ヨーロッパ、報酬制限導入へ

2010/07/08 23:31
1

EUコミッショナーのMichel Barnier。「もう銀行は今後のようにはいかない」


銀行のボーナスについて、世界で一番厳しい基準を取り入れたEU。香港の金融業界では昨年まで「民間の報酬を規制するなんて出来っこない」と言われていたが。

出来っこない、の理由はひとつ。民間の会社である銀行に対し公共部門がボーナスがいくらかなんて知った事ではないだろうというある種のわがままである。

公的資金を受け入れている時点で銀行は民間企業の性質を失うわけだが、金融機関の人間というのはこの点を聞きたくないらしい。

新しく導入されるルールでは、バンカー(CEOや重要幹部)のボーナスの40%-60%は将来3年間にわたってクローバック対象となる。すなわちパフォーマンスが悪ければ「返さなければいけないカネ」ということになる。

報酬規制の趣旨は過剰なリスクテイクを避けることにあるが果たしてこの規制は有効だろうか。バンカーは極限まで拡大志向であり四半期ごとに厳しく結果が問われているだけに、クローバックを恐れて経営をしていればCEOをクビになってしまうという(バンカーにとっては)本末転倒な事態を招きはしないか。

また報酬体系を見なおしてクローバック部分が20%の確率であると仮定し20%分余計にボーナスを支払うことにもなりうる。

預金準備比率や市場のルールを変えないとリスクテイク的態度は変わらない。というか変えられない。報酬制限を強制的にしてみても、リーマン・ショックはまた必ず起こる。