移民ビジネス

2008/01/19 07:00
先日、中国からの移民を受け入れることを専門とするビジネスを展開している会社の社長と会食する機会があった。そこで、「日本からの移民ビジネスは成立するか」という話題で盛り上がった。

li yundi

↑香港移民の一中国人ピアニスト、ユンディ・リ。私の大好きなピアニストの一人。


結論から言うと、日本人の移民というとカナダ・オーストラリアの英語圏の国か、マレーシア・タイとか、温暖で物価の安いところは聞くが香港に移民というのは聞いたことがないので香港だけを専門に扱う移民ビジネスは成立しないだろう、という結論になった。

香港人は、中国返還の際に人口の1%、およそ6万人が国外へ移民したという。6万人というとものすごい人数だが、逆に言えば中国への国土の返還という大事件があっても人口の100人に1人しか国外へ脱出していない。

フット・ワークの軽い香港人ですらそうである。良くも悪くもフット・ワークの重い日本人であれば、いくら経済状況が悪くなろうとも外国に逃亡するはずがない。フットワークの軽さは香港人の100分の1、そうなると、たとえば50年後日本が中国に併合されるとしても人口0.01%、50年後には人口1億人くらいになってるはずだから1億人の0.01%で10,000人。

1万人の中で、あえて香港に移民したい人というのはどれくらいいるのだろう。香港に移民するとすれば、投資移民が現実的な選択となろうが、投資移民ビザを取得するためには1億円香港政府の認めるファンドに投資しなければならない。

1万人の中で、甘めに見積もって10%香港に行きたいとして1,000人。1,000人を色んな業者で取り合うわけだから、全然割りに合わない…

中国からの投資移民は、年々増えているらしい。投資額も、ぴったり1億円ではなく、何十億の人もいる。ビジネス・パートナーも北京語を真剣に習い始めた。北京語のできる弁護士は、なんとイスラム語を習い始めている。共通点は、もちろんマネー。香港は、マネーの匂いのする方向に、じつに素早くアジャストしていく。

金融立国・香港のDNAは、マネーの匂いのする方向に躊躇なくアジャストしていくその動物性にあるのかもしれない…

オマケ。2000年ショパン・ピアノコンクール最終ステージのユンディ・リ