ヘッジファンド 手数料とリスク

ヘッジファンドの手数料


ヘッジファンドは年間マネジメント費も通常のファンドよりも高く、しかも通常のファンドには見られない「成功報酬」が手数料として徴収されることが多い。

年間手数料が高いうえに成功報酬まで取るわけであるから、ヘッジファンドに投資するにはかなり高いコストを払っていることになる。しかし良好なリターンを出しているヘッジファンドへはあまりにも人気になり新規受付をシャットダウンするところも多い。

  通常のファンド ヘッジファンド
年間マネジメント費 0.5% - 3% 2%-5%
成功報酬 ほとんどなし 20%-30%

成功報酬は単にリターンを上げただけでは得られず、「過去最高値を超えた場合に、現在の最高値との差額の20%」を成功報酬とするところが多い。たとえば、時価総額100万円のヘッジファンドが90万円になり、その後回復し110万円になったとすると、成功報酬は110から90をひくのではなく、過去最高値である100を引く。差額の10に20%をかけた2万円が成功報酬となる。

この成功報酬制度をハイ・オン・ハイ(High on High)方式あるいはハイウォーターマーク(High Water Mark)式という。ヘッジファンド業界の人間は、年間マネジメント費と成功報酬を続けて読む。たとえば年間マネジメント費2%、成功報酬20%だとすると「私が運営するヘッジファンドは2の20でやってます」という。

勢いのあるヘッジファンドのマネージャは信じられないくらいリッチであることが多い。ちなみに2007年の一番稼いだヘッジファンドマネージャの年収は3000億円であった。


ヘッジファンドのリスク


ファンドのリスクに加えてヘッジファンド固有のリスクには以下のようなものがある。

規制外リスク


ヘッジファンドはその投資手法の複雑さから一般には公募されていないことが多い。また、ヘッジファンドもそもそも私募債という形式をとり、私募債に応募できる人数は法律上限られていることから公募を前提としていない。

したがって、普通のファンドのような規制を受けず、そのためありとあらゆる手法が駆使できるのである。一般のファンドの投資手法が「安く買い、高く売る」手法に限られるのは一般の投資家がそいうった手法を理解できるからでもある。

逆に規制を受けない分だけファンドがうまくいかなかった場合、「投資手法を理解していなかったから」という理由では保護されない。実際に1年間で500~800のヘッジファンドが潰れている。新しくスタートするヘッジファンドの数が多いので、総体としては増えている。

レバレッジ リスク


ヘッジファンドの戦略によっては、他人資本を借り入れて(レバレッジをかけて)投資をしているものもある。投資対象の価値が下がらなければいいが、いったん下がると利息支払いに追われてバーストしてしまう。

レバレッジ率は数字で表される。レバレッジ率1とは、他人資本なし、自己資本のみのことである。10になると、他人資本9、自己資本1である。

レバレッジ率を下げることはリターンを下げることにもつながりかねないので、レバレッジ率を適切に管理しつつ投資家を納得させるリターンを生成することがヘッジファンドマネージャには求められる。

ディスクロージャー リスク


ヘッジファンドの投資戦略はいわば秘伝のタレなので外部に漏れることはほとんどない。それは投資家に対しても公開されることはない。ただ最近は規制が厳しくなりヘッジファンドにもディスクロージャの声が各国であがっている。

有名なヘッジファンド 破綻事件



1998年9月 米国ヘッジファンドLTCMがロシアの国債支払停止により破綻(34億米ドル損失)
2006年9月 米国ヘッジファンド、アラマンス・アドバイザーズが天然ガス市場暴落により破綻(56億米ドル損失)

これらのヘッジ・ファンド破綻の原因は一つの市場に資金を傾けすぎたことにある。


2007年には以下のヘッジファンドが閉鎖に追い込まれた。

米国五大証券の一つベアスターンズ傘下のヘッジファンド破綻(サブプライムショックのきっかけになった)
米国投資会社カーライル・グループ傘下カーライル・キャピタル破綻
オランダヘッジファンド、グローバル・オポチュニティーズ・キャピタル解約の停止を表明
米国地方債専門ヘッジファンドブルー・リバー・アセット・マネジメント新規旗艦ファンド閉鎖

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これらのヘッジファンドの特徴として「大きなリターンを追い求める結果、過剰にリスクをとったこと」が上げられる。

香港金融ナビ:ファンド

No.1ファンド 概要
No.2ファンド メリットとデメリット
No.3ファンド 手数料とリスク
No.4ヘッジファンド 概要
No.5ヘッジファンド 13戦略の概要
No.6ヘッジファンド 13戦略の時価総額と月次リターンの推移
No.7ヘッジファンド 手数料とリスク
No.8ファンド/ヘッジファンド 購入方法
No.9香港の積立強制基金(MPF)