Ogura Manabu
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先週のアメリカの資金の動き。左から、株式・債券・マネーマーケット

「キャッシュにする」というと、銀行に普通預金にしておくあるいは現金そのものを手元にもっておくというのが普通の人の語感となるが、私たちの業界で「キャッシュにする」というのはリスク資産を売り払ってマネーマーケット・ファンドを購入することになる。

マネーマーケット・ファンドは米国の短期債などから構成されほとんどリスクがない。そのかわり、ほとんどリターンが得られない。

どういう時にキャッシュにするかというと、ある資産を売却した後に次に取るべきポジションが見つからない時である。平たい言葉でいうと「どうすれば分からない」ときだ。

どうすればいいか分かっている時には、瞬間的にマネーマーケット・ファンドにすることはあっても次に購入するべき資産を買うのに資金を使うのでマネーマーケット・ファンドに資金が滞留することはない。

上のグラフをみると、アメリカでは先週株式・債券が売られていてマネーマーケット・ファンドが大きく買い越されている。これはすなわち、投資家が次に「どうすればいいか分からない」状態になっていると考えられる。

とはいえ、債券が売られている理由は明確だ。長期金利が上昇しだして「米国債バブル」に終わりが訪れている。雇用が思うように回復していなかったり住宅販売数が急減しているのでいまだ米国債に対する需要は根強いものの、大きなトレンドとしてはやはり下落に向かう。

ということは消去法的に、マネーマーケット・ファンドにダブついた資産が向かう先は株式となろう。石油などの資源は新興国の成長に陰りが見えるので資金が向かいにくく、米ドルが強くなる過程にあるのでゴールドにも向かいにくいからだ。

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