ワイン・ティスティング
2010/02/06 23:23
私が所属するIFA事務所のAMGで、金曜日の夜に開かれた「ワイン・ティスティング・ディナー」。AMGには100人以上アドバイザーが在籍しているものの、ヨコのつながりはあまり強くないため度々このようなイベントが開かれるのです。
ワイン・ティスティング。その、なんともオトナな響き。ちなみに私はワインのことは全然分かりません。安物のワインと高級なワインを比べて飲んでもどちらが上等かは判別出来ない自信があります。
それにしてもオトナになればワインくらいたしなめ、というのは一体誰が言い出したのでしょうか。ワインを分からないオトナはオトナでないとも言わんばかりです。
このワイン・プレッシャーと似たような空気感は、中高生のころに経験済。野球のことを分からないソレです。
地元関西では、阪神ファンであることを生まれながらに義務付けられます。義務付けられているのは仕方ありません。日本人に生まれた限りは箸の作法を知っておかなければいけないのと同じように、関西人に生まれた限りは阪神ファンでいなければならないのです。その土地に生まれたことで背負わなければならない十字架はどこにでもあるのです。
しかし中には十字架を背負いきれない異端児もいます。ただ、その異端児をそっとしておいてくれればいいのですが。ペナントレースが始まると教室の男子達は阪神vs他球団の話題でもちきり。
「八回裏ツーアウト満塁からの2球目が良かった」「あのバッターが打席に立つときの右足のポジションが最近ちょっと変化している」など、コアな話が出来る男子ほど男子の中ではポイントが高い。そういった野球話を仲間と話すことで、中高生男子の「熱い男子感」というのは作られます。
その「熱いポイント」を共有出来ればいい友達になれる。
しかし私のように阪神が前日に勝ったか負けたか、今何位なのか、そもそも阪神ってセ・リーグなのかパ・リーグなのかも知らない男子などはいつしか「あいつは使えないやつだ」「あいつは関西人じゃない、宇宙人だ」等レッテルを貼られついには人格を否定されてしまうのです。
しかもスポーツが出来ずに勉強だけ突出して出来る男子などは特に悲惨な迫害を受けるわけです(私は幸い比較的スポーツは得意で勉強も幸い特別できる生徒ではなかったので特に迫害されることはありませんでしたが)
野球にまったく興味がないにも関わらず、ついつい夜のスポーツニュースで阪神が勝ったか負けたかをチェックせざるを得ず、しかしそんな周囲に合わせてしまう自分に嫌気を感じながら中高時代を過ごし、野球ファッショ・野球魔女狩りからようやく逃げることが出来たと思っていたのもつかの間、オトナになると次はワインが待っていました。
ただ私ももう今年で33歳。オトナです。若者になく、オトナにある特権のひとつとして「空気を読めなくても構わない」ということがあげられます。オトナは自我が確立してしまっているので人と違うことが全然苦になりません。またオトナは忙しいから他のオトナをかまってるヒマがないというのも事実でしょう。
他のオトナたちは基本優しいので、空気読めないオトナに対してどうこう言うことはありません。オトナたるもの、ワインくらいたしなまないといけないという無言のプレッシャーに対しても世界の中心でこう叫ぶことができます。
私、ワイン分かりません
ワインのうんちくを2時間語ることは出来ませんが、私がいかにワインを知らないかについては5分くらい語ることが出来ます(およそ生産性のない話ですが)。もともと味のストライクゾーンが広く、なんでも「おいしい!」と思ってしまうのでワインが醸し出す(らしい)繊細の味の機微というのは私にとって豚に真珠。そんな私がワイン・ティスティングに参加する理由はただ一つ。
タダで好きなだけ酒が飲める

タダで酒が飲めると聞いてやってきました。会場のロイヤル香港ヨットクラブ。銅鑼湾近く。かつては白人しか入れない場所であったという由緒ただしいところ。ウェイターもセーラーを着、雰囲気満点。

厳格な英国様式なのでしょう。ウェイターがひざにナプキンをかけるのも、水・ワインを注ぐのも、料理をサーブするのもすべてレディー・ファースト。
男女同権が叫ばれて久しいですが、こういった様式美としての男女差別というのはあって然るべきだと思います。逆に土俵にしても大峰山にしてもオーガスタにしても女性お断りのところは多いですが、ああいうのも、ある種の様式美を堅持するための差別。オーガスタにゴルフ会員権をもつジェントルマンは女性をないがしろにしたりは絶対しません。

なにやらワイン・リストのようなものが面前にありました。私には、こういうところに来るといつも「牛丼食べたい」と思ってしまう悪いクセがあります。
ワイン・ティスティングが始まりました。講師のような方が出てきてワインの作り方や製法、天候と湿度が味に及ぼす影響について学校の授業のように語り始めます。

いちおうフムフムと聞いているフリはしつつ目の前にそそがれるワインをガバガバ飲んでいきます。差し出される大麦パンのおいしいことおいしいこと。固くなく、臭くなく。
「ボルドー、ブルゴーニュ、ロワール、アルサス、ナントカカントカ」 先生は一生懸命に教えてくださってます。僕は一生懸命に目の前のワインを飲んでます。

産地が違うAとBとで飲み比べてみましょう、ということで飲み比べてみました。どちらもおいしい。好き嫌いはない。すいませーん、違いが分からないのでもう一杯頂いていいですか?
ティスティングと銘打つからには違いが分かるオトナになって帰りたい、「ワイン、少し分かるよ」と人に言ってみたいと少し意気込んではいましたが、次々と注がれるワインを飲み干すうちにすっかり酔っ払ってそれぞれのワインの味の違いどころか飲んでる液体がワインなのか日本酒なのかも分からないくらい酔っ払って帰りました。
ワイン・ティスティング。その、なんともオトナな響き。ちなみに私はワインのことは全然分かりません。安物のワインと高級なワインを比べて飲んでもどちらが上等かは判別出来ない自信があります。
それにしてもオトナになればワインくらいたしなめ、というのは一体誰が言い出したのでしょうか。ワインを分からないオトナはオトナでないとも言わんばかりです。
このワイン・プレッシャーと似たような空気感は、中高生のころに経験済。野球のことを分からないソレです。
地元関西では、阪神ファンであることを生まれながらに義務付けられます。義務付けられているのは仕方ありません。日本人に生まれた限りは箸の作法を知っておかなければいけないのと同じように、関西人に生まれた限りは阪神ファンでいなければならないのです。その土地に生まれたことで背負わなければならない十字架はどこにでもあるのです。
しかし中には十字架を背負いきれない異端児もいます。ただ、その異端児をそっとしておいてくれればいいのですが。ペナントレースが始まると教室の男子達は阪神vs他球団の話題でもちきり。
「八回裏ツーアウト満塁からの2球目が良かった」「あのバッターが打席に立つときの右足のポジションが最近ちょっと変化している」など、コアな話が出来る男子ほど男子の中ではポイントが高い。そういった野球話を仲間と話すことで、中高生男子の「熱い男子感」というのは作られます。
その「熱いポイント」を共有出来ればいい友達になれる。
しかし私のように阪神が前日に勝ったか負けたか、今何位なのか、そもそも阪神ってセ・リーグなのかパ・リーグなのかも知らない男子などはいつしか「あいつは使えないやつだ」「あいつは関西人じゃない、宇宙人だ」等レッテルを貼られついには人格を否定されてしまうのです。
しかもスポーツが出来ずに勉強だけ突出して出来る男子などは特に悲惨な迫害を受けるわけです(私は幸い比較的スポーツは得意で勉強も幸い特別できる生徒ではなかったので特に迫害されることはありませんでしたが)
野球にまったく興味がないにも関わらず、ついつい夜のスポーツニュースで阪神が勝ったか負けたかをチェックせざるを得ず、しかしそんな周囲に合わせてしまう自分に嫌気を感じながら中高時代を過ごし、野球ファッショ・野球魔女狩りからようやく逃げることが出来たと思っていたのもつかの間、オトナになると次はワインが待っていました。
ただ私ももう今年で33歳。オトナです。若者になく、オトナにある特権のひとつとして「空気を読めなくても構わない」ということがあげられます。オトナは自我が確立してしまっているので人と違うことが全然苦になりません。またオトナは忙しいから他のオトナをかまってるヒマがないというのも事実でしょう。
他のオトナたちは基本優しいので、空気読めないオトナに対してどうこう言うことはありません。オトナたるもの、ワインくらいたしなまないといけないという無言のプレッシャーに対しても世界の中心でこう叫ぶことができます。
私、ワイン分かりません
ワインのうんちくを2時間語ることは出来ませんが、私がいかにワインを知らないかについては5分くらい語ることが出来ます(およそ生産性のない話ですが)。もともと味のストライクゾーンが広く、なんでも「おいしい!」と思ってしまうのでワインが醸し出す(らしい)繊細の味の機微というのは私にとって豚に真珠。そんな私がワイン・ティスティングに参加する理由はただ一つ。
タダで好きなだけ酒が飲める
タダで酒が飲めると聞いてやってきました。会場のロイヤル香港ヨットクラブ。銅鑼湾近く。かつては白人しか入れない場所であったという由緒ただしいところ。ウェイターもセーラーを着、雰囲気満点。
厳格な英国様式なのでしょう。ウェイターがひざにナプキンをかけるのも、水・ワインを注ぐのも、料理をサーブするのもすべてレディー・ファースト。
男女同権が叫ばれて久しいですが、こういった様式美としての男女差別というのはあって然るべきだと思います。逆に土俵にしても大峰山にしてもオーガスタにしても女性お断りのところは多いですが、ああいうのも、ある種の様式美を堅持するための差別。オーガスタにゴルフ会員権をもつジェントルマンは女性をないがしろにしたりは絶対しません。
なにやらワイン・リストのようなものが面前にありました。私には、こういうところに来るといつも「牛丼食べたい」と思ってしまう悪いクセがあります。
ワイン・ティスティングが始まりました。講師のような方が出てきてワインの作り方や製法、天候と湿度が味に及ぼす影響について学校の授業のように語り始めます。
いちおうフムフムと聞いているフリはしつつ目の前にそそがれるワインをガバガバ飲んでいきます。差し出される大麦パンのおいしいことおいしいこと。固くなく、臭くなく。
「ボルドー、ブルゴーニュ、ロワール、アルサス、ナントカカントカ」 先生は一生懸命に教えてくださってます。僕は一生懸命に目の前のワインを飲んでます。
産地が違うAとBとで飲み比べてみましょう、ということで飲み比べてみました。どちらもおいしい。好き嫌いはない。すいませーん、違いが分からないのでもう一杯頂いていいですか?
ティスティングと銘打つからには違いが分かるオトナになって帰りたい、「ワイン、少し分かるよ」と人に言ってみたいと少し意気込んではいましたが、次々と注がれるワインを飲み干すうちにすっかり酔っ払ってそれぞれのワインの味の違いどころか飲んでる液体がワインなのか日本酒なのかも分からないくらい酔っ払って帰りました。

