「中国銀行リサーチ」となっているではないか。欧米圏のリサーチ会社であれば、中国に関するリサーチについてはたまに眉唾もののものもあるが、中国銀行がリサーチしているとなっては情報操作をするインセンティブがそもそもない。すなわち正確。
しかしなんとなく実感とズレている。僕は中国のコンテンツ・ビジネスに興味があって、これまでそれなりに力のある中国人と会ってきた。しかし、彼らは中国共産党一党独裁の恩恵を受けて豊かになっている最前線の人たちであって、その人達が実は国外脱出を希望しているというのはにわかに信じがたい。
ちなみに、中国人は日本人と同じく英語を話せない人が多い。が、アメリカそしてカナダの中国人街に行けば、ほとんどそこは中国と同じで一言も英語を発しないで生活することが可能である。移民の理由としては「子どもの教育」「医療」「中国の大気汚染からの逃避」だそうだ。
中国で1000万元以上の個人資産を保有する人はおよそ100万人。1億元以上の個人資産を保有する人はそのうち6万人。仮にそのうち半分が移民し、保有資産の半分を海外に移転するとするとおよそ500兆円が中国から消失することになる。
これもひとつのチャイナ・リスク。
2011/11/04 23:56
アメリカの不動産は投資としてどうなんだろう?
2000年まで、アメリカの住宅価格は極めて安定していた。しかし2000年から2007年まで米国住宅市場は右肩上がりであった。インフレ調整後でも価格は年平均6%程度で、人々はローンの借換えによって住宅をATMマシンとして利用してきた。そして痛い目にあっているこの3年間。
安定している時期と良い想いをしている時期を足せば、痛い想いをしている期間よりも圧倒的に長い。ということは、人々の記憶の中には不動産マーケットに対してはぼんやりと(無茶をしなければ、悪くない)くらいには思っているのではないか。
というのも、連銀の努力の甲斐あって住宅ローン金利は下がる一方、価格も下方安定し今年新築された住宅価格の中央値はUSD160,000程度である。アメリカ人の平均年収の4年分未満であり、住宅費負担限度率指標、いわゆるアフォーダビリティも十分低くなってきた。(ちなみに香港のソレは平均年収の27年分)
このサブプライム・ショックの余韻がいまだ残っているとしても、頭金を2割か3割くらいまでに高めれば、住宅を購入しても良いかな…という層が増えてもおかしくないと思うのである。ダウンペイメントなしのオーバーローン…などという狂ったハイレバレッジはそもそも銀行がもう許さない(と思う)ので、アメリカの住宅は値ごろ感が出てきているように感じる。
とはいっても、日本人にとってバブル崩壊後の20年間の住宅市場がどのような動きをしたかを知っているだけにアメリカの不動産も同じ轍を踏むのではないかとつい思ってしまう。日本人のお客様と話していても「ホレみたことか。アメリカはあんなエラそうに言ってたのに、結局日本と同じではないか」という意見をよく耳にする。
しかしアメリカは日本のバブル崩壊後の日本政府の対応と異なり、積極果敢に利下げを行い金融緩和策を採用してきた。またいわゆるゼロ金利政策を解除する予定も(2013年までは)なく、外科手術を終えたアメリカ経済に新しいショックをもたらすような愚は採らない。そして仮にリーマン級のショックが来たとしても住宅という実物は株や債券などのペーパー資産と違って下落する幅はしてれている。
世界経済の回復の遅さを勘案すると、すぐに上昇するような資産クラスではないけれど…
2011/11/03 23:08

結局、あの「ギリシャ財政再建プランを国民投票に付す」というのは何だったのか…ということにはなるのだろうが、短期的には破たんを免れた。次に投資家が狙うのは、安くなったギリシャ株を買うべきかどうか、についてである。暴落しそうな国債については、当然買わない。
PERが6倍という水準にまで落ちてしまったギリシャ株式市場は魅力的には映る。ギリシャが破たんしたところでギリシャの企業は元気にやりぬく可能性もある。現在は雲行きのアヤシさに影響を受けて得られているが、ひと度いいニュースが出てくると良い方向に回りそうだ。
またドラクマの下落により利益を享受する企業もあるのだから、国がヤバいというだけで十把一からげで売られてしまうのも違う気がする。しかも投資格言で「人の行く裏道に道あり花の山」ともいうし、かのバロン・ロスチャイルドも「街に血の臭いがする時こそが、もっとも良い投資時期である」と言っている。暴動が頻発しているアテナは、血の臭いがする。
そしてギリシャ株式市場はピーク時から87%下落した。これが87%でなく90%でも95%でも、ピーク時の80%減まで戻れば万々歳だ。
ただ、ギリシャ株式市場に投資できるファンドがほとんどない。Lyxorのギリシャ株式ファンドくらいか。あるいはプライベートバンクなどを通じて株式を買うか。どちらにしても、ギリシャを応援するtもりで少しだけ冒険してみるのも悪くないと思う。
2011/11/02 23:41
ドイツ・フランスの説得にもかかわらず、パパンドレウ首相は国民投票をやるらしい。報道によると、「ユーロがギリシャの財政に口を突っ込んでくること」に賛成しているのは4割、反対6割。すなわち、仮に借金が半額になるとしても、警察官の数が減ったり、先生の数が減ったり、ゴミ清掃車が減ったり、ただでさえ劣悪な公共サービスがこれ以上悪化することに耐えられないのである。
(どこの国でも公務員は批判の的になるが、生涯その地位を保障され健康保険や年金もついてくるギリシャの公務員のサービス・スタンダードは劣悪である。僕の友達は労働ビザの申請だけに、1年もかかった)
ただでさえ失業者の多い国。17%近くの国民が失業し、16-25才からの失業率は25%にもなる。国家の支出をドイツ&フランスの指導によって減少させられ、ユーロ圏自体の消費の落ち込みをくらえば失業率は更に悪化する。
しかし… 控えめに見てもギリシャ人はリラックスし過ぎだ。失業率が高いのも、単に仕事がないからというよりは、単に仕事をしたがらない人が多いのではないか。仕事をしないのは構わないが、そのツケをギリシャや、ひいては世界に払わせるのはどうかとは思う。
パパンドレウ首相はもともとアメリカ生まれである。緊縮財政をしいて、怠け者のギリシャ人を破綻から救おうとしている彼の努力は賞賛されてよい。しかしギリシャ人は怠け者だがプライドだけは高い。お国柄議論が好き。他の国がギリシャに対して鼻持ちならない態度を示せば、すぐデモなどの示威行動にでる。
パパンドレウ首相はそんなギリシャ人に愛想を尽かし、今回の国民投票で最後通牒を突きつけたのではないか。デフォルト後の塗炭の苦しみを経て、ギリシャ人が更生することを願って…
2011/11/01 23:56

道程はそんな簡単ではないとは思っていたが、この可能性があるとは想像していなかった。ギリシャ首相のパパンドレウはギリシャに対する救済策を国民投票にかける、と言い出した。もともと支持基盤が強くないパパンドレウの人気取りのためなのか、「箸の上げ下ろしまでドイツとフランスに口出しされるのはイヤ」ということでギリシャ救済策に対しては国民の60%が反対しているという。
このまま国民投票されてしまえば、ブリュッセルで開催されたユーロ17カ国での成果は水泡に帰す。しかも失うものは時間と労力だけではない。何の根回しもせずにいきなり国民投票だと言い出したパパンドレウ首相はEU圏のみならず、国際社会からも見放され、今後10年は「ユーロ金融危機を加速させた張本人」として記憶されることとなる。
フランスのサルコジ大統領とドイツのメルケル首相は(おそらくこの決定に激怒して)早速フランスのカンヌでギリシャ高官と会う予定で、「10月27日にブリュッセルで決定したことを迅速に進めるために最大限の努力をする」と電話コメントしている。
国民投票を実施しないとすると一段落だが、国民投票を実行するとすると国民投票まで2,3ヶ月かかる見込み。それまでユーロ圏のソブリン危機は悪化の一途をたどることとなる。ギリシャはEUから離脱するつもりで、このような暴挙に出たのか。ちょっと検討はつかないが、金融市場にまた9月と同じタイプの動揺が広がりそうだ。
2011/10/31 23:35
負債総額64兆円だった投資銀行大手のリーマン・ブラザーズと負債総額5000億円の先物・オプションブローカーのMFグローバルとではショックが100倍以上違う。しかしMFグローバルが破たんしたインパクトはリーマンの100分の1以上はあった。というのも欧州の債券を買っていたことが直接の破たん理由なのだが、破たんを申請してから顧客の資産の分別管理に問題があったことがバレたからである。
これにより数百億円規模で顧客資産に影響を及ぼす。要するに、取引口座にいれたカネが戻ってこないかもしれない、ということ。幸か不幸かMFグローバルはモルガン・スタンレーやAIGのように「大きすぎて潰せない」規模ではなく、小さいので潰していい規模であった。なので救済に血税が投入されることはない。
分別管理がきちんとなされていなかったことも問題だが、このMFグローバルは自己勘定取引を行ない、ギリシャ国債に突っ込んだ結果破滅してしまった。今後再び、自己勘定取引の制限に傾くこととなる。もともとゴールドマン・サックスのCEOであったジョン・コーザイン氏が急激に大きくなろうとリスクテイクに動いた結果である。
しかし、コーザイン氏一人を責めたところで仕方がない。会社を大きくしようという彼の欲と、世界の金融市場の不安定がつながっているというリアルを反映した制度設計をしなければいけないのだが、今後この事件を契機に再び銀行や証券会社は儲かりにくい職種となりそうである。
金融機関の投機的動きを規制するボルカールールは、2012年1月まで規制内容について、公募でも意見を募るらしい。MFグローバルの一件で、ますます厳しい内容になるのは間違いない。
2011/10/30 23:33

香港の不動産取引量が激減し、2003年のサーズ時の水準まで近づきつつある。日本のバブル崩壊時もそうだったが、価格が下落するトレンドに入る直前は取引量が極端に少なくなる。夕方、オフィス街を歩くと不動産ブローカーだらけ。2年前は不動産ブローカーも物件案内に忙しくて街をウロウロしたりしてなかったのに。
___________________________________________________________
次、不動産市場が沈んだら… と日々妄想している私にとって、香港不動産市場は是非トライしてみたい市場である。これほどプレイヤーが限られていて、かつその騰落が予測しやすい市場は近くにない。香港不動産市場が仮に沈んだとしても、世界の中央銀行も政治家もそんなこと気にしない。それに香港人の熱しやすく冷めやすい性質は市場の振幅を更に大きくする。だから次、沈んだら投資用で一軒くらい試しに購入しようと思っている。
これからどれだけ香港不動産市場が沈んでくれるか、である。買い手としては大きく沈むのを期待するが、どうも事実としては「沈むが、時間がかかる」というのが正解のようだ。不動産は中古物件市場ではプライムエリアを除いてピークから10%の下落を記録しているところもある。西九龍など中国との行き来のしやすさをメインに大規模な再開発を手がけたところは、軒並み二桁の下落幅である。
これは中国の温州商人が投資用に購入していったものがキャッシュ化されているようだ(温州商人は中国一商売が上手だが、銀行の貸し渋り・貸し剥がしで苦労している。苦労しているのは中国人一般に言えることだが、温州商人は世界中に不動産投資しているから目立つのだ)。
しかし香港島の一部は下落どころか微増しているところすらある状況なので、全体としては下落傾向にあるとしても下落の幅は場所による。この香港の不動産市場は日本のバブル崩壊を知る人の目にはどう映るのだろうか。日本の不動産バブルの崩壊を知る人と食事をしたが、日本の不動産バブルを知る方にとっては、香港の不動産バブルとかつての日本の不動産バブルとは大きく異なるらしい。
・浮かれモードではない。
バブル世代以降の僕達が「浮かれモード」オンであったことは人生で一度もない。従って浮かれモードが一体どういうものなのか分からないが、とにかく羽振りの良い人達が回りに多く、不動産屋・証券会社に勤めている人たちの年収は平均して今の倍以上はあったという。カネの使い方も派手であったらしい。
しかし2006年・2007年のような、「社員旅行は世界一周」「お年玉にベンツ一台」「部署全体で、木曜夕方から馬刺しを食べに熊本へ」みたいな話はめっきり聞かなくなった。企業も個人も、すっかり守りに入っているから逃げ足も速い。
日本のバブル時はもっともっと派手だったようだが、それは浮かれモードではなくイカレモードだと、バブル後世代の私は思う。
・バブル対策がなされている
香港でフルローンなんてあり得ない。最低でも頭金3割。住宅価格によっては価格の5割。従って、住宅価格が3分の2~半分にならないと追加担保が発生しない。住宅ローンを支払い続けられる以上、売却するインセンティブには欠けるため劇的に不動産市場が悪化することはない。
・低金利政策が継続される
日本の場合、バブル崩壊中になぜか金利引き上げが行われ崩壊のスピードを加速させた。香港はドルペッグのせいで、アメリカの公定歩合と連動しなければならない。アメリカが低金利である以上、香港もイヤでもマネージャブジャブ作戦を追随しなければならない。
香港の銀行は不動産に対しては異なる金利政策を採用することができるが、インフレ懸念がある以上、不動産を買うインセンティブになる。
次のバイヤーとしては大変残念だが、思いっきり安値を狙うというのは難しそうだ。
2011/10/29 23:33

英首相、デイヴィッド・キャメロン
イギリスとフランスは昔から犬猿の仲。今回も外交問題に発展しかねない発言が、サルコジから英キャメロン首相に飛び出した。
”We’re sick of you criticising us and telling us what to do. You say you hate the euro, you didn’t want to join and now you want to interfere in our meetings,”
「我々(ユーロ)はイギリスがあーだこーだ言うのに本当にうんざりしている。ユーロが嫌いでユーロに参加せず、一方でユーロが主催する会議に口出しをしてくる」とサルコジはイギリスの外交筋を通じて「独仏がユーロを乗っ取ろうとしている」と今回のユーロ救済策にイチャモンをつけているキャメロン首相を一喝したという。
ユーロの命運を占う今回の救済策に茶々を入れられれば、そりゃ腹が立つであろう。しかもサルコジもメルケルと同じく国内世論を抑えてユーロ全体のことを考えた末に出したオトナの結論である。それを蒸し返されたのであればたまったものではない。
イギリスはサッチャー首相の時からの金融開放政策が一時代を終えて、「次、何で食べていくか」を考える瀬戸際のところでもある。かたやユーロが安定に向かい、ますます結束を固めてしまうと英米の影響力がますます落ちる。
ではイギリスがユーロ入りすることは?絶対ない。腐っても大英帝国。田舎者のサークルに王様が入る訳ない。しかし王様は裸。今回のユーロ救済策でイギリスのプレゼンスは何もなかったどころかこんなイチャモンでますます評判を落とした。
2011/10/28 23:07
WSJのこのビデオによると11月第一週の投資テーマになりそうなのが、ヨーロッパの動静、連銀のQE3的なもの、そして失業率が9.0%を切るか、の3点だそうだ。
ヨーロッパはブリュッセルのミーティングを終えてほっとしている。1000億ユーロを銀行に資本注入することでギリシャ国債の半分棒引きで苦しむこととなる銀行の危機は防げそうだし、銀行に自主的徳政令を促すことでギリシャ国債がジャンク債になることも避けられた。
50%を棒引きした時点で「借金の半分は返せない」と宣言したも同然であるから、事実としてはデフォルトそのものである。しかし国内世論を抑えてメルケルとサルコジが政治的手腕を発揮し合意に至らせたのは歴史の教科書に残してもいいくらいである。
ユーロのソブリン危機は、景気と隣りあわせ。危機が去ったと思っても市場は生き物だから、いつ機嫌が悪くなるか分からない。
そして11月4日のFOMC、連邦公開市場委員会である。QE3的なもの、すなわち国債を買いまくって再びマネージャブジャブにするという作戦はやはり見送られそうだ。というのも、もうすでにその状態であるからだ。なので問題はリスクマネーが足りないことではなく、リスクマネーが国内の事業振興に利用されないことである。
また10月は株式市場が好調であった。FOMCが追加の金融緩和策を採用するとはなかなか思えない。
そして失業率。9%台のまま次の不景気を迎えるかというところだ。連銀の存在目的は失業率抑制と物価抑制である。失業率抑制を考えるなら、連銀の仕事はまだまだ足りないということになる。市場コンセンサスでは失業率が9.0%を下回って改善することはない、とされている。もし9.0%を下回っていれば、連銀にQE3を実行する理由はない。
2011/10/27 23:31

苦悩するヨーロッパ救済基金総裁のクラウス・レグリング
中国がまだユーロ救済にカネを出すと決まったわけではない。それどころか、財務局副長官は
スキームが完全にクリアに見えるまで、カネは出さない。それに決定まで慎重に技術的議論を重ねる必要がある
とコメントしている。基金のトップのクラウス氏は北京に飛び、当局に助けを求めたようだ。中国は候補としてあがっていたようだが、「出す」とコミットした訳ではない。中国は駆け引きの能力に関しては歴史が育て、他国と比較して抜きん出ている。
その中国からカネを引っ張ろうとするのであれば、相当な覚悟が必要である。しかも救済基金側は満身創痍。中国が簡単に手を差し伸べるとは到底思われない。僕が中国の当局であれば…
・今後ヨーロッパ内で建設される湾岸や空港プロジェクトに中国の資本参加を認めさせる
・中国の輸出競争力に歯止めをかけないよう、関税を緩和・撤廃させる
・ユーロ内で中国人に対して就労ビザの発給を緩和する
・人民元建で取引される商品市場をつくる
・中国資本に対する法人税の引き下げと、監査要件の緩和
ユーロ救済基金100兆円のうち、もし20兆円程度を拠出するのであればまずはこれくらいのことは要請するだろう。ところで今回のユーロ危機のさなか、中東のコミットメントが全然聞かれない。もともと中東とヨーロッパは深く親しい関係にあるのに。なぜだろう。
サッサとどこかの国が手を挙げないと、また風邪がぶりかえす。この兆候はイタリアの長期国債の金利にも現れていて、ブリュッセルでの大枠が決まってからも、金利は落ちていない。
2011/10/26 23:45
見方を変えなければいけない時というのは、こういうニュースに触れたときである。私たちは中国の銀行についての利益については過少に見積もっていた。地方政府の借金増大や中小企業の倒産、個人の破産など中国の銀行のクレジットリスクの管理については情実で支配される世界なので景気後退局面においては苦しくなるだろうと踏んでいた。
貸し渋りの増加やローンの焦げ付きの増加については、これは事実である。しかし中国の銀行は国営である。いざとなれば政府から資金援助を得られる。銀行のカネが尽きれば、政府からカネを引っ張ってきて貸出を増やせばよい。
なので中国の金融システムが日米欧のようなシステミックリスクにさらされるということは考えにくい。中国は成長が鈍化しているが、それでも9%前後を今後数年は保ちつづけられる国であるので、中国の中小企業の倒産レートや地方政府の借金はニュースでは取り上げられるものの、投資判断としては「判断する必要がないもの」として良いのではないかと思った。
2011/10/25 11:35
今回、ブリュッセルでユーロ17カ国の首脳が集まり、熱い議論が繰り広げられ、サルコジとメルケルが国内の反対世論を抑えこむという指導力の高さをみせつけ、ギリシャへの徳政令が出そうな雰囲気である。銀行やファンドなどに貸し込んで入る借金の50%債務が削減されれば、ギリシャはある程度楽になろう。
しかしファンドはともかく銀行にとっては大ダメージ。そのダメージから信用不安を起こさぬようカネを流し込まねばならない。その資金の出所はフランスとドイツの2国だけでは抱えきれない(抱えきるとなると、また信用危機となる)。
ではキャッシュリッチな中国にお願いしよう… という話に今なっているという。中国にとっては、ユーロの消費が国内の輸出産業にカネを落としている側面もありユーロの消費が落ち込むようでは現在の成長は支えきれない。中国にとってユーロの債務問題は対岸の火事ではない。
それにしたたかな中国のこと、今回のFESEに参加することでユーロ各国への政治的な口出しと、人権や領土問題など中国にとって触れられたくない問題を少なくともユーロ圏の政治の俎上には乗せないようにもできる。
ただ中国が申し訳程度に参加したところでユーロ圏の信用不安は収まらないだろうが… 来年の春くらいまでに、2,3カ国破綻しておそらく収拾の目処がついてくるのではないか。
2011/10/24 23:11

中国外交部のスポークスマンは
米ドルに対する人民元の急激な上昇は問題外である。中国の輸出産業の成長を阻害するからだ
と明確に述べた。「問題外」と言わざるをえないほど中国の体力が削られていることを示している。もちろん、人民元を米ドルに対してあと10%増価するということは、中国の為替管理の現在のあり方から考えてあり得ないことになる。
先日、米国の上院が中国制裁法を可決したときには一日の最大幅としては最大を記録。とはいっても中国が勝手に記録させただけであるのだが。そのようにしてせいいっぱい米国に気を遣ったのに中国に対するプレッシャーは収まることがない。
中国側からするとメンツを潰された格好になる。またGDPの鈍化を考えてもこれ以上人民元を容認するわけにはいかない。2005年以来、ドルに対して30%増価したことで「不均衡は是正された」というのが中国の姿勢だ。
今後しばらくは、少なくとも1年くらいは人民元の増価は考えられない。
で次に出てくる疑問としては「人民元高を享受するための中国株・中国不動産を買う」というアイデアはどうか… ということだが、NOである。人民元の増価どころか減価も視野にいれつつ、中国国内のリスク資産についてはしばらく様子見。
2011/10/23 23:29

「小椋くんの会社が、日経新聞に出てる」
と一通のメール。
僕の会社が… いや何かの勘違いですね。と思って添付を開くと、そこには見慣れた文字が。
鉄腕アトム中国へ 手塚プロ、現地企業と漫画誌来年1月に発売
現在、私は香港で3社会社を保有しております。会社を保有、というのは私が保有する株式が51%を超えるものを言います。会社を保有しているかどうかとその会社が儲かっているかどうかは全く別問題なので、会社を複数保有していたとしても何の自慢にもならないのは当然ですが。
一口に「会社を保有している」とはいっても、このハーベスライフのように僕一人で株主であり平社員であり社長であり清掃員でもあり要するに仕事と名のつくものなら何でもする立場のものと、今回日経新聞に掲載された会社のように大きな判断だけ報告を受けたり相談したりし、判断から派生する実務は現場に一任している「単なる株主」の二つの場合があります。
主に日本のコンテンツ・メディアを扱う北京の会社「フォレストライン」の親会社「フォレストラインユニオン・ホールディングス(FLU)」の60%の株式を保有したのが2009年のこと。これまで株主として様々なアドバイス(文句)を繰り返してきました。
中国には、日本の出版許可や印刷許可を取得できる日系の会社がフォレストライン以外にありません。日本のコンテンツは現地の出版会社がギャランティを払って買い取り販売しています。
そして出版会社はすべて政府系なので、そのコンテンツが中国で販売できるかどうかの裁量ポイントは中国の出版社サイドにあり日本のコンテンツホルダーにはありません。フォレストラインはそこに風穴を開けようと奮闘しているわけですね。
FLUは未だ零細企業。ただお仕事を頂戴している先は大企業。さっそく今回の報道について各方面からFLUに問い合わせがあり対応に追われている状況です。
2011/10/22 23:58
ヴィクトリア・ハーバーは混みすぎ。ハーバー内の「事故寸前事故」はけっこうあるらしいく、「フェリーの本数を減らせ」というのはほぼ常に、極端なものだと「ヴィクトリア・ハーバーを埋め立てろ」という運動もある。
九龍半島の先端からセントラルまでおよそ7分。乗ったと思ったらあっという間に到着してしまうが、ヴィクトリア・ハーバーから眺める香港島と九龍半島のビル群を眺めていると、いつも同じ感覚になる。
よーし、仕事がんばるぞー
という感覚である。この感覚というのはフェリーに乗らなければ味わえないのである。セントラルや九龍のビル群はあまりに圧倒的過ぎて、To-Doリストは頭の中にあっても一歩引いて自分を見ることができない。
屹立するビル群。大きなビジネス。そこにいる人、人、人。フェリーから香港を眺めていると普「段その人達を十把一からげで『人ごみ』なんて呼んでいるけれど、よくよく考えると僕も『ごみ』の一つなんだよなぁ」という覚めた感覚と、それゆえに早く何かを成し遂げなければいけない衝動が同時にこみあげてくるのである。
この7分という時間もちょうどいい。15分だと長過ぎるし、3分だと短すぎる。香港での生活が始まった時から現在までを思い起こすには7分くらいで良い。そして僕みたいな感覚は香港人にもあると思うが、香港人はこのヴィクトリア・ハーバーを大事にしている。
21日、香港島から出発するフェリーが出発後すぐ係留杭に激突し乗客70人以上がケガ、一部重症を負ったらしい。ケガした人には大変気の毒に思うが、フェリーの本数が少なくなり気軽にフェリーに乗れなくなるのは寂しく、どうか過激な運動はしないでください…と心の中で叫んでいる
2011/10/21 23:56
日曜日までブリュッセルで開催されているユーロ17カ国会談。独仏というユーロ優等生が主導しているが、なかなかまとまらずに会期は水曜日まで延長されそうな勢いである。
その欧州の基金は果たして1兆ドルなのか2兆ドルなのか?2兆ドルというニュースが出た時点で株価は大きく値をあげたが、実はまだ決定事項ではなく誰からも確定的な発言は得られていない。そしてまた、この1兆ドルの原資にユーロ中央銀行の拠出があるのかどうかにおいてすらも不明なので、この段階ではやはり不明な点ばかりである。
ただ一つはっきりしたことがあった。ユーロ結束への意志は、かなり固いということだ。マーストリヒト条約の歳のユーロ参加の基準であった、単年度でGDPの3%以上の過大な借金はしない、とか累積は60%未満とするとかいうルールを徹底させようとしている。
なんとなくユーロに入ったら儲かるかな~というユーロお気軽参加組の気軽さが今回の大きな問題を生んでいる。だからヨーロッパ中央銀行はギリシャの問題以降、単なる旗振り役から中央政府的な役割へ移行する。
ところで来週はユーロッパの金融機関の四半期決算が控えているユーロ17カ国首脳会議も大詰め、ヨーロッパ銀行決算… というパーフェクトストームのアイテムは揃った。大変ボラティリティの高い状況となりそうだ。
その欧州の基金は果たして1兆ドルなのか2兆ドルなのか?2兆ドルというニュースが出た時点で株価は大きく値をあげたが、実はまだ決定事項ではなく誰からも確定的な発言は得られていない。そしてまた、この1兆ドルの原資にユーロ中央銀行の拠出があるのかどうかにおいてすらも不明なので、この段階ではやはり不明な点ばかりである。
ただ一つはっきりしたことがあった。ユーロ結束への意志は、かなり固いということだ。マーストリヒト条約の歳のユーロ参加の基準であった、単年度でGDPの3%以上の過大な借金はしない、とか累積は60%未満とするとかいうルールを徹底させようとしている。
なんとなくユーロに入ったら儲かるかな~というユーロお気軽参加組の気軽さが今回の大きな問題を生んでいる。だからヨーロッパ中央銀行はギリシャの問題以降、単なる旗振り役から中央政府的な役割へ移行する。
ところで来週はユーロッパの金融機関の四半期決算が控えているユーロ17カ国首脳会議も大詰め、ヨーロッパ銀行決算… というパーフェクトストームのアイテムは揃った。大変ボラティリティの高い状況となりそうだ。
2011/10/20 23:50
ここのところ、中国の人民元に対する圧力がハンパない。中国が為替操作をしているとして(現実そうなのだが)米議会は中国政府に対して人民元の大幅切り上げを求める動きが広がっている。
米議会上院で、米国内の産業を保護するためのこの中国制裁法案は可決されたが下院では否決される見込みである。というか審議の目処すらたっていない状況である。
しかも中国はアメリカに気を遣って上院で可決される直前に1日の最大限の上昇幅を記録させた。しかしその後、法案が可決された途端再び下落させている。
人民元の切り上げについては、アメリカから見た場合に非常に分かりやすいお話である。中国元安が貿易不均衡を招いて雇用が失われ… という日本も経験した例のアレである。
ただ人民元高で一体誰が得をするのか?分からない。少なくともアメリカが得をしないことだけは確かだ。中国からの輸入品は高くなり、中国に生産拠点のあるナイキなどの製造業は打撃を受け、更に雇用が失われることも考えられる。
そして米中にも緊張関係が生まれるわけだから、いったい誰得?な法案である。とりあえず米国内の不満のガス抜き程度にしかならず、かつガス抜き効果もほとんどなくその代償は大きい。
むしろ中国は、アメリカの圧力さえなければ人民元を下げる余地を残しておきたいくらいなのではないか。国内経済の失速によりインフレ圧力も薄れてきたとなれば、あえて人民元を上昇させることはない。
日本にも「人民元は対ドルで上昇していくだけだ」という見方があるが、一貫した上昇を期待するためには次の好景気を待たねばならないだろう。
2011/10/19 23:55

地方政府の収入(赤)と借金(緑)の推移
借金を借金で返す… ということが中国の地方政府で始まろうとしている。中国財務局は、地方政府に対して地方債の発行を認める予備的措置を発表した。今まで中国の地方政府は企業とのジョイントベンチャーなどを通じて銀行からしか借り入れることが出来なかったが、地方債の発行を認めることで資金調達の方法が一つ増えた。
地方政府自体は、最終的に中国中央政府がバックについている以上破綻するということはまず考えられない。しかし中国に対する投資を考える時、地方政府の現状は積極的な投資という考えを改めざるを得ない方向にある。
不動産やインフラなどを急速にこしらえることによって中国のGDPは保たれてきたが、それもそろそろ息切れしてきた。地方債を発行することにより地方政府の資金繰りの悪化に歯止めをかけ、地方政府主体の投資をさらに呼び込むという算段である。
どこの国でも放漫な財政計画が問題になっているが、中国も例外ではない。中国人の「ぎりぎりまで突っ走る」性質を考えると地方債もリミットぎりぎりまで発行することが考えられる。さすがに発行高については青天井ではなく限度があるだが。
中国の地方都市は、場所によっては日本でいうところの夕張市、アメリカでいうところのカリフォルニア州に近くなっているということだ。
2011/10/18 23:58

世界の富の偏在の仕方。100万米ドル以上の流動資産を持つ人間が世界の富の39%を握る。ちなみに100万米ドル以上の流動資産を持つ人間は全人口の1%にも満たない
私たちIFAは政治家ではないので税率やその税の配分などにはほとんど関心を払ってこなかった。単に過去の市場データをぶった切ってただ考えれば考えるほど、「中間層が肥え太りそうな市場が長ーい目で見て伸びていく」ということに関心を奪われざるを得ない。
仕事柄、比較的富裕な方に接する場合が多い。僕らを頼ってこられるということは既にそこでカネ余りな訳であって、今日明日の食事に事欠くような方との接点というのは仕事上ではない。しかし身近なところに目を向けてみると、たとえばAMGが毎年行なっている身寄りのない子どもたちへの寄付(Hon Chi Association)を通じて知る世界というのは仕事上の世界とは全く違うものである。
ウォール街を占拠せよ、は持続的な成長をグローバルにどう分かち合っていくか… という問題意識を呼び覚ましてくれた。そしてそれはどうも、アメリカの1929年から1933年までのGreat Depression(大恐慌)の後に続く40年間のGreat Prosperity(大繁栄)を参考にしたら良いということが書かれてあった。
アメリカのかつての豊かさは、1年で何百億円も稼ぐスーパーリッチを作り出せることにあるのではなく、身体障害者や親のいない子どもが不自由を感じることなく生きていけることにあったと思う。
しかし今では所得上位層が演出する消費広告によって中間層の消費欲がドライブされ、とりつかれたように消費に走って所得上位層を更にリッチにし、所得上位層は余剰資金を投資に回すので株式市場が盛況となると同時にボラティリティが大きく上がり、中間層が「タメ」がないためにいったん不況に陥ると悲惨な生活となりなかなか抜け出せない… という構図だ。
もちろん、僕らIFAはこのボラティリティにどう乗っていくのかを見極めるのが仕事である。ただそのIFAの感覚よりも、その国に中間層が太る仕組みがありさえすれば株式市場が今後伸びる可能性という点ではより固いものになる。格差はジニ係数で表示されるのだが、格差自体よりも格差を是正していく各国政府の力を、今後ポートフォリオに加味できればと思う。
2011/10/17 23:37

中国のGDPは今年、第1四半期9.7%、第2四半期9.5%と推移し先日発表された第三四半期では9.1%と下落を続けている。この下落について、いろいろな見方が飛び交っているのだが、AMGとしては中国はハードランディング(急激な失速)とはならずにソフトランディング(景気循環の一局面としての失速)となりそうだと判断している。
グローバル経済もユーロから弱体化していることから、中国かここらで金融財政政策を緩めてくれるのではないかと期待する向きもある。政府がようやく「中小企業がバタバタ倒産していくのを見ている状態」を指を咥えて見ている状態から銀行の借入等にまで踏み込んで信用を緩和させようと努力している。
しかし、銀行が貸してくれる…となっても世界経済に需要がなく政府支出もなければ事業は好転しない。高利貸しからカネを借りまくり、いきなりジャンプしてしまう中国人社長は多い(ただ高利貸しは中国人マフィアと結託していて地の果てまで追い詰め、時には見せしめ的に血祭りにあげ死体を川に浮かべるのだが)。
逆に中国政府は今後も金融引締めの手綱を緩めないだろう、という見立てもある。インフレが6%を超える現状では手綱を緩めたら最後、政府の政策を批判する低所得者層の怒りが一気に爆発して政権を揺るがすことにもなる。
感覚的な話になるのだが、今後しばらく続くであろうと思われる
ユーロ危機遠のく(カネの出所はともかく、良い合意を得た) →
米国の金融システム危機(ブラック・スワンがまだいた) →
再びユーロ危機(イタリアとかポルトガルとかやっぱり借金膨大、返せないよね) →
再び米国の金融システム危機(ブラック・スワン、二匹目) →
…
みたいな、グローバルに展開するクライシスお手玉に中国が乗っかってきた時が本当にヤバそうな気がする。みんな中国に期待しすぎているから。米国内の個人投資家は2008年米国株式に投資する投資信託を3700億ドル分売却し、その倍額をエマージング・マーケット株式に費やしている。
そしてそのエマージング・マーケット関連株式には必ず中国が入っており、モーニングスターによると全体の14%程度だ。そしてマネージャによっては、より中国株式へのエクスポージャを好むものもいる。中国の管理経済が砂場のお城のような倒れ方をしないことには同意するし、もう外需依存・貿易主体の経済から脱皮しつつあることも事実。
しかしそれだけでは正当化できないような期待を、投資家は抱いているような気がする。
2011/10/16 23:26
新しいiPhoneが出るたびに、アメリカからいち早く新型iPhoneを仕入れて香港で売りさばく業者がおります。価格はアメリカでのリテール価格のおよそ2倍くらい。iPhone 4Sはワンチャイの電化製品屋でHKD10800(=JPY 106,000くらい)でアメリカでの発売日の翌々日から販売されているというから驚きです。
中国人も香港人も、というか東南アジアの人たちは携帯電話にかけるおカネがハンパありません。携帯電話が十分にコモディティ化していないフィリピンやインドネシアなどでは最新の携帯電話を手に入れるため借金までする人が少なからずいるとのこと。
香港人は新しいもの好きで消費好きでありますから、HKD10,800でもすぐに在庫切れとなるでしょう。ところでこれも毎度毎度の現象ですが、正規のiPhoneが香港で発売されると今度は日本人が押し寄せます。
香港のiPhoneはシムロックフリーですから機械さえ仕入れればドコモのSIMカードが日本で使えるようなのです(僕は試したことがありませんが、お客様からそういうことを聞きました)。
それにしても先日亡くなったスティーブ・ジョブス、自分が手がけたもので自身の死後まで世界中を熱狂させるなんてホントすごいです。カリフォルニア州が10月16日をジョブスの日としたのも納得できますね。毎年10月16日には彼の偉大さを思い出すことになりそうです。
※ 今回の目玉らしい、音声認識技術の「Siri」ですが、香港人は英語の発音が正しくないのであまり利用されないだろう、と映像では語られております。
2011/10/15 23:56
ウォール街を占拠せよ
から始まった新自由主義に反対する人たちの一連の運動。この「~を占拠せよ」運動はインターネットを通じて燎原の火のごとくアメリカ全土に拡散、ウォール街のみならずボストン、シアトル、サンフランシスコ、そして東京、香港にまで飛び火している。
東京は派遣労働問題と原発問題が一くくりになっていたが、香港での運動はより先鋭的である。金融の自由化・高所得者への低税制・規制緩和など香港は新自由主義をそのレゾンデートルとする街であるだけに、高所得者層と低所得者層がくっきりと分かれてしまい中流層に漂う人たちの怒りは大きい。
なぜこんなボラティリティの高い世の中になってしまったのだろうか… と思っていたらストンと腑に落ちる本に出会えた。アメリカ合衆国の元労働長官のロバート・B・ライシュが書いた「Aftershock: The Next Economy and America's Future」(邦題は余震(アフターショック)そして中間層がいなくなる)である。
まだ半分くらいしか読んでないのだがこの本の骨子は、
所得上位層への減税が富の集中を産み、ダブついたマネーが投機を促し、その投機のアップダウンの中で中間層は疲弊し、セーフティネットの財源(税収)がないので低所得者層となる
ということだと理解した。香港ほど格差を感じる国はない。セントラルを5分歩くと、ダンボールを大量にリアカーに積み精一杯押している老婦人の前を若者が運転するフェラーリが疾走する… という光景に1つ2つはめぐり合う。
その老婦人は今後いくらダンボールを集めて足を棒にしたとしても、将来的にフェラーリは買えないしその助手席に座ることすらない。逆にその若者が今後ダンボール集めをすることは今後も絶対にない。このように格差がカンペキに固定されてしまっているのが香港で、低所得者層に無力感を植えつけてノンポリにし、結果一部の裕福な有権者たちが政治を動かすという構図である。
かといって、今回の~を占拠せよ運動は低所得者層のガス抜き程度にしか思われてないのも現実である。動画にもあるように、単に「反資本主義!」「反グローバリズム!」とだけ叫んでも通じない。資本主義もグローバリズムも不可逆的に進行しているのが現実だから。
アドバイザーのような、マーケットの風見鶏的仕事をしていると実は高所得者には最高70%くらいの税率でも妥当で、かつ社会がうまくいくのではないかと思う。中間層をいかに太らせるかが最終的に株式市場を実りあるものにし、かつ高所得者も高税率を補ってなお余りある果実を得られることは、1933年以降40年続いたアメリカの繁栄が証明しているからである。
2011/10/14 23:21

債券投資ファンド大手のPIMCO(ピムコ)の運用マネージャのビル・グロス。このブログでも何度も取り上げている債券投資の伝説的マネージャのビル・グロスが、今年は債券ファンド郡の中でも下位10%に入ってしまっていることから投資家に詫び状を書いている。
(野球に例えると)センターがフライをキャッチしなければならないのに、何度もキャッチし損じた。パフォーマンスを向上させるため、今後は毎朝早くグラウンドに通って練習する
ビル・グロスが運用する「トータル・リターン・ファンド」の運用は年初来で1.07%である。債券運用インデックスが6.7%であるのでインデックスを大きく下回ったことになる。ビル・グロスの判断の誤りは、米国のインフレと景気後退が債券価格にどう影響を及ぼすかであった。
結果、米国債券から大きく手を引いてしまった。しかし現実は世界経済の減速を見越して米国債が買われる結果となった。ビル・グロスは20兆円弱の資産を運用しているが、その判断はいつも大胆である。これまではその大胆な判断がポジティブに影響したが、今回はそうではなかった。
現在、ビル・グロスは他の債券ファンドマネージャよりも米国長期債券をより多く保有している。ビル・グロスの今後の景気判断の読みには変更がないようだが、それでもなお米国債は買われると見ていることとなる。安全資産として、投資家は米国債以外には選択肢がないという判断だ。
2011/10/13 23:23
アメリカの銀行が家を担保に融資をする際、借金する人の条件だけ入力していけば自動的に融資が決定されていた。全自動で融資が決定され、銀行責任者のサイン付き書類が吐き出されるので「ロボット・サイン」と言われており、アメリカの住宅バブルを演出した小道具の一つでもある。
アメリカの銀行はロボット・サインが始まった当初はまだまだ住宅バブルが続くと考えていたし、実際にその通りになったのでロボット・サインは全く問題にならなかったのだが。
住宅バブルがはじけてしばらくは銀行は住宅価格がこれ以上下がることを恐れて抵当流れ物件を市場に放出しないようにしていた。しかし銀行もいつまでも我慢できるものではないから、いよいよ抵当流れが出まわり始めている。
特に2005年には2億円以上の物件がバンバン売れていたハワイはそのショックを大きく受けているようで大手デベロッパーが開発したリゾート地がことごとく売れず、ゴーストタウン化しているらしい。このビデオ中にもあるが、「富裕なハワイ好き日本人の購買意欲も完全に失せてしまっているのか」という質問には「完全に失せているわけではないが、問題の解決に至るほどの力には全然なっていない」ということらしい。
これはこれで、円を持っている人にとってはチャンスである。
2011/10/12 23:56
ジョージ・ソロスがファイナンシャル・タイムズに寄せているコラム「ユーロの地雷原を通過するためのルートマップ」の中で、
各国の金融支援だけではユーロ危機は収まらないことは理解しなければならない。金融支援の他にも、銀行に斬り込んでいかねばならない
また特に銀行再建その順序も大切だ。銀行の資本構成を変えていくことの他に"銀行保証"すなわち銀行の債務について政府が保証することを盛りこむ必要があるが、この銀行保証が先に来なければいけない
としている。現在、欧州金融安定化基金(EFSF)が4400億ユーロの融資能力を有するに至った。これはギリシャの破たんを防ぐに必要だと言われている2000億ユーロを大幅に超える数字でもある。ジョージ・ソロスは、額ももちろん大切ではあるが、その順序を間違えると結局不安は解消されずにEFSFの無駄遣いになるだろうと指摘している。
結局、ギリシャ破たん危機はしばらく先延ばしにされそうである。経済が成長している時にはこういった問題というのは覆い隠されるものなので、EFSEや他の小手先の延命策より今後経済がどれくらい悪くなるのか(あるいはならないのか)が分かれ道になりそうだ。
各国の金融支援だけではユーロ危機は収まらないことは理解しなければならない。金融支援の他にも、銀行に斬り込んでいかねばならない
また特に銀行再建その順序も大切だ。銀行の資本構成を変えていくことの他に"銀行保証"すなわち銀行の債務について政府が保証することを盛りこむ必要があるが、この銀行保証が先に来なければいけない
としている。現在、欧州金融安定化基金(EFSF)が4400億ユーロの融資能力を有するに至った。これはギリシャの破たんを防ぐに必要だと言われている2000億ユーロを大幅に超える数字でもある。ジョージ・ソロスは、額ももちろん大切ではあるが、その順序を間違えると結局不安は解消されずにEFSFの無駄遣いになるだろうと指摘している。
結局、ギリシャ破たん危機はしばらく先延ばしにされそうである。経済が成長している時にはこういった問題というのは覆い隠されるものなので、EFSEや他の小手先の延命策より今後経済がどれくらい悪くなるのか(あるいはならないのか)が分かれ道になりそうだ。
2011/10/11 23:16
モルガン・スタンレーの過去1年間の株価
当時の日本の新聞は、三菱東京UFJ銀行が外銀であるモルガン・スタンレーを買収したことに対してさも「リーマン・ショックで傷つかなかった日本の力を世界に見せつけた」的な書き方をしていたが、当の三菱東京UFJ銀行はこんなワリのあわないディールはそもそもやりたくなかったのではないか…
香港人のアドバイザーも「なぜあんなお荷物(当時はバンカメに続いて破綻の危機にさらされていた)を買ったのか。しかも超高値で」と言われて答えに詰まったものである。
後から前財務長官ポールソンの回顧録を読んで、政治的に日本に打診した結果出資を引き出したことが分かったが、それにしても「危ない・高い・保有ポジション分からない」のモルガン・スタンレーを大急ぎで、しかも高く買収した日本側の金融オンチぶりは世界の笑いものになっていた。
三菱東京UFJ銀行がオンチだったわけではない。麻生内閣が、である。
そしてもし、モルガン・スタンレーに公的資金を注入しなければならないことになったら、三菱東京UFJ銀行経由なので当然日本にその請求書は回ってくるのである。
2011/10/10 21:51
10月6日のニュースになるが、イギリス中央銀行(BoE)総裁がユーロ危機に備えて2750億ポンドの量的緩和(2008年のQE1から数えて2回目)を発表した。キング総裁はここのところのユーロ首脳らの無為無策に強い危機感を抱いており、テレグラフ紙によるとキング総裁が「世界はかつてない金融危機に突入しつつある」と述べたらしい。
ギリシャのデフォルトが、仮に秩序あるものだったとしても欧州の巨大銀行のバランスシートを大きく毀損し蜘蛛の巣のようにつながった金融システムを破壊するだろうという目算である。
たとえば売れっ子作家が思いつきでこういった扇情的な発言をするならまだしも、イギリス中央銀行総裁の発言である。しかもユーロ危機からイギリスの経済と金融システムを保護するために大量のカネをばらまくのであるから、「相当鋭い見立てがあるのだろう」と思うより他にない。
市場はCDSにてギリシャに対してデフォルトの烙印をすでに押しているのにかかわらず、EUはギリシャ破綻に対してどのような対策を取るのかがはっきりしない。具体策のない前向きな発言だけでは危機はストップしないのに。
ところでデクシア銀行からユーロ金融危機を発生させまいと、ベルギー、フランスそしてルクセンブルクもデクシア銀行の債務保証と預金保証にかなりの金額(1220億ドル)を突っ込んだ。
デクシア銀行が口火を切って、ユーロ圏では次々とモグラたたきのように対策が必要となるだろう。金融機関への対策、対策となっている間にギリシャが国債の利払いが出来ずに飛ぶのが、最悪のシナリオである。
2011/10/09 23:30
九龍のICCビルにて、エルメスのワークショップが開かれているのに気付いた。エルメスで働く実際の職人が「こうやって布を染めるんですよー」「こうやってバーキンは縫製されるんですよー」と客に向かって話している。職人さんはどこか、照れくさそうだった。職人気質とは、どの国も同じのようだ。


2011/10/08 23:02

先日も時計のオークションに行ってきました。「スイス・オークションズ」という聞いたこともない名のオークションハウス。オークションハウスは信用がつきもの。誰がサクラとして値を吊り上げるかわかりませんから、オークションに参加するバイヤー&セラーはサザビーズやクリスティーズなどの老舗オークションハウスを利用するのです。
しかしオークションで出品するのも落札するのも手数料がかかります。サザビーズやクリスティーズだと、値段にもよりますがハンマープライスの15%-25%をバイヤーが払います。セラーも同じくらい払うので、老舗のオークションハウスがどれだけ儲かるかが分かります。
時計のオークションがワインオークションに次いでハンマープライスが低く(すなわち出品されているモノが安く)、時計ですと1本30万円くらいから7000万円くらいです。ちなみに、誰でも参加可能です。インビテーションをもらってなくとも、客の入り具合いで飛び入り参加も可能なので、気後れせず行ってみることをオススメします。
今回のスイス・オークションズで100ロットくらいが出品されておりました。どうみても数合わせであろうと思われるロレックスやブレゲ、ブルガリの時計が並びます。目玉は最後のほうに登場し、今回はパテック・フィリップ2本、ハリー・ウィンストン1本が目玉のようです。
オークションはリッツカールトン香港のボールルームで行われました。オークショニアが早口で商品の特徴を述べます。時計だとトゥールビヨン、パーペチュアルみたいな基本的な単語を知っていると「なぜこの時計が1000万円もするのか」が分かってなかなか楽しい。
ところが今回のオークション、人の入りが芳しくありません。40分も遅れて始まったオークションでしたが、オークショニアの元気のいい掛け声とは裏腹に入札の勢いがなく、最低落札額に届かずに流れてしまう… というのが2,3ロット続いてようやく1つ売れるみたいな展開。
100ロットがオークションにかけられて落札されたのは30-40ロットくらいでしょうか。いやはや低調なオークションで壇上のオークショニアが可哀想でなりませんでした。
オークションが低調であれば、オークションハウスはオークションを行いません。手数料を稼げず赤字になるなら、マーケティングにもっともっと力を入れてから出直すか、あるいは目玉商品をもっともっと集めねばなりません。
同じことが香港政府の土地オークションにも言えます。香港政府はデベロッパーからの需要が薄すぎて11月12月と土地オークションを実施しないこととしました。
しかし香港政府は年間20,000戸を新規に市場に投入することをコミットしています。かつ住宅を安くで手に入れられる「ホーム・オーナー・プログラム」の実施も数年後に控えております。
もともと香港の住宅バブルは受給の逼迫ではなく投機です。ピーク時と比較して2011年中頃まで10%、2013年までに25-30%の下落というのが市場のコンセンサスのようです。
2011/10/07 23:45

茶色のポッチが2008年2009年通じての最低の株価。青いポッチが現在の株価。
モルガン・スタンレー、ソシエテ・ジェネラルなお巨大銀行がここ最近で激しく売られた。下の方のインデックスは回復しているが、金融機関株価の低いパフォーマンスが続けば、インデックスもいずれこの状態えはいられないことは確か。
2011/10/06 23:36
「ユーロが崩壊した場合、ポートフォリオはどのようなダメージを受けるのでしょうか」
この3ヶ月間くらい繰り返し聞いてきた質問です。これに対しては、「ドイツの内政などを見ていても、各国が内向きになっていることは確かです。拡大の恩恵を受けてきたユーロ圏の10年間の栄光が、今は足かせに見えなくもありません。それでもユーロが崩壊することは考えられません。ギリシャ一国が脱退することはあっても」
この心配は非常によく理解できる。ユーロが誕生してからまだ日が浅く、しかも市場統合を今更否定するような動きが草の根で起こりつつあるので「突如としてユーロ圏って考え方や~めた」とならないかというのはよく分かる。
しかし日本の政治と違ってヨーロッパの政治は二千年続いてきたヨーロッパ大陸の内戦にピリオドを打とうとする、地に足の着いた壮大かつ勇気のある計画である。マーストリヒト条約のスピリットは、有史以来日和見で生きてきた我々日本人には到底理解できない。
そのスピリットを覆すためには、もう一度ユーロ圏内での戦争が必要だ。それくらい相互に不信が高まって始めてユーロ圏の崩壊は俎上にのる。そして今は、ギリシャ一国のデフォルトをどう処理するかという程度である。
すなわちユーロ圏の崩壊なんて考えられない。
ただ投資家心理が冷え込んでいるのは事実だ。問題の大きいところに投資家の情熱は向かわない。ドルと円を買っておくという選択肢はしばらくは有効であろう。しかし来年はユーロはもっとも大きな果実を産む通貨となるかもしれない…ということは頭に入れておいたほうがいい。ギリシャの秩序あるデフォルトは、厄災でなく福音である。
__________________________________
たぶん、日本のメディアがこの議論を必要以上に煽っているのだろう。日本のメディアはどちらかというとゴシップ好きで極論好きである。しかし物事は、特に金融は中庸な事象しか起こりえない。資本主義が崩壊することもないし、日本が突如ハイパーインフレになることもない(残念ながら)。
それらを期待して香港に、あるいは海外に資産を逃がすというのは、核戦争が起こることを想定して地下シェルターを作ることくらいおかしなことでもある。
この3ヶ月間くらい繰り返し聞いてきた質問です。これに対しては、「ドイツの内政などを見ていても、各国が内向きになっていることは確かです。拡大の恩恵を受けてきたユーロ圏の10年間の栄光が、今は足かせに見えなくもありません。それでもユーロが崩壊することは考えられません。ギリシャ一国が脱退することはあっても」
この心配は非常によく理解できる。ユーロが誕生してからまだ日が浅く、しかも市場統合を今更否定するような動きが草の根で起こりつつあるので「突如としてユーロ圏って考え方や~めた」とならないかというのはよく分かる。
しかし日本の政治と違ってヨーロッパの政治は二千年続いてきたヨーロッパ大陸の内戦にピリオドを打とうとする、地に足の着いた壮大かつ勇気のある計画である。マーストリヒト条約のスピリットは、有史以来日和見で生きてきた我々日本人には到底理解できない。
そのスピリットを覆すためには、もう一度ユーロ圏内での戦争が必要だ。それくらい相互に不信が高まって始めてユーロ圏の崩壊は俎上にのる。そして今は、ギリシャ一国のデフォルトをどう処理するかという程度である。
すなわちユーロ圏の崩壊なんて考えられない。
ただ投資家心理が冷え込んでいるのは事実だ。問題の大きいところに投資家の情熱は向かわない。ドルと円を買っておくという選択肢はしばらくは有効であろう。しかし来年はユーロはもっとも大きな果実を産む通貨となるかもしれない…ということは頭に入れておいたほうがいい。ギリシャの秩序あるデフォルトは、厄災でなく福音である。
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たぶん、日本のメディアがこの議論を必要以上に煽っているのだろう。日本のメディアはどちらかというとゴシップ好きで極論好きである。しかし物事は、特に金融は中庸な事象しか起こりえない。資本主義が崩壊することもないし、日本が突如ハイパーインフレになることもない(残念ながら)。
それらを期待して香港に、あるいは海外に資産を逃がすというのは、核戦争が起こることを想定して地下シェルターを作ることくらいおかしなことでもある。
2011/10/05 23:57
今回の世界同時株安は、米国債格下げからの市場センチメントがあまりにも弱いことからきている。足元の経済は意外と底堅く、IFAの感覚からいってもモノもサービスも流れている。不景気、という感覚には程遠い。ましてや日本の新聞や雑誌が書き立てるような「世界の終末」であれば、ゴールドがあれほど売られはしない。
ただ、このセンチメントを好転させるためにはかなりのパワープレーが必要になりそうだ。ドイツのメルケル首相、フランスのサルコジ大統領、そしてヨーロッパ中央銀行総裁のトリシェ、IMF専務理事のラガルドらの発言に市場は注目しているのだが、誰も
「絶対にギリシャを破綻させはしまい」
と発言してくれない。しかも当のギリシャもいきなり財政赤字削減計画に遅れが出たということで、夏休みに宿題をやってこなかった子が9月終わりに近づいてもまだ全部提出しないというダメっぷりに市場は失望したりしている。
EUの連帯が大きく損なわれている今だからこそ、メルケルとサルコジが「ユーロ圏は盤石である。ギリシャは破綻しない」と言ってくれればセンチメントは好転するのになぁ。
ただ、このセンチメントを好転させるためにはかなりのパワープレーが必要になりそうだ。ドイツのメルケル首相、フランスのサルコジ大統領、そしてヨーロッパ中央銀行総裁のトリシェ、IMF専務理事のラガルドらの発言に市場は注目しているのだが、誰も
「絶対にギリシャを破綻させはしまい」
と発言してくれない。しかも当のギリシャもいきなり財政赤字削減計画に遅れが出たということで、夏休みに宿題をやってこなかった子が9月終わりに近づいてもまだ全部提出しないというダメっぷりに市場は失望したりしている。
EUの連帯が大きく損なわれている今だからこそ、メルケルとサルコジが「ユーロ圏は盤石である。ギリシャは破綻しない」と言ってくれればセンチメントは好転するのになぁ。
2011/10/04 23:19
フランスのデクシア銀行が数日中にリストラクチャリングをする、とフランスの中央銀行総裁とフランス財務省が共同で発表した。聞いたことがない銀行であるが、ヨーロッパのブログでもフランスで最もヤバい銀行の中の一つだということは理解できた。
1250億ユーロ分の不良債権が政府に買い取られた後、フランスの貯蓄銀行に買収される見込み。
フランスの銀行については、エコノミストも評価が分かれていて判断が難しい。フランスの銀行のほうがアメリカの銀行のより健全だ(根拠は不明)、いや逆だ(フランスの銀行というよりヨーロッパの銀行は膿の出方が遅い)と評価が一定しない。
個人的には、銀行単体でヤバいかヤバくないかを判断しても仕方なく、ユーロという蜘蛛の巣のようになってしまった金融と流通の網がPIIGS諸国の重みに耐え切れずに悲鳴をあげていることに着目すべきだと思っている。
アメリカは連邦政府が言ったことは各州は右向け右。各国間の調整と妥協が必要なヨーロッパとは大きく違うところである。なのでAMGのポートフォリオではヨーロッパについては株価指標が仮にしばらく上向きであっても、ネガティブなイメージが続くだろう。
しかしデクシア銀行がリストラクチャリングされる、ということを先に言ってもらってたおかげでいきなり言われるのと違って投資家心理はずいぶんやらわいだのではないか。
2011/10/03 23:06
不動産バブルは潰れないし、政府が潰さない…と。おそらく、大多数の中国人(というか不動産投資家)が先月くらいまでこう考えていた。これは中国人に限ったことではないが、つくづく人は懲りない生き物である。日本の不動産バブルの時も不動産バブルの崩壊を疑う人はごく少数であった。1987年当時のエコノミストのコラムなんかを読んでも、楽観的なことが書かれていて笑えるくらいである。
そして中国人は、「不動産が高ければ高いほど地方政府がリースする土地は高く売れる。そして富裕層=支配層である中国は富裕層の投資先が不動産くらいしかなく、いわば不動産が高くて困るのは地方から出てきた貧乏人だけである。したがって現在の不動産バブルはいわば官製。官製である以上崩壊する心配はない」
そこで富裕層になれない準富裕層はギリギリまでレバレッジをかけて(すなわち借金をして)不動産を買い漁る。含み益が出ている時は誰もがハッピー、それが逆に回転し出すと…
1週間ほど前、上海の不動産ブローカーに聞いた話だが上海のある不動産デベロッパーは現在100億人民元のキャッシュを得ようと奔走している。新規株式での調達は市場が低迷しているためほとんど難しく、銀行からの借入も限界、残った手段が社債なのだが年利10%では買い手がつかず、年利20%にしてようやく買い手がつく状態だという。
デベロッパーはようやく現在の在庫を10%引きくらいで販売しようとしているが、デベロッパーが苦しいのを見越して誰も買ってくれない。30%引きなら話に乗ってやらんこともない、とエンドからは言われるが、ブローカーレベルでは30%の値引きなぞ出来るわけもないから結局商売にならない。
売買高ボリュームも2008年ピークの3分の1くらいになり、この不動産業界で食っていけないブローカーが大勢出てきた。巷では、中国政府は現在の不動産価格が30%減価したらようやく政府は金融緩和策に乗り出すだろうが10%くらい減価したくらいでは満足しないだろう。なぜなら10%下がっただけでは今の中間所得層の不満は和らがないことを知っているから…
中国政府は不動産が現在のGDPを引っ張っていることを知っている。だからデベロッパーは生かさず殺さず、新規で建設に取り掛かってもらわねばならない。ギリギリ体力がもつラインは現在の価格から15%-20%減価したラインにあるのではないか、とそのブローカーは言っていた。
逆に言うと、現在の価格から15-20%不動産価格が下がったなら、買うのも悪くないということになる。少し風向きが変わったら大変。雪崩をうつように、不動産を売りに出す。今度は政府が売るのを禁止する法律を出すかもしれない。
そして中国人は、「不動産が高ければ高いほど地方政府がリースする土地は高く売れる。そして富裕層=支配層である中国は富裕層の投資先が不動産くらいしかなく、いわば不動産が高くて困るのは地方から出てきた貧乏人だけである。したがって現在の不動産バブルはいわば官製。官製である以上崩壊する心配はない」
そこで富裕層になれない準富裕層はギリギリまでレバレッジをかけて(すなわち借金をして)不動産を買い漁る。含み益が出ている時は誰もがハッピー、それが逆に回転し出すと…
1週間ほど前、上海の不動産ブローカーに聞いた話だが上海のある不動産デベロッパーは現在100億人民元のキャッシュを得ようと奔走している。新規株式での調達は市場が低迷しているためほとんど難しく、銀行からの借入も限界、残った手段が社債なのだが年利10%では買い手がつかず、年利20%にしてようやく買い手がつく状態だという。
デベロッパーはようやく現在の在庫を10%引きくらいで販売しようとしているが、デベロッパーが苦しいのを見越して誰も買ってくれない。30%引きなら話に乗ってやらんこともない、とエンドからは言われるが、ブローカーレベルでは30%の値引きなぞ出来るわけもないから結局商売にならない。
売買高ボリュームも2008年ピークの3分の1くらいになり、この不動産業界で食っていけないブローカーが大勢出てきた。巷では、中国政府は現在の不動産価格が30%減価したらようやく政府は金融緩和策に乗り出すだろうが10%くらい減価したくらいでは満足しないだろう。なぜなら10%下がっただけでは今の中間所得層の不満は和らがないことを知っているから…
中国政府は不動産が現在のGDPを引っ張っていることを知っている。だからデベロッパーは生かさず殺さず、新規で建設に取り掛かってもらわねばならない。ギリギリ体力がもつラインは現在の価格から15%-20%減価したラインにあるのではないか、とそのブローカーは言っていた。
逆に言うと、現在の価格から15-20%不動産価格が下がったなら、買うのも悪くないということになる。少し風向きが変わったら大変。雪崩をうつように、不動産を売りに出す。今度は政府が売るのを禁止する法律を出すかもしれない。
2011/10/02 23:23
地下鉄に乗ってみれば分かります。iPhoneを持ってる人だらけ。右も左もiPhone。それくらい香港人はアップルの信奉者なのに、香港には直営店が今までひとつもなかったのです。アップルの認定ショップと小売店でアップルの商品がさばかれていたことを考えると、アップルは香港人に対してなんてひどい仕打ちをするのだと声を大にして言ってもいいくらいです。
しかし、香港でおそらくもっともテナント料が高いと思われるセントラルのIFCモールの中にようやく直営店がオープンしました。そういえば、IFCモールにはiPad 2などのアップルの広告がやたらと出ていたのですがまさかショップがオープンするとは。
香港人の高校生アップルファンがオープンの11時間前から友だちと二人で並んで、オープニング記念限定Tシャツをゲットしている。この直営店の誕生を、認定ショップと小売店は「アップルブランドがより周知され、ウィン・ウィンの関係になれる。シェアの食い合いは起こらないだろう」と歓迎している。
iPhone 3はアメリカと同時、iPhone 3GSはアメリカ発売から3週間後、iPhone 4はアメリカ発売から1ヶ月後。iPhone 5は香港で早く発売されるといいな。
2011/10/01 23:48
「香港に来てまで、なぜこんなものを食べにゃならんのだっ!」
5年前、香港で働き始めてすぐのころ。会社に命じられて日本から来た中年男性お二人の観光のお供をしていた。「もう高級料理は食べ飽きた。香港の地元の人がいくローカルのものを食べたい」というリクエストを受けて、テンプルストリートのローカル海鮮レストランで中国産とおぼしき怪しいビールを2,3本空け、油・塩・コショウ・以上。な食べ物をたらふく食べた後、女人街に向かった。
女人街では「こんなものが本当に売り物になっているのか」と絶句しながら、マーケットの端から端まで歩いた。まだ夏だったのと、女人街の猥雑さと人通りの多さにあたってしまいお客様の一人が「喫茶店でも入って少し休憩しましょう」と言い出した。
もし僕が香港生活がもう少し長くて、どの店に何があるかを知っていたら良かったのだが… とにかくどこか座れるところを確保しなければ、と女人街で唯一知っている漢方茶屋「海天堂」に入った。海天堂の亀ゼリーは滋養強壮に効くことで有名。香港に来てから室内と室外の寒暖差にやられていた僕は好きで亀ゼリーを週に一度は食べていた。
海天堂にコーヒーや紅茶は置いていない。亀ゼリーだということは伏せて、人数分亀ゼリーを頼んだ。冷たい亀ゼリーが運ばれてきて、食べる。味は、霊芝などの漢方薬そのもの。それをゼリーにしたようなものなので、苦くはあるがそれほど食べにくいわけではない。
「変わったゼリーがあるんですね。清涼感があって疲れを取るにはよさそうだ」
お客様の評価も上々。亀ゼリーをほとんど食べ終わって、「実はこれ…」と種明かしをしたとき、疲れていたお客様の口から出たのが上記の言葉である。月に1,2度食べている私からすれば、香港の毒気を抜くのに亀ゼリーは生活必需品なのだが。あぁ、つくづく人の評価というのは相対的なものである…と反省しきりであった。
それ以来、頼まれない限り亀ゼリーを食べにお客様をお連れすることはない。また「亀ゼリー的な何か」(香港に出てくる食材は奥が深い)が出てくれば先に種明かしをするようにしている。
2011/09/30 23:24
最近、エコノミック・サイクル・リサーチ・インスティテュート(ECRI)の発言を注視している。この集団はエコノミストではなく、したがってエコノミストが自分たちに都合の良い条件で作り上げたモデルをこねくり回すようなことはしない。
彼らは主要な指標を合成して景気サイクルが今どの段階にあるのか、すなわちバブルなのかボトムなのか、バブルとしてあとどれくらい続きそうなバブルなのか、それとももうすぐ終わりそうなのかを教えてくれる。昨年2010年は多くのエコノミストが二番底を予想していたが、ECRIは「二番底は来ない」と言っていた。
夏前には、「夏を過ぎたら景気の収縮が始まる」と発言しており、実際にその通りになりそうである。そして今回は、
米国は、景気後退の入り口にいる。非金融サービスも縮小、工業生産も縮小、輸出も縮小… 最悪のコンビネーションだ
米国は第2四半期のGDPは年率1.3%であった。連銀も「期待していた程度ではないが、経済は回復基調にある」との認識である。もし景気後退となればまた資産買取プログラム、その財源として赤字国債発行ということでオバマ大統領が道筋をつけた財政赤字削減案とどうすり合わせがされるのか、されないのかが問題になってくる。
ECRIが景気後退を宣言したからといって市場にポジティブな投資家が大幅に考えを改めるわけでもないが、代替こういうレポートは金融機関同士で融通しあって読み回しているので、レポートの説得力があればあるほどじわじわと後から効いてくるのだろう。
+++++++++++++++++++++++++++++
ECRIのサイトには様々なレポートがアップされているが、アカウントを有料で取得しないと閲覧することができない。そこでECRIに資料請求したのだが… レポート料と主要20指数へのアクセス料、1年で500万円って… まぁ、グローバル企業であれば安いのだろうけれど。
2011/09/29 23:23

HSBCとマークイットが調査している、中国の工場の購買担当者指数(PMI)が3ヶ月連続で50を下回った。これは購買担当者の景況感を示すもので、50を上回れば景況感はポジティブに、50を下回ればネガティブに捉えていることとなる。このHSBCのPMIだけでなく、中国物流購買連合会が調査しているPMIがある。
HSBCが調査しているものは中小企業の割合が多く、中国物流購買連合会が調査しているのは国営企業が多い。国営企業は景況感に無頓着だと思うので、いつもこのPMIについてはHSBCのものを見ることにしている。そのHSBCだが、大幅に落ち込んだわけではない。9月は49.9なので、50をわずか0.1ポイント下回っただけである。
とはいっても、中国が世界経済を牽引している状況でこの3ヶ月連続50未満、というのは投資家の心理を冷え込ます。10月のHSBCのPMIが50を上回り、かつヨーロッパでも量的緩和政策が取られれば株式市場は意外と早くリバウンドするのではないか。
2011/09/28 23:13
過去3ヶ月の銅価格の推移
銅はほとんどあらゆる工業製品に使用されることから、銅の値動きは景気の先行き・株価の先行きを占う重要な先行指標だと考えられている。それゆえ銅のことをDoctor Copper「コッパー(銅)先生のゴキゲンが悪い」とか茶化して言う。
2008年の景気後退の際には、夏から冬にかけてコッパー先生はまず株式市場に先んじて大幅に下落し、その後コッパー先生がボトムを少しうろうろとしているときに、リーマン・ショックが起こり、株式市場は2009年3月まで反騰しなかった。
リーマン・ショックの混乱覚めやらぬ中、コッパー先生は2008年12月から反騰して底値の3倍以上となった。株式市場もの反騰もそれに続いている。
そしてこのところ、当時のように本当にゴキゲンが悪い。原因は中国での需要が減少していることがあげられる。モノが製造されていないということは、明らかに景気減速のサインだ。
コッパー先生のゴキゲンがうるわしくない中、やはりなかなか株式市場ではリスクが取りにくい状況となっている。
2011/09/27 23:59

まずはギリシャ国債を保有している銀行からの債務免除。体力ある銀行はそれを甘受する。それと同時にECBによる資本増強。国家のデフォルトとは、すなわち債務期限に債務を返済できないことを言う。だとすれば、中国のヤミ金でも年利30%なのでそれ以上の現在の金利、70%なんてとてもじゃないけど返せない。
現在の政治下でのリストラクチャリングがどうポジティブに進んでも、すでに許容限度を超えている。大きすぎて潰せない、大きすぎて債務を返済できない状態であるのですでにギリシャがデフォルトするのは既定路線のような感もある。
ドイツのメルケルとフランスのサルコジのいわゆるメルコジ・タッグもデフォルトさせないための努力でなはくデフォルトさせた後のインパクトをどう抑えるかを考えているのではないか。
ギリシャがデフォルトするのは仕方ないという空気が漂っている中、有効でない策をだらだらと小出しにするのではなくいっそ「潰します。しかし潰すためにこれだけの準備があります」と言ってくれさえすれば、市場の下落勢いは反転するかもしれない。
2011/09/26 23:17

上場している中国の銀行の資本増強の方法。株式によるものと社債によるもの。直近は社債によるものが増えている
すでにグローバル経済の失速が伝えられているところではあるが、AMGがなかなか買いのタイミングに入れないのは「トドメが刺されていない」からである。要するにもう少し悪材料が出るはずだとAMGでは考えている訳である。
(ただし、多くの問合せを頂戴している「今売るべきでしょうか」という質問に対してはこう答えたい。『あと5年待てるなら、直近の騰落は我慢すべき』と。この騰落あるマーケットで売買のタイミングをはかるのは至難の業であるし、そもそも投資に対するアプローチとして正しくない)
ただ、AMGは私が5月頃からこのブログでも書いていたようにリスク・オフに入ってしまっている。リスク性のないもので運用してもリターンはしれてるので、それをより積極的に投資運用に回さないといけないのである。
AMGは香港ベースの運用アドバイザリー会社なので、良くも悪くも中国バイアスが強くかかっているとたまに思うことがある。しかし、AMGが現在考えている「次の本当の震源は、中国。銀行と不動産」という考えには私も強く同意している。
不動産デベロッパーの倒産は、中小では多くなっている(と思う。中小デベロッパーに限ったデータがないので)。在庫を大量に抱えていたせいで完成物件の投げ売りが始まっているからだ。
中国人の商売の仕方に「ジリ貧」はない。中国人は極端にジリ貧に弱いので、悪くなりそうだったら一目散に会社をたたむ。だから悪くなるのも非常に早い。
そして銀行。不良債権がうず高く積まれている。中国は無限の力があると思っている日本人は多いが、2008年に実施した4兆元の景気刺激策をもう一発打ち上げられるほど中国には余力がない。
おそらく、銀行の一つくらいは倒産させるだろう。そうなったら、投資家の中国に対する過剰な期待が裏切られて、悪いスパイラルに入る。
ただ、1970年代の株式市場冬の時代にように高利回りの米国債がばんばん売られている訳でもないのでダブついたマネーはまた必ず株式市場に戻ってくる。その前後でバーゲンハントしたい。
2011/09/25 23:09
大学時代を名古屋で過ごした私としては、うな丼やひつまぶしはご馳走の中のご馳走でした。大学生は貧乏なので、うなぎが名古屋では有名だと知っていても2000円も3000円も一回の食事になかなか出せなかったものです。
しかも僕は大学では陸上部でしたのでとにかくいつも腹が減っていて朝から牛丼一杯くらいは軽くイケました。コストパフォーマンスを重視していつも学食かメガ盛り定食屋などで食事を済ませておりましたので、味も量も値段も上品なうなぎ屋に行くのは1年に1度くらいでした。
その時の反動もあってか、社会人になって多少自分の好きになるお金ができた途端、土用丑の日でもないのにウナギを食べるようになり、それは今でも続いております。名古屋に行く用事があれば、必ずといっていいほどうなぎ屋にGO。
とはいっても、うなぎ料理は毎日食べるものではない少しぜいたくなもの。なので一度香港人の妻の両親を、歓待するために名古屋のうなぎ銘店に連れていったことがあるのです。
注文したのはひつまぶし。ひつまぶしは一応食べ方があって、おひつに入っているご飯とウナギを4等分してそれぞれ薬味を入れてみたりお茶漬けにしてみたりと、いろいろな食べ方があって面白いのです。
ご馳走+エンターテインメントということで我ながら素晴らしいチョイスだと思ったのですがご両親は浮かない顔。少し食べ始めて「食事はこれだけか?」と聞くのです。
「これだけです」と答えると浮かない顔に。量が足りなかったのか?それともウナギが嫌いなのか?いろいろと聞くとどうやら「ご飯とウナギとお茶と漬物だけってすごく貧しい感じがする」と予想外の答え。
たくさん料理の種類が出てきて、それぞれが食べ切れないほどの量である中華料理。それからするといかにウナギといえどもウナギ一本で勝負するのは香港人はかなり奇異に映ったのでしょう。また「おひつで食事する」というのもなんとなく貧しい印象を与えるようです。
香港で食べるウナギとは比べ物にならないくらいおいしい、という言葉を最後にいただくことは出来ましたが香港人はうなぎ屋を「ご馳走」だと認識しないことが、新鮮な驚きで。
逆に、僕自身はフカヒレスープから始まってツバメの巣、アワビの姿煮などほとんどワンパターンな中華料理のフルコースに「クリエイティブじゃないな」と思ったことがあったのですが、「中国人にとっては接待メシは相手に値段が伝わるようなチョイスをしたほうが逆に良く、値段が分かるか分からないか微妙な食事であればむしろ接待メシとしては自分が相手をどう評価しているかが見えづらくダメ」という話を妻から聞いて深く納得したのでした。
2011/09/24 23:47

利用者は増えていますが、一人あたりの購入金額はむしろ右肩下がり。
グルーポンに似た共同購入クーポンサイトは、中国には5,000も存在します。そんな沢山あったら競争がさぞ激しいのでは… というと、違った意味で競争は激しくないようです。
というのも、タレントを起用したり検索上位にもってこれるくらい広告宣伝にカネをかけられる既存企業、そしてスタートアップ企業はあわせても10社くらいで、残りの99.8%のサイトはそもそも検索されず、したがってクーポンの購入にも至らず、静かに消えていくだけ。そもそも競争になってないのです。
グルーポンが登場したときも、「すぐに業界は競争が激烈なレッドオーシャンになるからグルーポンは可能な限り早くIPOしたほうがいいな」と思っておりましたがグルーポンはついにその機会を逃した模様。
上場準備期間として、SECに届け出た書類の中で利益計上の方法について訂正を求められ、投資家に説明していた利益の半分が実は正しいとなってしまったのです。
グルーポンがたとえば50%引きのクーポンを一枚販売した場合、正規価格の50%をグルーポンがまず受け取り、25%がグルーポンの手数料で残りの25%が店側の収益となります。しかしグルーポンは50%をまるまる利益としていました。
ただ投資家を欺く意志はなく、投資家向け資料の中では出店者側の取り分も明記されていたのですが… CEOの欲の皮が突っ張っているのか、IPO価格を釣り上げようとしていた魂胆が見え見え。
そして景気後退の波が押し寄せているので株価はそもそも低迷、数ヶ月前にIPOしていれば欲張りなCEOが十分納得できる収入が得られたのに…
2011/09/23 23:45
グリーンスパン・元連銀議長がメキシコ・シティで今回のツイスト・オペについて
長期金利を抑えることを主眼とした今回のツイスト・オペの効果については、疑問である。過去のツイスト・オペを見ても、効果はあがっていない
国債購入を目的とした、QE3についてもその効果は疑問である
ヨーロッパが今みたいにダメになっていなかったら、米国はもっと良い状態でツイストなんてする必要もなかったのに
と発言している。ヨーロッパについては、若干怨み節にも聞こえなくもないがユーロを悲観的にみるあまり、ユーロ危機がより深刻になっていく… という悪循環に入った一つの契機が米ドルだったことを思い返すとヨーロッパを責めるのはフェアではない気がする。
しかし、グリーンスパンもこの講演で主張している「銀行が新規融資を増やさない限り、何をやっても無駄」的な論点は日本のバブル崩壊後の日本とまったく同じである。銀行が貸し剥がし・貸し渋りを行い、カネがだぶついてカネを借りる必要のない大企業と、カネを借りたいのに借りられない中小企業と。中小企業の中でも大きな設備やR&Dにカネがかかるところには資金の融通手がいない。
銀行はいつ資本注入を言われるかわからないのでリスクを取れず、経済先行きも悪いから貸し出しも増やす… これは日本とアメリカだけではない。香港も同じである。僕らIFAは在庫も抱えないし設備投資もしないのに、いやだからこそなのか、中小企業ローンのメールと電話がじゃんじゃんかかってくる。僕らには必要ないのに…
長期金利を抑えることを主眼とした今回のツイスト・オペの効果については、疑問である。過去のツイスト・オペを見ても、効果はあがっていない
国債購入を目的とした、QE3についてもその効果は疑問である
ヨーロッパが今みたいにダメになっていなかったら、米国はもっと良い状態でツイストなんてする必要もなかったのに
と発言している。ヨーロッパについては、若干怨み節にも聞こえなくもないがユーロを悲観的にみるあまり、ユーロ危機がより深刻になっていく… という悪循環に入った一つの契機が米ドルだったことを思い返すとヨーロッパを責めるのはフェアではない気がする。
しかし、グリーンスパンもこの講演で主張している「銀行が新規融資を増やさない限り、何をやっても無駄」的な論点は日本のバブル崩壊後の日本とまったく同じである。銀行が貸し剥がし・貸し渋りを行い、カネがだぶついてカネを借りる必要のない大企業と、カネを借りたいのに借りられない中小企業と。中小企業の中でも大きな設備やR&Dにカネがかかるところには資金の融通手がいない。
銀行はいつ資本注入を言われるかわからないのでリスクを取れず、経済先行きも悪いから貸し出しも増やす… これは日本とアメリカだけではない。香港も同じである。僕らIFAは在庫も抱えないし設備投資もしないのに、いやだからこそなのか、中小企業ローンのメールと電話がじゃんじゃんかかってくる。僕らには必要ないのに…
2011/09/22 23:49
アメリカはQEx的な何かをもうやれない… ということで売り攻勢。FOMCで連銀のバランスシートを傷めないツイスト・オペですら10人中3人が反対いている。FOMCで、ツイスト・オペですらこれだけ反対が出ているのである。それよりずっと規模の大きいQE3は望むべくもない。
とは言え、連銀にはQEシリーズをしない理由もある。まず、失業保険請求数が改善している。失業率はずっと高いままであるが、失業保険の請求が大幅に増加しておらず、労働市場は低位安定しはじめた。
それに、米国債格下げで米国債売りにつながらなかった。数十年続いてきた商習慣は簡単には変わらない。米国債以外に、何を買えば一番安全なのかを投資家はまだ知らない。裏をかえせば、それが分からない限り、みんな米国債を買う。
また、連銀が恐れていたデフレ状態にはなっていない。むしろ少しインフレ気味である。もともとQE2はデフレを防ぐ目的もあった。それが達成されている以上、QE3を続けてする意味が薄い。
ではなぜ、今催促相場なのか… 僕ら投資家は株価が景気の先行きの先行指数だとみる。先行指数が上がれば、今後の景気も良いだろうと勝手に判断する。QEシリーズで株式を含め資産価値は大きく上昇した。その上昇を私たちは景気が回復しそうだと勘違いしていたのだ。というか、勘違い「していたい」のだ。
だから資産価値を上昇させない、長期金利の上昇を抑えるだけのツイスト・オペなるものに「イリュージョンは出ないのか」とキレたわけだ。心のどこかでは「そりゃ、やらないよね…」と気付いておきながら。
とは言え、連銀にはQEシリーズをしない理由もある。まず、失業保険請求数が改善している。失業率はずっと高いままであるが、失業保険の請求が大幅に増加しておらず、労働市場は低位安定しはじめた。
それに、米国債格下げで米国債売りにつながらなかった。数十年続いてきた商習慣は簡単には変わらない。米国債以外に、何を買えば一番安全なのかを投資家はまだ知らない。裏をかえせば、それが分からない限り、みんな米国債を買う。
また、連銀が恐れていたデフレ状態にはなっていない。むしろ少しインフレ気味である。もともとQE2はデフレを防ぐ目的もあった。それが達成されている以上、QE3を続けてする意味が薄い。
ではなぜ、今催促相場なのか… 僕ら投資家は株価が景気の先行きの先行指数だとみる。先行指数が上がれば、今後の景気も良いだろうと勝手に判断する。QEシリーズで株式を含め資産価値は大きく上昇した。その上昇を私たちは景気が回復しそうだと勘違いしていたのだ。というか、勘違い「していたい」のだ。
だから資産価値を上昇させない、長期金利の上昇を抑えるだけのツイスト・オペなるものに「イリュージョンは出ないのか」とキレたわけだ。心のどこかでは「そりゃ、やらないよね…」と気付いておきながら。
2011/09/21 23:54
では、ユーロ危機が大きく燃え上がったとき新興諸国はどうなるか。売られまくるに決まっている。ボラティリティの高い新興諸国への投資は、いわばぜいたく品の購入に近いものがある。
家計が苦しい時には貯金の割合を増やすのであって、リスクの高いものにあえて投資するのは5年以上の長期でリスクを甘受できる「ゆとりのある」人たちなのである。
私がみてきた投資家の中でも、投資に失敗してしまうお客様は「金融や経済の知識がない」という理由での失敗は皆無である。投資家が投資に失敗する原因は、その9割が
手元に流動資金がほとんど残ってない
すなわち余裕がない、という状態に陥るからだ。たとえ1億円投資をしていても、手元に預金10万円しかなければ1億円の行方が気になって仕方ない。そして現在のように騰落が激しくなってくるとその不安に抗しきれずに売りをかけてしまう。
手元に2年分くらいの生活資金があれば、一時的な騰落には目をつぶれる。投資ファンドは株ではないので、証券会社が不安をあおって勧めるままに短期的に回転売買させても投資家には何の利益も残らないのである。
この法則は、実は個人投資家だけでなく証券会社や銀行にもいえる。FOMCのツイスト・オペにより、金融機関が必要とする短期資金が干上がってしまって、l銀行は不本意な手仕舞いを強いられてしまうだろう。まずは新興諸国からの資金引き上げ…
連銀はツイスト・オペにより長期金利を抑えることを目的にしているのだろうが、その代償はけっこう高く付くのではないか。
家計が苦しい時には貯金の割合を増やすのであって、リスクの高いものにあえて投資するのは5年以上の長期でリスクを甘受できる「ゆとりのある」人たちなのである。
私がみてきた投資家の中でも、投資に失敗してしまうお客様は「金融や経済の知識がない」という理由での失敗は皆無である。投資家が投資に失敗する原因は、その9割が
手元に流動資金がほとんど残ってない
すなわち余裕がない、という状態に陥るからだ。たとえ1億円投資をしていても、手元に預金10万円しかなければ1億円の行方が気になって仕方ない。そして現在のように騰落が激しくなってくるとその不安に抗しきれずに売りをかけてしまう。
手元に2年分くらいの生活資金があれば、一時的な騰落には目をつぶれる。投資ファンドは株ではないので、証券会社が不安をあおって勧めるままに短期的に回転売買させても投資家には何の利益も残らないのである。
この法則は、実は個人投資家だけでなく証券会社や銀行にもいえる。FOMCのツイスト・オペにより、金融機関が必要とする短期資金が干上がってしまって、l銀行は不本意な手仕舞いを強いられてしまうだろう。まずは新興諸国からの資金引き上げ…
連銀はツイスト・オペにより長期金利を抑えることを目的にしているのだろうが、その代償はけっこう高く付くのではないか。
2011/09/20 23:38
IMFはグローバル経済の後退を強く懸念
半年前、世界はまだユーロの問題がここまで深刻になるとは考えていなかった。ヨーロッパ中央銀行はPIIGS救済に必要な資金を今後4年間拠出すると決め、ヨーロッパの債務危機問題は沈静化したかに思えた。
私自身もそう思っていた。過去の自分のブログを読みなおしたら、「ヨーロッパ債務危機はもう再燃しない」と断言しているものもあった。ギリシャの債務問題について、遠因はアメリカの債務問題ということにもなろうが、ここまで根が深いものだとは想像できなかった。
アメリカ債務の格下げがあってから、ソブリンに対する懸念は一気に強まって高いイールドじゃないとその国の債券買わないよという状態になり、ギリシャなんてCDSが示すデフォルト可能性は93%にまでなっている。
大阪より少し小さいくらいのGDPしかないギリシャは、多きすぎて潰せないというよりは、潰したくても潰せないといったほうが正しいような気がする。ドイツもフランスも、政治的にはギリシャみたいな怠惰な国を助けたくないのだが、潰してしまうとギリシャ以外の国が2,3デフォルトしてしまう。
IMFも「我々は危険水域にいる」と明確に発言しており、ギリシャ国債を保有する銀行の損失引当を積むことを強く要求している。しかしヨーロッパの銀行の傷付き度合い、バランスシート傷み具合いは明らかになっておらず、アメリカの金融機関が危機から立ち直った時とは大違いである。
エコノミストやマネー・マネージャの中にも今後6-12kヶ月以内に欧州の金融機関を端に発した金融危機が発生し、それらを収拾する余力のないユーロ圏はさらに売り込まれる、という最悪な悪循環に入るのではないかという論調を見かけることが多くなった。
ただ… 株式市場はPEで見ても、他の指標で見てもとっても安い。今すぐ買いに走りたいくらい安い。しかしまだエントリーポイントではない。もう少しだけ我慢。
2011/09/19 21:27
デフォルトは、避けられそうにない。ヨーロッパ中央銀行の努力と独仏の歩み寄りも焼け石に水なようだ。ギリシャの2年物国債のイールドが70%、3年物にいたっては172%。ただでさえカネのない国がこんなに重い金利を払った上で国債を償還できるわけがない。
投資家が「いずれ破綻するだろう」と予想しているユカタン半島の小国ベリーズですら、18年物国債のイールドは15%である。ギリシャは今後、国債の償還とイールドの支払いがどんどんと迫ってくるが国内に資源もなく公務員を減らすにしても限界がある。そして国債の7割は外国人投資家が握っている状況だ。
ここまでイールドが上昇するのは少し不思議でもある。ECBもドイツもフランスも、「ギリシャを破たんさせる」とは一言も言っておらず、行動はむしろその逆だ。ギリシャが破たんしてしまったら確実に他の財務基盤が弱い国に飛び火しユーロ内で国家レベルでドミノ倒しが始まる。
ユーロ圏の国々はそれだけは何としてでも避けたいはず。だからGDPでたかだか大阪くらいの小規模な国に躍起になっているのだ。ギリシャがデフォルトしてしまえば、ユーロ圏の主だった銀行が軒並み大ダメージを食らってしまう。ECBも欧州内の銀行にはショックに備えてキャピタルを上げておけと言っている。
ギリシャ破たんは何としてでも避けたいところだが、現実的にはもう無理なのかもしれない。
2011/09/18 23:19
回転ドア政権と外国に揶揄されてから5年経過する。政権がかわる度、香港人や中国人に「なぜ日本の首相はあんなにコロコロ変わるんだ」と聞かれるがその都度「日本人は国民一人ひとりがしっかりしてるから、誰が政権とっても国は揺らがないんだよ。民主党だから、自民党だからの問題じゃない。だったら出来るだけ多くの人が首相のイスに座ってもらったほうが貴重な資源のシェアという意味でオトクだろう」という訳のわからない話をして納得してもらったものだ。
しかし、今回の野田政権に移行してからはその揶揄すら聞かれない。むしろアドバイザーの香港人たちは「次の首相は何ヶ月で辞任に追い込まれるか」という賭けすら始めている。しかし僕の「国民一人ひとりがしっかりしているから論」のAMG内での普及もあいまって「中国や香港だったらこの混乱に乗じて社会が一気に不安定になるよね。やっぱ日本人すげーわ」という声が多く聞かれるようにり日本人としての矜持が保てているのである。
日本人として今後もこの論を無理やり展開していくつもりではあるが、原発問題については政治問題とは逆に香港人は非常に神経質になっている。いや、なっていた。その過程が面白かった。3月下旬に僕は日本に一時帰国することを予定していたが、その時香港人の同僚からは「絶対反対!」された。
6月までに香港で600軒ある和食屋のうち100軒が倒産し、人気すし店でも「ウチは日本産は使用していません。オーストラリア産とカナダ産を使用しています」と軒下に張り紙を出していた。震災前に製造された粉ミルクは一気に売り切れてしまい、日本ブランドで日本で縫製された服ですらも売れなくなった。
要するに日本=放射能汚染となったのだろう。
しかし7月頃から少し風向きが変わった。和食屋にはこれまで通り人が入り、スーパーで販売される食材も福島産、栃木産、千葉産など福島の周囲7,8県のものは販売されていないがその他の商品については通常通り販売されていた。しかも3ヶ月間日本産を食べれなかったせいでむしろ売上が以前よりも増えたところもあった。
放射能問題はどこへ行ったのか? 香港人に聞いてみると、
「よく考えれば、僕ら香港人はヤバい中国産とかけっこう食べてるよね。品質管理が厳しい日本産を食べなくても、中国産食べて死ぬってことは十分考えられる。だったら今のうちにおいしい日本のものを食べたほうが良くね?」
「深センに原発があって、実は香港の放射能レベルって震災後の東京とそんな変わらないんだよね。でも香港人男性は世界一の長寿だし、要するにちょっとくらい浴びてても長生きする人はするし、完全にシャットダウンしたところで健康に良いとは思えない」
「だって和食好きだし」
まだ東京は仙台に旅行に行く人は震災前と比較しても半分くらいだ。しかしそれは、放射能、というよりは「またでっかい地震が来るよ!」と香港メディアで騒ぎ立てているからである。どこの国のタブロイド紙も販売部数・命だから極端な見出しをつけるのである。
ちなみに、野田首相が原発再稼働させることについては香港人はおおむね賛成であるようだ。原発なしで経済が回るようであればそれに越したことはないが、あまりに請求な脱原発が自分たちの好きな日本を弱体化させてしまわないかが心配なのだそうだ。
2011/09/17 23:36
建築家フランクゲーリーがアジアで最初に住宅をデザインした。香港の高級住宅街、ピークのスタブ・ロードに建設中である。12階建てで1フロア1フラットでの設計。1フラットはおよそ6000スクエアフィート、平米でいうとおよそ560平米となる。
建設はスワイヤー・グループ。デベロッパー大手で航空会社のキャセイ・パシフィックを傘下に抱える。スワイヤー・グループは香港ではパシフィック・プレイス、アイランド・プレイス、シティ・ゲートなどのショッピングモール+レジデントの複合施設を多く手がけてきた。
香港に長く住んでいると分かるのだが、スワイヤー・グループが手がけたモールや住居は他のデベロッパーが手がけたものより洗練されている。デベロッパーの中で一番住みたくないのはアジア一の大富豪・李嘉誠ひきいる長江集団(チョンコングループ)が手がけたものだ。
スワイヤー・グループの物件の後にチョンコングループの物件を見ると一目瞭然、作りが明らかに「手抜きしました」という感じである。実際、長江集団はサプライヤーに対する値下げ要求が相当厳しく、その無理が各所に現れているような気がする。
さすがにおから工事はないと思うが、地震大国日本で育った私としてはやはり「建築構造にも手抜きがあるんじゃない?」と疑ってかかってしまうのだ。
だから同じ立地・同じサイズの物件でスワイヤー・グループとチョンコン・グループどちらが建設したものに住みますかと聞かれたら間違いなく「スワイヤー・グループの!」と言うのだが。
やはりきっちりした仕事をしているのかスワイヤー・グループの物件は値が張る。このフランクゲーリーがデザインした住宅「オーパス香港」はおよそUSD50,000/月で賃貸に出されるようだ。日本円でおよそ400万円である。分譲はない。フォーシーズンズホテルのペントハウスが家賃300万円くらいだから、香港の賃貸物件の中では一番高いものになる予定である。
2011/09/16 23:31
ヘッジファンド・マネージャとして2008年一躍時の人となったジョン・ポールソン。ポールソンは2006年頃までパッとしないマネージャだったのが、住宅市場の下げ局面を予想し大量にCDSを買い集めて2007年589%というとてつもないパフォーマンスを叩き出した。
ただ、2011年は彼にとって厳しい年であるようだ。旗艦ファンドであるアドバンテッジ・ファンドで2011年はマイナス23%、アドバンテッジ・プラス・ファンドでマイナス33%の成績である。2009年初頭からゴールドにベッドしているので、ゴールド・ファンドだけは好調のようだ。

あまりに輝かしいパフォーマンスであっただけに、今年のリターンについては投資家から疑問、というか愚痴があがっている。「単一の会社にベッドしすぎだ」「銀行株を多く保有しすぎだ」というものだ。
たとえばバンカメ株やシティグループ株が「極端に安値で取引されている」(ポールソン)として大量に買い集めている。しかし世界の景気は回復の力を失い、しかもまだリーマンショックの影響を引きずっている金融機関に対する第二のリーマン・ショック的なものに対する懸念は強い。
しかしポールソンはコントラリアンすなわち逆張りの人である。アメリカが住宅バブルで踊っているときも冷静にその逆を行き、2007年と2008年に200億米ドルを稼ぎ出した。今回も世の中は全体として相場に対して悲観的であるが、ポールソンはこの相場から一儲けできるのだろうか。
ただ、2011年は彼にとって厳しい年であるようだ。旗艦ファンドであるアドバンテッジ・ファンドで2011年はマイナス23%、アドバンテッジ・プラス・ファンドでマイナス33%の成績である。2009年初頭からゴールドにベッドしているので、ゴールド・ファンドだけは好調のようだ。

あまりに輝かしいパフォーマンスであっただけに、今年のリターンについては投資家から疑問、というか愚痴があがっている。「単一の会社にベッドしすぎだ」「銀行株を多く保有しすぎだ」というものだ。
たとえばバンカメ株やシティグループ株が「極端に安値で取引されている」(ポールソン)として大量に買い集めている。しかし世界の景気は回復の力を失い、しかもまだリーマンショックの影響を引きずっている金融機関に対する第二のリーマン・ショック的なものに対する懸念は強い。
しかしポールソンはコントラリアンすなわち逆張りの人である。アメリカが住宅バブルで踊っているときも冷静にその逆を行き、2007年と2008年に200億米ドルを稼ぎ出した。今回も世の中は全体として相場に対して悲観的であるが、ポールソンはこの相場から一儲けできるのだろうか。
2011/09/15 23:44
アメリカ財務省長官のティモシー・ガイトナーがポーランドを訪れている。目的は、ユーロの財務大臣たちとの打ち合わせ。内容は、ギリシャがバーストして連鎖的にユーロが危なくなる前に、いかにユーロ危機を抑えられるかという点だ。
会談は非公式で行われたものの、ガイトナーが提案したのはかつてアメリカがごりごりと推し進めてきたプランである。すなわち、金融機関の不良資産を政府のカネで買い取って金融機関のバランスシートをきれいに掃除する、TARP(不良資産買取プログラム)だ。
ユーロ各自が国債をばんばん発行して一つのレスキュー・ファンドを作る。そこに国債販売から得たマネーを注ぎ込んで二次市場で腐臭を発するギリシャの国債などを買いまくる。買取が終わったら、蓋をする。市場から腐臭が消えるまで。
二次市場でのギリシャ国債の買い取りがレスキュー・ファンドにて終了したら、ギリシャのCDSもいくぶん安くなるだろう。ユーロ内の国債発行ベンチマークとしてギリシャのCDSが下がればシメたもの。他のPIIGS各国も国債を発行しやすい。かくてユーロ危機終了、めでたしめでたし。
しかし、独断で国債発行を判断できるアメリカとは異なり、ユーロは寄せ集めた国それぞれが国債発行を判断するので一筋縄ではいかない。それを見越してエコノミストやマネー・マネージャたちはギリシャはあっけなくデフォルトする、とみている。
そうなれば、またレバレッジの巻き戻しがくる。リーマン2.0である。
2011/09/14 23:10
人民元建て債券いわゆる点心債を発行する企業はマクドナルドが一番早かった。人民元建て債券を発行するということはいろんな意味でメリットがある。
・中国国内で展開を加速するための借入を人民元で用立てられるのであれば、為替リスクにさらされない
・投資先にバラエティのない中国本土の中国人に違った提案が可能となる
・オフショア人民元債券市場としての香港・シンガポールで調達可能
銀行預金が3-4%、インフレが6%となれば、マイナス2%目減りすることとなるので中国本土の富裕層たちはその目減りをいかに減少させるかに必死だ。国内の不動産は上昇しすぎ、株式は2008年の悪いイメージから抜けられず、リスクを取りにくい状況が続いている。
キャッシュリッチな会社が債券を発行するとなれば、インフレ率と少なくとも同じかそれより少し良い程度でも十分に触手は伸びる。もし私の資産のポートフォリオ割合のうちキャッシュが半分以上あれば、こういった債券を間違いなく購入するだろう。
そのような投資家だけでなく企業としても、現地コストは現地でまかなう方がメリットはある。しかし日本の金融機関のグローバル化が遅れているせいで、債券組成・販売に日本の大手証券会社が絡んでいないのが寂しいところだ。
・中国国内で展開を加速するための借入を人民元で用立てられるのであれば、為替リスクにさらされない
・投資先にバラエティのない中国本土の中国人に違った提案が可能となる
・オフショア人民元債券市場としての香港・シンガポールで調達可能
銀行預金が3-4%、インフレが6%となれば、マイナス2%目減りすることとなるので中国本土の富裕層たちはその目減りをいかに減少させるかに必死だ。国内の不動産は上昇しすぎ、株式は2008年の悪いイメージから抜けられず、リスクを取りにくい状況が続いている。
キャッシュリッチな会社が債券を発行するとなれば、インフレ率と少なくとも同じかそれより少し良い程度でも十分に触手は伸びる。もし私の資産のポートフォリオ割合のうちキャッシュが半分以上あれば、こういった債券を間違いなく購入するだろう。
そのような投資家だけでなく企業としても、現地コストは現地でまかなう方がメリットはある。しかし日本の金融機関のグローバル化が遅れているせいで、債券組成・販売に日本の大手証券会社が絡んでいないのが寂しいところだ。
2011/09/13 23:12
機械とテクノロジーに囲まれている昨今、もう「仕事がない」ということでそこまで悩まなくてもよいのではないか… それに失業保険もあるし、フードスタンプもあるし、仕事がなくともそこそこやっていける。みんな仕事・仕事・仕事と言いすぎだ
アメリカ人らしい、とてもシンプルで合理的な考え方だと思う。キリスト教は労働は神からの罰だと考えるので早くリタイアしたがるし、休日に出勤しようものなら「より罰を多く受けている人」として哀れみの視線を送られる。
だから働かない状態は単に罰を受けていない状態であるので、悪いことではない。他に生活を支える手段さえあれば(それが他人のカネからであっても)、仕事がな
