ガイトナーの証言から

2010/01/27 23:31


ガイトナーは

AIGを潰して経済を大混乱に陥らせるか、国民の血税を用いてAIGを救済するかは究極の選択だった

と議会で証言している。究極の選択は正しい選択だったと思う。AIGが倒産することのインパクトはリーマンの100倍にもなるはずである。数千万人の保険契約が反故になり、CDS契約も反故になるというのを考えただけでまさにカタストロフだ。

AIGの活動は法的規制を受けていない活動をしていた。企業は法律に反しない限り利益を最大化する生き物なので、AIGの欲の皮が突っ張っていたと批判するのは簡単だが問題はそこではない。

レバレッジをかけて儲けるという行為の蜜の味を銀行たちは知ってしまった。今更、それを止めてまともな商売しましょうなんて面倒でやってられない。

投資銀行で働く人たちのごく一部がそうやって過剰なリスクテイクをしているだけであり、ほとんどの人たちは地道な仕事をしているだけだ。今回の金融危機だって、銀行で過剰にリスクテイクしていた人たち100人くらいが引き起こしたといっても過言ではないだろう。

100人が金融経済を通じて様々な人達の生活を破壊するわけであるから、それはグローバルで制度設計が間違っていたというほかない。そこそこ優秀な大学を出て、過剰にリスクテイクすれば大金が転がり込んでくるわけだから、人々の倫理観まで変えてしまったに違いない。ふつうに働く、ということがバカらしくなってくる。

オバマ大統領は今後、大幅な「チェンジ」を行っていくということだが、そういう濡れ手に粟な職業倫理も変えていくのだろうか。