香港金融譚

主に世界の金融や経済情報についてのブログです。
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2010/06/21 23:40

人民元 対米ドルレート


中国が、「より柔軟な人民元相場を」と先週末発表し、世界中の相場が少しだけ沸いた。しかしフタを開けると大幅な上昇ではなく3%の小幅上昇だ。

しかし、人民元が上がったところで外国にはそれほどメリットがあるわけではない。人民元の切り上げは中国での経費上昇につながる。工賃上昇、水道電気ガス代上昇、地代上昇。

コストが上昇すると、今のような消費サイクルを維持することが果たして出来るのか。3ヶ月ごとにニュー・モデルを投入するスポーツシューズメーカーとか、わずか2週間でデザインからエンドユーザーへ小売してしまうアパレルとか。

中国が引っ張った信用不安状態からの脱出が可能になったのは、人民元安が意図的に放置されてきたからでもある。元安のせいで中国国内の輸出企業はうるおったのだが、積み上がった外貨準備を欧米諸国に吐き出したりしているから一方的に中国がボロ儲けしているとも思えない。

こういったマクロ事情はついつい国際収支の枠組みで考えてしまうのだが、個別のビジネスでは、実は中国農業銀行のIPOが迫っている。人民元を切り上げるぞ(と言いつつ切り上げない)態度は、この中国農業銀行のIPOを成功させるためにあるのではないか、と勘ぐってしまう。

中国は、上層レベルでは普通にインサイダー取引まがいのことが行われている。中国農業銀行を仕切る人間が、「人民元の切り上げを演出してくれ」と人民銀行の誰かに頼んで実際にそれが実行されても何の不思議もない。
2010/06/20 23:12
東南アジアの梅雨は、「つゆ」というこの柔らかな語感からは遥かに遠い。入道雲がモクモクと太陽を覆ったかと思うと、バケツをひっくり返したような雨がいきなり降ってくる。

日本では、シトシトと降りますね。さわさわと小粒の雨から始まって木の葉を濡らし、次第に粒が大きくなっていく。コンクリートの熱気と混ざってゆっくり街をどんよりムードにしていく。しかし「雨ふってるけれど、お仕事頑張ってくださいね!」なんて新人OLさんに言われてグッと来たりする。香港から日本に帰ってそういう雨に降られると、まさにこれがツユ!This is it!と思わずシャウトしてしまいそうになります。

雨にタイプがあるとすれば、香港のは草食系雨ではなく肉食系雨ですからモーレツ・ガツガツと降ってくるので「ツユ」とは呼ばずに何か別の名前を付けたくなります。いきなりドバーッと降ってくるので傘さすヒマもなくズブ濡れになります。ズブ濡れになったら「可哀想に…」と憐憫の目で見られる上に香港特有の効きすぎクーラーのせいで風邪ひきます。

違うのですよ。香港の梅雨は。しかし「スコール」という名称は、そもそも定義が異なるようですし、語感が爽やか過ぎて香港雨の突然襲ってくるあの感じをうまく表現しきれません。

断じて香港雨は「ツユ」ではない。それを「ツユ」と一括りにしてしまえば日本の大和撫子雨のツユさんに申し訳ない。たとえば、香港のこの季節の雨にはヘビメタ系バンドの名前とか付けたらどうかな。

メガデス
イングウェイ
ラウドネス


とか。そんなコトを考えながら、お取引先の窓からうっとうしい雲を見る。

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2010/06/19 23:05
香港はサッカー好きの民族です。しかし、香港ナショナル・チームはどうしようもなく弱い(FIFAランキング140位)… 得点力不足とかいう問題じゃありません。勝負にならない、という感じです。国民の数は700万人、国土は蒸し暑く、土地は狭く、ボールをのびのびと蹴れる場所が限られているからか…

しかし、イギリス統治の影響かイギリスのサッカー・プレミアリーグの結果はニュースで繰り返し放送してますし、運動場では大人も子供もサッカーボールを追いかけているところをよく見ます。

好きは好きなんです。自国のナショナルチームはどうしようもなく弱いけれど、サッカーファンでもある。苦し紛れに日本やイギリスを応援しているサッカーファンもけっこういます。



W杯では非常に熱く盛り上がる香港人。そこにかこつけ、色んな商売がありますが、一番分かりやすいのはバーでのW杯放映でしょう。香港のとあるスポーツバーでは1試合あたり、客から150香港ドル徴収します。1試合観てビール2杯も飲めば4000円くらいいっちゃう計算ですね。

しかも放映されているのはケーブルテレビではなく違法インターネットをつないだ画質の非常に荒いものだったりしますから、商魂たくましいというかなんというか… ドリンクも微妙に値段が上がっているよう。まさにW杯特需を意識した商売。
2010/06/18 22:12
切り上げ、と明言していないものの、中国の中央銀行にあたる中国人民銀行はリリースで

ここ最近の内外の経済情勢をかんがみると、人民元により一層の柔軟性を持たせるために事実上の固定為替相場を終了させる用意がある

としている。ガイトナーは「重要なステップ」とし、オバマ大統領もこのリリースを歓迎している。

どれだけ人民元が切り上がるかは月曜日のマーケットが開くまで不明であり、世界経済の情勢を踏まえながら中国人民銀行が決定することになる。

先に行われたG20サミットでは中国の人民元の切り上げに暗黙の期限を設けていた。そして各国はメディアを通じて中国に対して「人民元を不当に安く放置している」と繰り返してきた。

特にユーロは批判の急先鋒でギリシャ危機前からずっと厳しい非難を中国に繰り返してきた。ようやく中国が重い腰を上げたことで各国の神経をなだめることになるか。

地元香港では、中国元に対する魅力がますます高まることで、また活況にわくことになろう。
2010/06/17 23:58
日本で働いていたとき、年金というのは「自分のおカネ」じゃなくて「政府のおカネ」すなわち税金という考え方がとても強かったと思う。誰に教えてもらったわけでもないのに、年金が戻ってくるなんて考えもしていなかった。

しかし、香港に来てから意識がかわったのは、制度のせいである。香港はサラリーマンでも確定申告をしなければならない。毎年一回、僕は赤紙ならぬ「緑紙」と読んでいるものが届く。緑紙は香港の国税局にあたる、Tax Revenue Departmentから届く紙だ。

人間、一度手に入れたものを手放すのは非常に惜しい。税金はキチンと支払わなければいけないのは頭ではよく分かっているものの、実際に財布からお札に羽根がついてヒラヒラ出ていくのを見るのは悲しい。しかし、一度出て行ったものが帰ってくるのは嬉しい。

悲しいから、何が控除になるのか、何が経費になるのかよく調べる。使える控除があるのであれば堂々と使い、会社の経費で落とせるものはバンバン落とす。

しかし日本では全てが受身で思考停止状態だ。そもそも税金が高いという意識すらあまりなかった。そして年金に対してもおカネがヒラヒラと出ていくのは悲しくなかった。

したがって年金の使い道など、年金関連の天下り団体やグランピアなどという建物に拠出されていても自分とは関係がないものという意識。

香港ではMPF、強積金が年金にあたるが、日本にいた時と違ってヒラヒラと一度出て行ってまた帰ってくると思ったらMPFに対する手数料に非常に敏感になった。香港の年金は民間が運用しているが、各社もそれに感づいて手数料をどんどん下げてきている。

日本での年金の考え方を変えるのであれば、サラリーマンもすべて確定申告制度にすれば良い。一度自分のカネになった(と勘違いし)、年金をしぶしぶ支払った、しかし運用次第で帰ってくるカネが変わるかもしれない、と思ったら絶対必至になって使い方を絶対チェックするはずだ。
2010/06/16 23:23
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昨年、一番高く取引された香港の不動産はコンデュイット・ロード39(中国名「天匯」。香港は分譲が基本であるので「このフラットがいくらで取引された」とかいうニュースが一時話題になり、一番高いもので

1スクエア平方メートル、8万香港ドル

で取引された、とニュースになった。4LDKで50億円というその無茶苦茶なプライスに世間はバイヤーだと目された中国人に対して「カネ持ってるなー」と驚嘆したものだ。

しかし、最近になってこの50億円の物件をはじめその他の23件の取引がキャンセルされているというニュースが。

しかもバイヤーはすべてブリティッシュ・バージン・アイランド(B.V.I)設立のペーパーカンパニーで、会社名は違えども全て同じ法律事務所経由で設立されていることからデベロッパーの

ヘンダーソン不動産が値段を釣り上げるために架空取引をしたのではないか

という疑いが出てきた。ヘンダーソン不動産はもちろんこの疑惑を否定している。

このところ中国でも価格を釣り合えるために「売り渋り」をして当局に厳重注意されている。香港政府も不動産の高騰に神経をとがらせていることから、また不動産にタウする新しい規制がかかるきっかけになるかもしれない。
2010/06/15 23:31

↑ここ1ヶ月のEUR動き


ムーディーズがギリシャ債券の格付けを3ノッチ下げた。BB+というジャンク債並に。ギリシャはこれで名実ともにジャンク国家となってしまったが、EURの価値は上昇している。

ギリシャは今年に入ってから既にキケンだと市場からは見られており、今回それが一気に顕在化したのだが市場はいつも1.5歩くらい現実を先取りする。

報道でも「投資家のリスク選好が高まってドル資産から他通貨資産にシフトしている、ドルが売られて相対的にユーロの価値が上がっている」とされている。

結局、通貨は国力の駆け引きだ。ユーロのソブリンリスクはまだ解消されていないし、今後銀行などのから悪材料が出てくる事必至だ。だからEURがこのまま以前のような価値に戻るとは思えない。
2010/06/14 23:14
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左が地方債のイールド推移。
右が百万米ドルあたりのCDSコストの推移。


ロードアイランド州、そしてペンシルバニアのハルスバーグ。相次いで破綻を宣告し、カリフォルニア州だけが注目されがちな米国地方債市場の耳目を集めた。

これら破綻州の地方債残高はアメリカ全地方債残高の0.002%にしか過ぎないらしい。しかし、米国の地方債の保有者はほとんどが「家計」であることを考えると、日本の夕張市以上のものが米国内でボコボコ誕生しているといってよい。

夕張市の財政破綻も過剰な起債が端緒となったのだが、最終的に連銀が地方を救うとしても公務員の数の削減、年金の削減、公共サービスの削減を実行しなければならず、しかも一旦デフォルトした地方債なんて誰も買わないから今後の資金繰りは非常に苦しくなる。

もともとブッシュ前大統領のときから福祉はひたすら削られて、オバマ大統領になってからも財源の確保が難しく劇的に医療や福祉が改善されたわけではない。

アメリカはどんどん弱くなっていく。
2010/06/13 23:22
2009年、痩せた人いませんでしたか。

2009年、香港ではレストランでお皿に盛られる量が確実に少なくなっていました。これもすべて、不景気のせいであります。

量が少なくなってお財布に優しいか、と聞かれればそれは否であってむしろ値段引き上げというところもけっこうありましたね。

吉野家の牛丼(並)が28ドルから50セントずつじりじりと上昇していく様子は毎日の市場を観測するように「来るか来るか」と身構えておりました。

少しランクの高い中華レストランでも「いつから京懐石に鞍替えしたんだ、この店は」と思うような小さな小鉢の中に少しの量だったり。

そんな中ほとんどの日本の料理屋さんは不景気にも関わらず値段も量もそのままだったりして私は日本人のサムライスピリットをそこに見たわけですが。

香港下町にもサムライスピリット、見つけたり。

沾仔記(チムチャイゲイ)。月に2度は行く超巨大ワンタン麺で有名な店。頻繁に行くので量が変わったかどうかってすぐ分かるんです。

この店には2007年の冬から通っておりますが、値段も量もずっと同じ。安心です。逆に、不景気に乗じて値段を上げたり量を少なくしたりして、けれども2009年決算は増収増益とかいう企業は、たとえそれが株主のためであっても、もう二度と行くまいという気分になります。

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魚つみれ麺。14香港ドル(2時半以降)。ちなみにワンタン麺も14香港ドルです。


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2010/06/12 23:54
週末。

私の妻は香港人で、半年前に女の子を授かりました。結婚もそうですが出産も重なるものなのですね。周囲でポコポコ子どもが出来て、今日はその香港人ママ友の会に参加。

ママ友3人と赤ちゃん2人と日本人男性(私)という構成で、話題の中心はやはり子供のこと。顔にブツブツが出来たとか、夜中どれくらい寝るとか、離乳食にどんなモノ食べさせるとか。

買い物、旅行、ダンナの給料のことばかり話していた人たちが出産を境に話題が99%赤ちゃんのことになる。この現実的でドラスティックな変化、「地に足の着いた感じ」は同じ生き物として尊敬します。

男はいつもフワフワしてるからなぁ…

さて、スゴイ発見をしました。いやこのスゴイ発見をしたのは「シンプリー・ライフ ベーカリー」というカフェなのですが。

ママ友の会で食べたランチの最後に、「アップル烏龍茶」が出てきたのです。香港在住の人はコーヒーと紅茶を混ぜた「鴛鴦(ユンヨン)」というゲテモノ(失礼)をご存知かと思います。

アップルジュースと烏龍茶を混ぜるなんてさすが香港人だ、またマズイもの飲まされるのかと思いきや!!

美味しい… 是非お試しあれ。

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九龍塘、フェスティバル・ウォーク内L2フロア42。


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