年金に対する意識の変え方

2010/06/17 23:58
日本で働いていたとき、年金というのは「自分のおカネ」じゃなくて「政府のおカネ」すなわち税金という考え方がとても強かったと思う。誰に教えてもらったわけでもないのに、年金が戻ってくるなんて考えもしていなかった。

しかし、香港に来てから意識がかわったのは、制度のせいである。香港はサラリーマンでも確定申告をしなければならない。毎年一回、僕は赤紙ならぬ「緑紙」と読んでいるものが届く。緑紙は香港の国税局にあたる、Tax Revenue Departmentから届く紙だ。

人間、一度手に入れたものを手放すのは非常に惜しい。税金はキチンと支払わなければいけないのは頭ではよく分かっているものの、実際に財布からお札に羽根がついてヒラヒラ出ていくのを見るのは悲しい。しかし、一度出て行ったものが帰ってくるのは嬉しい。

悲しいから、何が控除になるのか、何が経費になるのかよく調べる。使える控除があるのであれば堂々と使い、会社の経費で落とせるものはバンバン落とす。

しかし日本では全てが受身で思考停止状態だ。そもそも税金が高いという意識すらあまりなかった。そして年金に対してもおカネがヒラヒラと出ていくのは悲しくなかった。

したがって年金の使い道など、年金関連の天下り団体やグランピアなどという建物に拠出されていても自分とは関係がないものという意識。

香港ではMPF、強積金が年金にあたるが、日本にいた時と違ってヒラヒラと一度出て行ってまた帰ってくると思ったらMPFに対する手数料に非常に敏感になった。香港の年金は民間が運用しているが、各社もそれに感づいて手数料をどんどん下げてきている。

日本での年金の考え方を変えるのであれば、サラリーマンもすべて確定申告制度にすれば良い。一度自分のカネになった(と勘違いし)、年金をしぶしぶ支払った、しかし運用次第で帰ってくるカネが変わるかもしれない、と思ったら絶対必至になって使い方を絶対チェックするはずだ。