ヘッジファンド 13戦略の概要
ここでは、クレディスイス・トレモントヘッジファンド指数の分類によりヘッジファンドの13戦略を簡単に説明する。
安く買って高く売るという通常のファンドがとる戦略を「ロングする」と言う。しかし、下落相場で株式を借り、まず売って、それを元手に安くなった株式を買い戻すことを「ショートする」という。
相場は下落するという読みが正しければ先に「高く売った」売値と「安く買った」買値の差額がリターンとなる。同じ株式についてロングと同時にショートをしておけば、市場がどうあれパフォーマンスは安定する。
逆に違う株式でロングとショートを同時に行ってもロングした株式は下がり、ショートした株式が上がれば大損する(いわゆる又裂き)。
裁定取引とは、市場のゆがみに着目し、異なる市場間で誤った値付け(ミスプライシング)がなされているものを一方の市場で安く買い、一方の市場で安く売ることを言う。
転換社債裁定取引をするヘッジファンドマネージャは通常転換社債をロングし、転換価格のミスプライシングがあれば株式転換前に当該株式をショートしてリスクをヘッジする。
ロングポジションとショートポジションをネットしたときに、ショートポジションがロングポジションより多いものをいう。ショートポジション割合が多いということは、下落相場でないとリターンを得られない。
ヘッジファンドの戦略の中でももっともリターンが悪い。2007年11月以降の下落相場ではややリターンは改善している。
ヘッジファンドにおける新興市場ファンドは、通常のファンドが投資する株式・社債だけにとどまらず通貨にも投資しM&A機会も狙う。舞台となる新興市場は中国、インド、ラテンアメリカ、東南アジア、東ヨーロッパ、アフリカなどである。
市場が未成熟なだけに裁定の機会も多い。もちろん新興市場ヘッジファンドは裁定の機会も狙う。したがってこの「新興市場」という名前は戦略を指すものではなく特定の地域を指す。
マーケットの動きに対して中立(ニュートラル)な株式をロング/ショートする。市場=インデックスの動きに反応しない(市場反応率を表すベータがゼロであるのが望ましい)国、地域、業種、資産クラスを選んで投資する。
ヘッジファンドの戦略の中でも良い成績をあげているのがこの分野であるが、より高いリターンを出すためにレバレッジ率(他人資本率)をあげているものが多いので注意すべきである。
この戦略は、企業同士の合併、訴訟、企業の破綻などのネガティブな「イベント」や、企業のスピンオフ、株式分割などの「イベント」が起こることを予想し、ロングあるいはショートしておき予想通りイベントが起こればリターンを稼ぐというもの。
投資先は株式はもちろん、社債や転換社債にも及ぶ。マーケット・ニュートラルと同様株式市場の影響を受けにくいので、ポートフォリオに組み込むと効果があがるヘッジファンド戦略のひとつである。
イベントドリブン戦略のなかでも特に企業の破綻の可能性に重点を置いたもの。企業が財政的に困窮し破綻に向かうプロセスでは、当該企業の株式や社債が必要以上に安く放出される。しかし改善の余地ある企業であれば、改善後証券価値が上昇した場合にその差額を狙う。
ディストレスト・ファンドは企業収益の改善を待って高値で売られるため、リターンの実現には時間がかかることが多い。
この戦略は証券の価値を上げたり下げたりするトリガーとなるイベントを利用する点は同じだがその対象は株式や債券だけにとどまらずバンクローンやメザニン債にまで及ぶ。
経済サイクルによって投資先アセットクラスを大きく変える戦略をとる柔軟性を持つものがおおい。
M&Aイベントをトリガーとし、買収価額と現在取引されている価額との差額を利用しロング/ショートを使ってリターンを生成する。リスク・アービトラージの「リスク」とは、買収が不調に終わる「リスク」のことである。
確定利付債アービトラージ戦略は、確定利付債取引における市場間の価格のゆがみに着目しサヤ取りを行うもの。高いほうを売り安いほうを買い、その差額がリターンとなる。
投資対象は金利スワップ、国債、先物等がある。クレジットクランチの元凶となった不動産担保証券も取引対象とされる。
マクロ経済から見た場合、すなわちトップダウンアプローチで政治の流れや経済の流れがいかに株式・通貨・金利・商品市場の動向に影響を及ぼすかに着目したもの。
この戦略ではありとあらゆるもの・市場が投資対象となる。
過去のデータに基づき、そこに一定のトレンドを見出して機械的に取引をするもの。ロング/ショート両方のポジションを持つが、どちらのポジションも時と場合によって変化する。
世界最大のヘッジファンドであるマン・インベストメンツ社のヘッジファンド「AHL Diversified Futures」はこの戦略をとっている。
マルチストラテジーは、ヘッジファンドの各戦略を組み合わせることでより安定したリターンを狙う。上記戦略には市場が上向きのときリターンを出すもの、下向きのときリターンを出すもの、上向き下向き関係ないものとあるが、経済サイクルにあわせてヘッジファンドを組み替える。
多数のヘッジファンドを組み合わせて構成されるので、ファンド・オブ・ヘッジファンズとも言われる。
株式 ロング・ショート Long / Short Equity
安く買って高く売るという通常のファンドがとる戦略を「ロングする」と言う。しかし、下落相場で株式を借り、まず売って、それを元手に安くなった株式を買い戻すことを「ショートする」という。
相場は下落するという読みが正しければ先に「高く売った」売値と「安く買った」買値の差額がリターンとなる。同じ株式についてロングと同時にショートをしておけば、市場がどうあれパフォーマンスは安定する。
逆に違う株式でロングとショートを同時に行ってもロングした株式は下がり、ショートした株式が上がれば大損する(いわゆる又裂き)。
転換社債裁定取引 Convertible Arbitrage
裁定取引とは、市場のゆがみに着目し、異なる市場間で誤った値付け(ミスプライシング)がなされているものを一方の市場で安く買い、一方の市場で安く売ることを言う。
転換社債裁定取引をするヘッジファンドマネージャは通常転換社債をロングし、転換価格のミスプライシングがあれば株式転換前に当該株式をショートしてリスクをヘッジする。
ショート・バイアス Dedicated Short Bias
ロングポジションとショートポジションをネットしたときに、ショートポジションがロングポジションより多いものをいう。ショートポジション割合が多いということは、下落相場でないとリターンを得られない。
ヘッジファンドの戦略の中でももっともリターンが悪い。2007年11月以降の下落相場ではややリターンは改善している。
新興市場 Emerging Market
ヘッジファンドにおける新興市場ファンドは、通常のファンドが投資する株式・社債だけにとどまらず通貨にも投資しM&A機会も狙う。舞台となる新興市場は中国、インド、ラテンアメリカ、東南アジア、東ヨーロッパ、アフリカなどである。
市場が未成熟なだけに裁定の機会も多い。もちろん新興市場ヘッジファンドは裁定の機会も狙う。したがってこの「新興市場」という名前は戦略を指すものではなく特定の地域を指す。
マーケット ニュートラル Equity Market Neutral
マーケットの動きに対して中立(ニュートラル)な株式をロング/ショートする。市場=インデックスの動きに反応しない(市場反応率を表すベータがゼロであるのが望ましい)国、地域、業種、資産クラスを選んで投資する。
ヘッジファンドの戦略の中でも良い成績をあげているのがこの分野であるが、より高いリターンを出すためにレバレッジ率(他人資本率)をあげているものが多いので注意すべきである。
イベント ドリブン Event Driven
この戦略は、企業同士の合併、訴訟、企業の破綻などのネガティブな「イベント」や、企業のスピンオフ、株式分割などの「イベント」が起こることを予想し、ロングあるいはショートしておき予想通りイベントが起こればリターンを稼ぐというもの。
投資先は株式はもちろん、社債や転換社債にも及ぶ。マーケット・ニュートラルと同様株式市場の影響を受けにくいので、ポートフォリオに組み込むと効果があがるヘッジファンド戦略のひとつである。
ディストレスト Disstressed
イベントドリブン戦略のなかでも特に企業の破綻の可能性に重点を置いたもの。企業が財政的に困窮し破綻に向かうプロセスでは、当該企業の株式や社債が必要以上に安く放出される。しかし改善の余地ある企業であれば、改善後証券価値が上昇した場合にその差額を狙う。
ディストレスト・ファンドは企業収益の改善を待って高値で売られるため、リターンの実現には時間がかかることが多い。
イベント ドリブン マルチストラテジー Event Driven Multi Strategy
この戦略は証券の価値を上げたり下げたりするトリガーとなるイベントを利用する点は同じだがその対象は株式や債券だけにとどまらずバンクローンやメザニン債にまで及ぶ。
経済サイクルによって投資先アセットクラスを大きく変える戦略をとる柔軟性を持つものがおおい。
リスク アービトラージ Risk Arbitrage
M&Aイベントをトリガーとし、買収価額と現在取引されている価額との差額を利用しロング/ショートを使ってリターンを生成する。リスク・アービトラージの「リスク」とは、買収が不調に終わる「リスク」のことである。
確定利付債 アービトラージ Fixed Income Arbitrage
確定利付債アービトラージ戦略は、確定利付債取引における市場間の価格のゆがみに着目しサヤ取りを行うもの。高いほうを売り安いほうを買い、その差額がリターンとなる。
投資対象は金利スワップ、国債、先物等がある。クレジットクランチの元凶となった不動産担保証券も取引対象とされる。
グローバル マクロ Global Macro
マクロ経済から見た場合、すなわちトップダウンアプローチで政治の流れや経済の流れがいかに株式・通貨・金利・商品市場の動向に影響を及ぼすかに着目したもの。
この戦略ではありとあらゆるもの・市場が投資対象となる。
マネージド フューチャーズ Managed Futures
過去のデータに基づき、そこに一定のトレンドを見出して機械的に取引をするもの。ロング/ショート両方のポジションを持つが、どちらのポジションも時と場合によって変化する。
世界最大のヘッジファンドであるマン・インベストメンツ社のヘッジファンド「AHL Diversified Futures」はこの戦略をとっている。
マルチ ストラテジー Multi Strategy
マルチストラテジーは、ヘッジファンドの各戦略を組み合わせることでより安定したリターンを狙う。上記戦略には市場が上向きのときリターンを出すもの、下向きのときリターンを出すもの、上向き下向き関係ないものとあるが、経済サイクルにあわせてヘッジファンドを組み替える。
多数のヘッジファンドを組み合わせて構成されるので、ファンド・オブ・ヘッジファンズとも言われる。
香港金融ナビ:ファンド
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