まず香港を知る 2

低い税率が富裕層を集める・作りだす


皆さんは、高い税率の国に住みたいですか?安い税率の国に住みたいですか? 税率が高くとも福祉や教育が充実していればいいですか? それとも最低限の国家の機能の維持だけを国に要求する代わり、税率が低いほうがいいですか?

香港の立場ははっきりしています。それはずばり「投資の街」。資産が増えるのを邪魔するもののひとつが税金です。この税金を出来るだけ低く抑えることで、世界のマネーをひきつけています。

 税の種類  香港  日本
 個人に対する税
 所得税  15%  最高37%
 消費税  なし  5%
 贈与税  なし  最高50%
 相続税  なし  最高50%
 キャピタルゲイン税  なし  20%
 法人に対する税
 法人税 16.5%   最高40.69%

この税率の低さを享受するため、資産家は香港に住み、またその資産を狙って様々な金融商品が香港にあふれることとなり、その金融商品を買い求めにさらに香港にマネーが集まる…という循環が生まれます。

また相続税・贈与税もないわけですから、子々孫々に財産を残したい人は家族ごと香港に引っ越してくる場合もあります。日本の資産家の方も、香港に移住して 来られる方は年々増えてきています。しかもそういう資産家の中でも香港で資産防衛のためにじっとしてらっしゃるわけではなく、香港でビジネスを起こし、それ でまた一財産を築かれる方もいます。

上記のような税制を利用して香港のお金持ちは世代を超えてお金持ちで居続けることが可能になります。例えば、香港では1980年代に 中国の開放政策を受けて、製造業・貿易業が発達しNIEs諸国(新興工業経済地域)の一つとなりました。

そして、その後中国への返還を受けて国際金融都市 として21世紀を迎えました。1980年代にお金持ちになった第一世代のお金が、贈与税、相続税なしにそのまま次世代に受け継がれていくのです。

中国本土 のお金持ちも勿論この制度を利用することは想像に難くありません。100が100のまま受け継がれて、さらに金融資産として大きくなっていきます。三世代 で考えると、たとえ運用成績が同じだとしても歴然とした差がでます。

たとえば、年運用利回り3%、世代ごとの投資運用期間は20年、日本のキャピタルゲイン税20%・相続税40%と仮定して計算した結果が以下のとおりです。

  香港 日本
第一世代スタート 100 100
第一世代相続前 180 180
第二世代スタート 180 98
第二世代相続前 325 177
第三世代スタート 325 97
第三世代相続前 587 175

3世代60年の運用で3.3倍もの差がひらきました。貧富の差はひとつの国の中だけではなく、国を超えて起こるのです。

整った制度インフラ


法律面でいうと、香港はイギリスの植民地であったことから欧米の法体系を採用しています。きちんとした法制度の中で投資を始めるというのはとても大切なことです。治安が悪く、政治体制がすぐに転覆され、投資金が没収されるような場所では安心して投資が出来ないからです。

また香港は金融の街であることから金融に関する法整備も充実しています。保険に関しては香港保険局(CIB)が、投資に関しては香港証券先物管理局(SFC)が絶大な権限を持って管理しています。

香港は金融の街ですので悪いイメージがついてしまうと、香港に投資家のマネーが集まってこなくなります。マネーが集まってこないと、それを狙う金融機関の競争も緩和され、金融シティたる香港の地位を揺るがすことにつながります。