香港金融人インタビュー 津田弁護士・マイペースな突破力 3/5
2009/07/01 02:26
小椋 : 今の奥さんにフラれつつ、飲みとコンパの司法修習時代を過ごされ、そこから弁護士登録費用を事務所に立て替えてもらいながらも法律事務所に入所されたわけですね。
津田先生 : そうですね。専門は企業法務です。ただ大企業のお抱え弁護士と違って業務が細分化されていませんから、著作権、地手財産、労働問題、破産、契約書作成、そして今やってる株主総会対策なんかもやります。
小椋 : 最初に入所された事務所はどんな事務所でした?
津田先生 : 最初に入った事務所は弁護士20人くらいの、東京の中堅事務所でしたね。
小椋 : そこでいきなり中国法務を担当された?
津田先生 : いや、それはないです。司法試験に合格した後、中国に興味を持ち、弁護士になったわけですが自分なりのキャリアプランはしっかりありました。
いきなり中国の法務をやるのは、自分のキャリアプランと違う、と。
小椋 : 違うとは?
津田先生 : 中国法務やったら、当たり前の話ですけれど中国人にはかなわんわけですよ。彼らは中国の商習慣、ビジネスマナーを知って、中国語を自在にあやつって、日々中国の案件にかかわっているわけですから。
同じ土俵で勝負しても負けるに決まっているわけで。
小椋 : そりゃそうでしょうね。
津田先生 : 私たち弁護士も、座ってるだけで仕事が入ってきた一昔前と異なっていましてスペシャリティを求められます。大学は理系の弁護士とか、特許扱える弁理士資格も持ってる弁護士とか。そういうスペシャリティが。
となると、自分のスペシャリティは何やと考えたときに、日本のきっちりした法律業務を土台に持った上でかつ中国の法律業務にも精通している弁護士になろうかと。
小椋 : あくまでも日本から出発する感じですね。
津田先生 : そうです。やっぱり僕が今所属している、近藤丸人法律事務所は日本の法律事務所なんで、クライアントも当然日本の会社が多く、日本からビジネスに投資をしたりする案件が多いのです。
小椋 : なるほどね。ところで、最初に入所した法律事務所から転所されているようですが、それには何か理由があるんですか。
津田先生 : あります。もともと僕はあんまり大きな事務所に入りたくなかったんですよ。東京でも弁護士が100人クラスの事務所は10前後ありますけれども、そういうところを避けて面接してました。
小椋 : 大きなところを避けてたという理由は?
津田先生 : やっぱり親が中小企業の経営者やったということもありますけれども、大企業は法務も細分化されているし、僕ら弁護士が関われるのは法務担当の人やったり商品担当の人やったりと、社長じゃないわけです。
その点中小企業であれば社長と直接話できますね。それはすなわち弁護士がその会社の全体の業務をみながら、経営視点でリーガルのサポートが出来るってことなんです。すなわち参加型法務というか、アクティブ法務というかそういうイメージです。
小椋 : 大手やとそれが出来ないと。
津田先生 : 大手だと案件規模が大きいという意味でやりがいはあるのですが、中小事務所の場合は規模は大きくなくともむしろ幅広い法律分野をカバーすることが求められます。
色々な経験を積む中でスペシャリティを見つけたいという元々の私のキャリアプランにより合致している、という理由で大手からの移籍を考えました。今の事務所は、日本国内の企業法務だけでなく、中国・香港方面の法務も扱っていますから、私のイメージにぴったりだったということもありますね。
小椋 : いろいろ伺っておりますけれども、弁護士にキャリアプランというのは必要なもんなのでしょうか?
明日も続きます。

