中国とゴールドにオーバーウェイトする理由
2010/02/19 23:51
ジョージ・ソロスは先日のダボス経済会議で「ゴールドは究極のバブルだ」と発言していた。この発言と過去3年の金相場の流れをみれば、「ドルは値段が上がりすぎて大きなバブルとなっているから保有は控えるべきだ」と解釈するのが素直だろう。
だが、ソロスはその後ゴールドを買い増している。ソロスが「ゴールドは究極のバブルだ」と言ったのは、既にバブルを迎えているのではなくこれからバブルを迎えるのだという示唆であった。
アメリカの証券管理局の報告によると、ソロスは金ETFの保有割合を増加させている。当然のことながら、ソロスはゴールドの価値が今後も上昇すると読んでいるわけである。
ゴールドが上昇するのは主にドルが弱くなるからである。工業用・宝飾用のゴールドの需要は取引総残高と比較して4%程度といわれているから、ゴールドに実需はないといってよい。
ドルが弱くなるのは米国の覇権度合いが薄まっていくということであり、米国の覇権度合いが薄まっていくということは経済が弱体化していくということでもある。
すなわちソロスは今後も米国経済は弱体化していくだろうと読んでいるわけだ。
米国の失業率が改善しておらず、足元の景気は堅調とはいいがたいながらも連銀が公定歩合を75bpsまで上げた。連銀の公定歩合の早期上昇に関して警鐘を鳴らしていたノーベル経済学者のポール・クルーグマンがどう言っているか気になってNYタイムズの彼のコラムを覗いてみたものの、最新号はカリフォルニア州の破綻についてであった(コラムのほうがタイミングが早かった)。
また、中国が米国債の売り圧力を強めているということは人民元を切り上げる用意があるということでもある。国家主席のフージンタオは人民元の切り上げは2010年上半期中は絶対ない」としているものの、彼らの国家戦略においてドルが弱含めば前言撤回など容易に考えられること。
ドルが今後強くなっていく可能性と人民元が今後強くなっていく可能性を天秤にかければやはり後者の可能性のほうが圧倒的に大きいので、中国関連のポジションとゴールドのポジションは以前にまして重要になってくる。


