パニックになるな!

2008/10/28 06:00
株式市場の不確実性が投資家の不安をどんどん増しています。株式の下落により、一晩で数億円を失う投資家も少なくありません。こういう状況の中でこれ以上損失を出したくない投資家の引き出しが起こっています。

しかしながら、歴史は長期投資をする投資家が成功していることを知っています。市場の上げ下げでパニックになるのではなく、下落傾向を機会だと捉えることも可能です。例えば、下記の二人を例にあげてみましょう、すぐパニックになる『くいだおれ』くん(以下くいだおれ)と、落ち着きのある『せんと』くん(以下せんと)。

くいだおれとせんとは1987年に10,000香港ドルをS&P500に投資しました。1987年の市場はとても良いパフォーマンスだった時期です。1987年の10月に突然市場は暴落しました。ブラックマンデーと呼ばれた月曜日に株式市場の歴史で最大下落率を記録した日です。1987年10月にS&P500は21.5%下落しました。

結果としてこの暴落により、くいだおれとせんとの投資は7,850香港ドルになってしまいました。くいだおれはこの状況に焦りに焦り、損切をしたいと思いお金を引き出しました。彼の損は-21.5%で7,850香港ドルで投資をやめました。

反対にせんとは暴落をあまり気にせず、投資をそのままにしていました。市場が暴落したにも関わらず1987年末にはS&P500は105.2%のリターンを上げました。この上げ幅はS&P500がブラックマンデーが起こる前のレベルまで戻すものでした。20年後には700%のリターンとなりました。

                                                                          

 

くいだおれくん

せんとくん

初期投資額 (S&P500) 10,000香港㌦ 10,000香港㌦
ブラックマンデー後21.5%下落時 損切して現金化 継続投資
 現金 7,850香港㌦ 0香港㌦
 投資額合計 0香港㌦ 7,850香港㌦
1989年4月 ブラックマンデー以前のレベルに戻る
 再投資 7,850香港㌦ 0香港㌦
 投資額合計 7,850香港㌦ 10,000香港㌦
2007年10月 731.7%のリターンを記録 (1989年10月から)
 投資額合計 65,288香港㌦ 83,170香港㌦

くいだおれは途中で現金化したため、17,882香港㌦の利益享受する機会を失いました。また、くいだおれが1987年10月までに1,000香港㌦を投資していれば8,337香港㌦のリターンを得ることができました。無論これはかなり単純化した例で、株式市場が必ずこのように復活、成長するということではありません。市場への投資は後戻りできないということをお分かり頂ければよいと思います。

投資のタイミングと時間(長期投資)によるリスク分散

理論的に言えば、完璧な投資戦略は価格が高いときに売却し、価格が安いときに再投資することです。しかし、実際このような戦略は市場の上下を予想することが難しいので、めったに機能しません。多くの専門家は市場のタイミングではなく、長期投資することをすすめています。もちろん保証されることではありませんが、長期投資は落ち着きをもたらすことができます。実際多くの投資家は市場の下落は絶好の購入機会だとみています。