BRICs教祖 マークモビアス

2010/03/04 23:08


BRICsという言葉を考え出したのはゴールドマン・サックスのチーフ・エコノミストのオニール氏であったが、BRICsの運用といえばやっぱりマークモビアス氏だろう。彼が運用するフランクリン・テンプルトンのBRICsファンドの運用についての受け答え(抄)。

BRICs株式市場は2009年度中は莫大な資金の流入があったが、2010年度中もこの傾向は続くと思うか。だとすれば理由は。

BRIC市場は長期ではよいパフォーマンスを残すと思うが、短期では荒れる。なので投資期間としては少なくとも4,5年はみておきたいところだ。

BRICs中、2010年はどの株式市場が他と比較してアウト・パフォームすると考えるか。

どれかひとつだけを抜き出すのは難しい。ただロシアの株式市場は魅力的なレベルに落ち着くまでは買い控えるかもしrない。

BRICsではどの業種を、好むか。多くの投資家は消費関連株式を選択しているが。

2つある。資源関連と商品関連。資源関連に関しては、原油、鉄、ニッケルやプラチナなどを生産する会社。消費関連に関しては商業銀行、小売業、消費サイクルの早い製品を生産する会社等。

資源関連は大きく価格が上昇したので投資家はこのあたりでポートフォリオ・アロケーションを変更するほうがいいか。すなわちブラジル・ロシアのマーケットは資源関連株に大きく左右されるが、インド・中国は依存の度合いが低いからこれらの国々にシフトする必要があるか。

資源価格に関してはこれからもアップ・トレンドが見込まれる。米ドルも弱いままだし、また世界の成長を長期でみた場合、需給関係が逼迫することが考えられるからだ。ただし投機的動きが活発化してくればこのアップ・トレンドは非常に不安定なものになるだろう。

BRICsではバブルも懸念されるが、その点についてはどう考えているか。

たしかにホットマネーは世界中にあふれている。デリバティブ市場のボリュームは600兆米ドルといわれている。これは世界が1年間に生み出す富の10倍以上にあたる。こういった投機的マネーはアメリカ不動産市場の例をひくまでもなく容易にバブルを形成する。そしてこれらのバブルがはじければ当然BRICs市場もその影響を免れないだろう。

2010年の中国株式市場についての見立ては。

ⅰ 輸出高のペースが弱まるか、やや改善するだろう。弱い輸出は国内製造業に影響を及ぼすが、もし改善することがあればそれは国内株式市場にもいい影響をもたらす。

ⅱ 人民銀行の出口戦略。信用残を減らし財政引締めをはじめている。ただ証券市場への影響を考慮しながら引き締めは行われるであろうから、証券市場を混乱させる強引なやりかたは考えにくい。

ⅲ 資産バブルの懸念。人民銀行が注視しているのもこの資産バブルだ。放ったらかしにされると長期にわたって証券市場に悪影響を及ぼす。現状のところ人民銀行はこの点については良い仕事をしている。